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カテゴリー:経営戦略

ブルーオーシャン戦略Blue Ocean Strategy

ブルーオーシャン戦略とは、INSEADで教鞭を執るW・チャン・キムとレネ・モボルニュによって提唱された戦略論である 

 

要約すると、この戦略論では、血みどろの戦いが繰り広げられるレッドオーシャンから抜け出し、競争のない市場空間(=ブルーオーシャン)を創造するための戦略的行動が提唱された。 

ブルーオーシャン戦略の土台にあるのは、「バリューイノベーション」という概念である。バリュー・イノベーションとは、コストを下げながら、買い手にとっての価値を高めることで、価値(バリュー)と革新(イノベーション)を同時に追求し、競争のない未知の市場を開拓することを志向する。これは、「価値とコストはトレードオフの関係にある」という競争を前提として戦略論とは一線を画す。 

 

ブルーオーシャン戦略では、研究を通じて、市場の境界を引き直してブルーオーシャンを創造するアプローチを発見し、「6つのパス(the six paths)」と呼んだ。 

1.代替品や代替サービスを提供する業界に着目する 

2.業界内で異なる戦略をとっているグループ(企業群)から学ぶ 

3.買い手グループに着目し、直接の購買者の周辺の存在に目を向ける 

4.自社製品/サービスを補完する製品/サービスを見渡す 

5.業界の機能志向と感性志向を切り替える 

6.将来を見通し、トレンドの先行きを見極める 

 

<事例①>ユニクロ 

ヒートテックやシルキードライなどの機能性素材を採用して商品の付加価値を高めた。同時に、流行に左右されにくいベーシックカジュアルの商品に注力し、また商品企画~販売までを自社で担うことで事業経済性をせ、ブルーオーシャンを創造した。 

 

<事例②>吉野家 

定食屋で食べることが当たり前だった“牛丼”をファストフードとして提供し、「早い」「安い」「うまい」という付加価値をつけた。同時に、セントラルキッチンシステムを採用したことで、店舗での調理コストを削減してブルーオーシャンを創出した。牛丼屋のファストフード店として爆発的に拡大した。 

 

著者らは、ブルーオーシャン戦略も万能ではなく、時間の経過とともに新規参入者が表れ、当初のイノベーションも陳腐化することは避けられない。しかし、ブルーオーシャン戦略とレッドオーシャン戦略の違いを知ることは、ビジネスパーソンに大きな示唆がある。

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