新たな視点で社会や会社、
自分自身を見直したい。

トヨタ自動車株式会社
電動パワトレ制御機能開発部主任

吉田健さんKen Yoshida

PROFILE

慶應義塾大学大学院理工学研究科修了後、2010年にトヨタ自動車株式会社に入社。車両の燃費向上を目的とした電力マネジメントシステムの開発を約5年担当した後、新規電動システムの開発に立ち上げ期から参画し、企画から最終製品化に向けた設計まで一連の開発に従事。現在は、新たな電動システムの開発に移り、よりよいクルマをお届けできるよう日々奮闘中。

※記事の内容はインタビュー当時のものです

新たな視点で社会や会社、自分自身を見直したい。

MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか？

きっかけは2つあります。1つ目は、新規プロジェクトの企画に苦労したことです。「お客さま目線で考えなさい」と言われても、それまでの技術畑の経験では具体的にどう考えればよいのか分からなかったのです。また、会社の置かれている状況を踏まえた経営方針や戦略に沿った提案でなければ企画を通すことは難しいことを知り、環境分析の手法や戦略を理解する力の必要性を痛感したのです。

2つ目は、キャリアの悩みです。入社以来、エンジニアとして経験を積んできましたが、「このままでいいのか」「今後のキャリアをどうすべきなのか」と悩み始めたのもこの時期でした。

新しい視点を持って社会や会社、自分を見ることはできないかと思い、MBAの取得を考え始めました。

インタラクティブな授業で、ビジネスに必要な積極性を実践的に学べる。

なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか？

グロービスでは、事前課題で与えられた問いに対する自分の考えをまとめ、授業や勉強会で共有する機会がたくさんあります。相互にフィードバックし、学びあうことで、さまざまな視点から課題にアプローチできるので、ひとりで学習するより何倍も早く成長できたと感じています。

また、グロービスの授業はインタラクティブで、正解のないビジネスの世界で求められる発言力や積極性を実践的に身に付けられます。単科生として初めてクラスを受講したときは、クラスメートたちの積極的な発言にとても驚かされました。今、自分が手を挙げて発言することに抵抗がなくなったのは、異なる意見も温かく受け入れてくれるリスクフリーな風土のおかげです。

ともに成長するだけでなく、悩みも共有できる仲間。

グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか？

グロービスの魅力は、「志」について考えられることです。

「志」領域の科目ではほかの科目と異なり、自分自身の内面に目を向けます。入学前は、自分と向き合うことに苦手意識もあり、志という大層なものを持てるか不安もありました。授業では、「本当にやりたいことは何か。それはなぜか」自分に問いかけ、教員やクラスメートと対話を重ねることで、少しずつ自身の「志」がクリアになり、言葉にできるように。

「企業家リーダーシップ」という科目では、最終回の授業で全員が自身の「志」を発表するのですが、ここで宣言した志が、今でも困難な状況に追い込まれても前に進む言動力になっています。

一緒に学ぶ多くの仲間の存在も、グロービスの魅力のひとつです。仕事に前向きで、成長意欲あふれるポジティブなエネルギーからたくさんの刺激をもらえるだけでなく、今後のキャリアや働き方などについて真剣に話し合うことができます。進むべき道が見えずに悩んでいた私は、こうした機会に何度も救われました。約3年間という長期間にわたって諦めずに最後まで学び続けることができたのは、こうした仲間がいたからだと思っています。

対話的に意思決定を行えるようになった。

卒業後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか？

入学するまでは、自分か相手の考えのどちらかを選んで進めなければならないと考えてしまう癖がありました。しかし、インタラクティブな授業を通して、意思決定は二者択一で行うのではなく、他者の意見を取り入れながらよりよいものにしていくことだと気付きました。教員やクラスメートと議論し、合意形成を何度も繰り返して、初期の案が確かな根拠のあるアイデアに昇華されていく感覚を経験したからです。

また、周囲の人を巻き込むという場面では、「パワーと影響力」や「経営道場」といった科目からの学びを活かし、周囲の人たちの置かれている状況や立場、感情面にも配慮しながら、コミュニケーションを取るようになったのは大きな変化です。

エンジニアの視点に加え、ビジネス視点が身に付き自信が生まれた。

グロービスのMBAで得たものを一言で表現すると何になりますか？

これまでは、エンジニアとして目の前の技術的な問題を解決することばかりを考えていました。会社の戦略がどのような背景で作成されたものなのか意識することはほとんどなく、戦略を踏まえて問題解決を検討することはありませんでした。

グロービスで学んで分かったことは、経営者の仕事は、さまざまな情報を分析し答えを出すべき価値のあるイシュー（問い）を特定することだということです。イシューを特定するプロセスは、扱う情報や対象範囲が異なるものの、エンジニアとして行ってきた問題解決のプロセスと似ていることにも気付きました。培ってきた問題解決力と「クリティカル・シンキング」で学んだことがつながり、今では所属や役割の変化を恐れることなく業務に臨めるという自信につながっています。

仲間と一緒だから、圧倒的なスピードで成長できた。

グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか？

仲間とともに目標に向かって全力で挑戦し、日々成長しながら、ひとりでは絶対に成し得ない大きな成果につながる経験を得ることができました。

例えば、在学2年目に5人のチームでJBCC※というビジネスケースコンペに挑戦したときのことです。「決勝に進出するぞ！」と意気込んだものの、いざ取り組み始めると想像以上に大変でした。結成当初の意気込みを何度も確認して鼓舞しあい、時には喧々諤々な議論を続け、お互いに各自が担当する分析の役割を越えてサポートするべく苦手分野に手を広げることも。一人一人が圧倒的なスピードで成長しながらコンペに向けて準備を進めました。決勝に進むことができたときは、熱くなるあまり円陣を組むほどチームが団結していたと思います。結果は準優勝。課題に取り組んだ3ヶ月は濃密でかけがえのない経験となりました。そして、信頼し合える仲間に出会えたことに心から感謝しています。

※日本ビジネススクール・ケース・コンペティション（JBCC）…日本企業が抱える問題をテーマに、全国のビジネススクール生が課題解決に向けた戦略立案の内容を競い合う国内最大級の大会のこと。

自社で活用し、危機に陥らないためのコミュニケーションができるようになった。

受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか？

「ストラテジック・リオーガニゼーション」という科目が印象に残っています。この科目では、存続の危機に瀕した企業を題材に再生戦略を策定します。危機に瀕する理由の多くは、「環境変化に適応できない」「自分たちは大丈夫という慢心がある」「過去の成功体験に固執する」といったもので、どんな企業でも起こり得るものだと痛感しました。

また、再生戦略は、多大なエネルギーと痛みを伴ってしまうため、そうならないために事前に危機の芽を摘み取るべく、普段から冷静に自分たちを客観視する必要があることも学びました。そして、会社の外にある情報にできるだけ触れ、社外の人と対話を重ね、自分たちを客観的に見る習慣を身に付ける必要性を認識しました。

授業での学びを日々の業務にも活かしています。思考停止に陥ってしまうことや、慢心を無くすためのコミュニケーションができるようになったことです。過去に実績のあるやり方や基準を踏襲する際には、本当に踏襲してよいのかをメンバーと話しあって判断したり、考え直したりするようにしています。

大きな成長への一歩を踏み出そう。

グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。

出願を考えている皆さんは、現状に不安や悩みを抱えているのではないでしょうか。私もそのひとりでした。何か変わるきっかけを探し単科生として受講してみると、自分と同じような悩みを持っている人たちとたくさん出会うことができました。そして、彼ら彼女らの現状維持に満足せず、積極的に行動する姿勢に多くの刺激を受けました。そんな仲間たちと、学生生活をともにし、一緒に悩み考え、切磋琢磨することで、ひとりで悩むよりも何倍も早く成長できる。それが、私が出願を決めた最大の理由です。

グロービスには、多くの仲間と学びを深められる仕組みがたくさんあります。ぜひ一歩を踏みだしてみてください。きっと、これまでに経験したことのない成長実感を得ることができると思います。

体験クラス＆説明会日程

受講をご検討中の方は「体験クラス＆説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。

また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み（各種制度や具体的なスケジュール）もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材（ケースやテキスト、参考書）をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。