PROFILE
筑波大学第一学群自然学類(現 理工学群化学類)卒業後、2010年に中外製薬株式会社に入社。約10年間、青森県、宮城県にてMRとして従事した後、2022年に東北地方におけるエリア戦略展開を推進する部署に異動。現在はセールス&マーケティングの業務に従事している。
※記事の内容はインタビュー当時のものです
MBAという学位ではなく、自分を成長させる挑戦の場が欲しかった。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
「自分の可能性をもっと広げ、将来のキャリアを自由に描きたい」と考えたことがきっかけです。
当時、業務の変化に伴い、マーケティングをはじめとした経営的な知識が今まで以上に求められるようになり、「どのように組織を動かすか」「人の個性や強みをどう活かすか」「組織のビジョンを実現するにはどんな戦略を取るべきか」といった、正解のない問いに向き合う機会が多くなりました。さらに、経営的な視点を熟知した管理職と対話する場面が増え、仕事を進める上で体系的な経営の知識が必要不可欠だと痛感しました。
そこで私は、まず会社提供のe-learningを活用し、マーケティングなどの動画で学び始めました。ビジネスを学ぶことの面白さに気付き、さらに深く学びたいという意欲が湧いてきました。しかし、動画視聴だけでは学びを継続するのが難しく、「体系的に学ぶためには、MBAという環境に飛び込んでしまったほうがよいのでは」と思うようになったのです。単に学位を取得することが目的ではなく、自分自身を成長させる挑戦の場として、MBAを選びました。
実践重視の授業と、安心して学び続けられる環境が決め手。
なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?
当時、さまざまなビジネススクールを比較検討していました。「グロービス学び放題」を利用していたので、グロービスの名前は身近な存在でしたが、最終的に選択した理由は大きく2つあります。
1つ目は、実務に直結する学びが得られることです。単科生として「クリティカル・シンキング」や「マーケティング・経営戦略基礎」を受講した際、ビジネスの第一線で活躍する教員陣による授業の実践性の高さを実感しました。単なるケーススタディーではなく、教員が実際に経験した事例を交えながら授業が進むため、目から鱗が落ちるような学びが多くありました。また、グロービスでは「学んだことをどう実務で活かしたか?」が常に問われ、学びが実務と強く結びついていると感じました。
2つ目は、仕事と両立しながら学び続けられる環境です。アクセスがよいキャンパスや授業振替制度、オンライン授業など、柔軟な学習環境が整っていることが決め手となりました。グロービスなら、急な業務に対応しなければならないときや、転勤になったときも安心して学び続けられると確信しました。
志を磨き合い、支え合える仲間と学べる環境。
グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?
前述した実践性の高い「学び」に加えて、「志」と「仲間」の3つが揃っていることです。
グロービスでは、入学時に自分の志を言語化し、授業や学事イベントを通じて、その志を何度も見直しながら磨き上げていく機会があります。在学中は、自身の志について発表する機会が何度かありました。とくに志科目の「企業家リーダーシップ」のプレゼンは、2年間の想いが詰まった集大成になりました。こうした経験を通じて、自分の強みや目指す方向がより明確になり、卒業後は上司ともクリアにキャリアの話ができるようになり、大きな成長を実感しています。
また、志を持ち続けるためには、ともに成長を目指す仲間の存在も欠かせません。 とくに仙台校はクラスメートとの距離が非常に近く、お互いに支え合いながら学びを深めていける環境でした。2年次の応用・展開科目では授業の難易度が上がり、レポートに苦戦することもありましたが、授業後の同期との勉強会や気分転換の懇親会を通じて、多くの仲間に助けられました。
グロービスでは、学びを深めながら志を磨き、仲間と切磋琢磨できる環境が整っています。この3つが揃っていたからこそ、最後まで学び続けることができたと実感しています。
問いを立てる思考力が身に付き、本質的な課題解決ができるように。
卒業後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
正解のない問いに対して、自ら仮説を立てて考える習慣が身に付いたことで、仕事の進め方が根本から変わりました。
以前は、フレームワークを使うこと自体が目的になりがちでした。しかし、今では「そもそも何を解決すべきなのか」という本質的な問いを起点に考えるようになりました。授業で、フレームワークだけでは解決できない複雑な課題に取り組むことで、自ら問いを立てる思考力が鍛えられたのだと思います。この思考プロセスが、今では意識しなくても自然と身に付いています。
また、チームで仕事を進める際の視点も大きく変わりました。 以前は自分の担当領域に集中しがちでしたが、今では経営層や他部門の視点を意識し、「自分の行動がチームや会社全体にどう影響するのか」という全体最適の視点で考えるようになりました。これによって、組織の動きをより深く理解できるようになり、関係者とのコミュニケーションも円滑になりました。結果として、調整や交渉がスムーズになり、意思決定のスピードも向上したと感じています。
人生の選択肢を広げてくれる“伴走者”。
グロービスのMBAで得たものを一言で表現すると何になりますか?
グロービスは、私にとって「人生の伴走者」です。
学びを通じて、「自分が本当にやりたいこと(Will)」を深く掘り下げ、それを「実現するためのスキル(Can)」を身に付ける――このプロセスを何度も繰り返すことで、視野が広がり、新たなWillが生まれるという相乗効果を実感しました。
例えば、「人材マネジメント」や「パワーと影響力」の授業では、これまで経験のなかった領域に触れることで、「これは今の仕事にも活かせる」と気付く機会がありました。新たな選択肢が広がり、それに伴って新しいことに挑戦し、任される役割が増え、さらに成長の機会が広がるという好循環が生まれました。
さらに、グロービスには「主体的に学び、挑戦し続ける仲間」がいます。高い志を持つ仲間と切磋琢磨することで、自分自身も自然と成長し続ける環境に身を置くことができました。卒業後も、その学びやネットワークが自分を支え、次の一歩を踏み出す勇気を与えてくれる存在になっています。
志を同じくする仲間と、ゼロからビジネスプランを創り上げた。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
とくに印象深いのが、仙台校の同期と挑戦した G-CHALLENGE での経験です。「ひとりでは成し得ないことも、志をともにする仲間となら実現できる」と強く実感しました。
私たちは、「育児中の薬剤師が在宅で働ける仕組み」をテーマにビジネスモデルを構築し、G-CHALLENGEの最終選考8組に残ることができました。もともとは、「デザイン思考と体験価値」や「カスタマージャーニーとブランディング」の授業をきっかけに、身近な医療課題の解決に向けて立ち上がったプロジェクトでした。
チームメンバーは、現役薬剤師・コンサルタント・エンジニア・マーケティング担当の私という異業種の4名。それぞれバックグラウンドは違いますが、高い志を持つメンバーで、心から尊敬できる仲間たちでした。業務後に集まり、夜遅くまで議論を重ねながらゼロからビジネスプランを創り上げていく日々は、とても刺激的でした。
結果として受賞には至りませんでしたが、心理的安全性の高いチームで、お互いを認め合いながら成長できた経験は何にも代えがたい宝物です。卒業した今でも、チーム名「ファーマメイト」として定期的に集まり、近況を報告し合ったり、新たな挑戦について語り合ったりしています。
フレームワーク思考から脱し、変革の本質を学んだ。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
「イノベーションによる事業構造変革」です。この授業では、既存の市場や組織の枠を超え、どのように変革を起こして新たな価値を生み出していくかを学びました。ケース(企業事例)を通じて先進企業の変革プロセスを分析するだけでなく、リーダーがどのような思考を持ち、どのように組織を動かしたのかという視点でも考えを深めることができました。
印象に残っているのは、「フレームワークに頼るだけではイノベーションは生まれない」という学びです。それまで私は、フレームワークを活用することで論理的に整理できた気になっていました。しかし、実業家として活躍する教員から「まずは自分で問いを立て、仮説を持つことが重要だ」と学び、考え方を根本から見直すきっかけになりました。フレームワークは便利なツールですが、誰もが同じように考えるため、それだけでは競争優位性のある新しい価値は生まれないということに気付かされました。
さらに、アントレプレナー(起業家)やイントレプレナー(社内起業家)として活躍している方とのディスカッションを通じて、「自分なら何ができるのか」と考える機会につながりました。実務でも活かせる考え方を身に付けることができた、非常に価値のある科目でした。
グロービスで過ごした2年間は、効果的な「自己投資」だった。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
仕事やプライベートと両立しながら学ぶのは、決して簡単なことではありません。私自身も入学前は、「本当にやり切れるのだろうか」と不安を抱えていました。しかし、一歩を踏み出せば確実に世界が変わるということを、グロービスでの学びを通じて実感しました。
この「学生の声」を読んでいる皆さんは、きっと「現状を変えたい」「もっと成長したい」と強く思っている方々だと思います。私が大切にしている言葉に、「やらぬ後悔より、やる後悔」 というものがあります。人生は一度きり。やらずに後悔するくらいなら、思い切って飛び込んでみてほしいです。
また、グロービスには挑戦を支えてくれる環境があります。情熱を持って指導してくださる教員、学びをサポートしてくれる事務局の皆さん、そして何よりも切磋琢磨しながらともに成長できる仲間たちがいる。だからこそ、2年間はあっという間に過ぎていきますし、卒業後もかけがえのない人的ネットワークが財産として残ります。
グロービスに費やした時間は、間違いなく効果的な「自己投資」だったと胸を張って言えます。悩んでいるなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。