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VUCAVUCA
VUCAとは、「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味する言葉。V(Volatility:変動性)、U(Uncertainty:不確実性)、C(Complexity:複雑性)、A(Ambiguity:曖昧性)の4つの単語の頭文字をとった造語である。
元々は、1990年前後より、冷戦後の予測の難しい時代を表現する際の軍事用語として用いられた言葉であったが、2010年代に入ると、企業を取り巻く環境が複雑化し予測が難しくなっていることを指して、ビジネスシーンにおいても使われるようになった。
近年、人工知能やロボット技術などのテクノロジーの指数関数的な進化や、過去に例のない自然災害、新型コロナウィルス感染症の流行など、予測の難しい事象の発生が増加していることから、こうした社会環境を「VUCA時代」「VUCA ワールド」などの言葉で表現することも多い。ビジネスにおいても、組織と個人の両方の観点からこうした状況にいかに対応していくかが課題となっている。
不透明な状況をひとまとめにしてVUCAと称することが多いが、対応策を検討する上では、4つの要素を分けて考えることが有効である。ベネットとリモーネ(Benett and Lemoine,2014)は「状況の理解度」と「結果の予測の精度」の2軸から4つの要素を整理し、それぞれへの対応策のキーワードを示している。4つの要素の詳細は以下のとおり。
Volatility (変動性):変化の大きさやスピード、インパクトが、これまでとは異なるパターンで現れることを言う。一次生産品や石油の予期せぬ価格変動や、金融市場の混乱などがこれにあたる。変動性を引き起こす要因としては、デジタル化やグローバル市場での競争激化などがある。関連する知識を入手可能なケースが多く、状況の理解はさほど困難ではないほか、結果の予測の精度も比較的高い。対応策のキーワードはAgility(敏捷性)で、関連するリソースを素早く活用することが求められる。
Uncertainty (不確実性):ある出来事が何らかの結果をもたらすということはわかっていても、そのインパクトがどのようなものになるのかを予測できない状況を指す。過去の出来事をもとに将来を予測することが難しくなるため、意思決定の難易度が増す。状況理解は可能だが、予測精度は低いケースが多い。対応策のキーワードはInformation(情報)で、入手できる情報をできるだけ集め、新たな展望を検討することが求められる。
Complexity(複雑性):ある問題に関し、組織の内外から多数の要素が相互に絡み合い、構造やプロセスの理解が難しい状況を言う。要素の中には関連情報が入手できるものもあるため予測が可能な一面もあるが、関連する要素の多さが理解を困難にする。事業のグローバル化で、複数の国に参入するとなどがこれにあたる。対応策のキーワードはRestructuring(再構築)で、企業の仕組みを外部環境に合わせて組み替えることなどが求められる。
Ambiguity(曖昧性):4つの要素の中では、状況理解と予測精度の両軸において最も難易度が高い。因果関係がはっきりせず、前例もないため、「何がわからないのかがわからない」状態を指す。デジタル化によって印刷業界からデジタルメディアへと進出する場合などがこれにあたる。対応策のキーワードはExperimentation(実験)で、過去の原則が当てはまらない中で意思決定をするにあたっては、どのような戦略が効果的なのか実験を繰り返すことが有効とされる。
VUCAの時代において求められる経営やリーダーシップのあり方については、さまざまな考え方があるが、先の見えない中の指針とすべくいっそう明確なビジョンを持つこと、過去の成功例に依拠せず、試行錯誤を繰り返す柔軟性をもつこと、失敗を許容し多様性を取り入れる文化を醸成することなどが共通してあげられる。
また、VUCA時代に対応するために注目されている思考法として「OODA(ウーダ)ループ」がある。アメリカ空軍のパイロットのあるべき意思決定をまとめた理論で、O(Observe:観察)、O(Orient:情勢への適応・見定め)、D(Decide:意志決定)、A(Act:行動)の4つを繰り返すことで、素早くより良い意思決定を目指す。計画に基づいて実行し、評価をもとに改善を図ることで継続的な業務改善を目指す「PDCAサイクル」とは異なり、OODAループでは、その場での状況観察を重視して意思決定を下していくため、短期間でループを回すことになる。そのため、環境変化の激しい中で迅速な判断が求められるVUCA時代に適した手法と言われている。
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