エンジニアから
プロダクトマネージャーへ。
キャリアチェンジの
きっかけを得た。
- 株式会社NTTデータ
- クラウド&データセンタ事業部・課長代理
野村 浩司さん Kouji Nomura
PROFILE
大学卒業後、NTTデータへ新卒入社。金融システムの開発保守運用と改善を13年担当。7年にわたり合計約1000件の障害事例を分析。システム障害対応の改善では、アラートを9割削減、3600万円/年の原価削減を達成。社内でインシデント管理サービスXonOps(エクソンオプス)の企画運営、書籍『システム障害対応実践ガイド』を出版、講演も複数回実施実績あり。2024年4月に株式会社インシデントテックを兼業で創業。
※こちらの記事は、在学時のインタビューとなります
エンジニアリングだけでは、新サービスを世に出せない。
学び始めようと考えたきっかけや動機は何でしょうか?
社内でインシデント管理サービスXonOps(エクソンオプス)を立ち上げようとしたことがきっかけです。
このサービスを考え始めた背景には、私自身がシステム障害対応で困っていた経験があります。1日6回エラー発生の電話がかかってきたり、週2回復旧作業のためにデータセンタへ駆けつけたりするなど、いつも障害対応に追われていました。社内外問わず同じ困りごとを抱えている人が多いことを知り、この問題を改善したいと考え、サービス化を決意しました。
そのときに、システムを構築できるエンジニアはいたのですが、それ以外のサービス化に必要なことができる人材がいないことに気付き、何から手を付けたらよいのか分からず、学ぶ必要性を痛感しました。
学び始める不安を、自己成長への期待が上回った。
なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?
グロービスを選んだ理由は、社内でその名前を聞いたことがあり、先輩が通っているという話を耳にしたためです。まず体験クラスに参加したところ、教員の方の説明が論理的で分かりやすく、この人から学んだら自分も成長できるのではないか、という期待感が高まりました。不安がなかったわけではありませんが、それ以上に自己成長という成果が期待できると感じ、単科受講をすることにしました。
また、社内で意欲のある社員の高度な自己啓発を支援する制度があり、価値ある自己研鑽と認められた場合には受講費の一部を負担してくれることも非常に大きな理由でした。
思い切って応募してみたところ、学びの内容とグロービスで学ぶということが評価され、制度に合格することができ、受講の後押しをしてくれました。
仲間の挑戦を前向きに後押しする環境。
グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?
挑戦を後押ししてくれる仲間や環境です。とくに印象に残っているのは「ベンチャー戦略プランニング」の授業での出来事です。
個人で進めていた新サービスの構築に対して不安を感じ、なかなか踏み切れずにいたとき、授業で教員から「30万円程度なら、とりあえず作ってみたほうが良い」というアドバイスを受けました。この言葉に勇気付けられ、実際に自身の資金でサービスを作ってみることに。授業ごとに進捗を報告する中で、教員・クラスメートからも前向きなフィードバックを受け、新しい挑戦への恐怖心が次第に無くなっていくのを感じました。
この経験があったからこそ、新しい挑戦に対する不安が大きく軽減され、ついに2024年4月、システム障害対応の改善を生業とする株式会社インシデントテックをまずは兼業として起業することができました。所属会社とクラスメートや教員の励ましやサポートは、私にとって非常に心強く、この一歩を踏み出すための大きな後押しとなりました。
サービス黒字化という成果につながる、実践的な学び。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
成果につながる学びが得られると思い、大学院(本科)進学を決意しました。
単科受講し始めた当時は、具体的に何を学べばよいか分からない状態でした。しかし単科生として受講を進める中で、徐々に自分に必要な知識やスキルが明確になっていきました。それに伴って、サービス化を実現するためには、ヒト・モノ・カネなど経営に必要な領域について網羅的・体系的に学ぶ必要があると感じるようになりました。
また、「マーケティング・経営戦略基礎」で得た知識やスキルがそのまま実務で使えたことも、学び続けたいと思った理由のひとつです。業界分析や顧客分析、戦略立案に必要なフレームワークの使い方を学んだことで、自身の戦略がクリアになり、ビジネスの成功につなげることができました。今でも4年前の単科生時代に作った業界分析資料をアップデートし続けており、サービス立ち上げ4年目に単年黒字化見込という成果を生みだしています。
人や環境に不安があったが、仲間・横浜キャンパス・所属会社が支えになった。
出願するにあたっての懸念点はどのようなものでしたか?
学び始める前は、お金や時間、そして特に周りの学生や学ぶ環境について多くの不安がありました。単科受講を通じてある程度のイメージはつかめたものの、人や環境に関する不安が払拭されたわけではありませんでした。
そのときに心強かったのは、単科生としてともに学んできた仲間と、温かく見守ってくれた事務局の方の存在でした。単科生・本科生としての4年間を振り返ると、横浜キャンパスという安心できる居場所があったからこそ、最後まで学びに取り組むことができたのだと思います。
さらに上司や同僚も快く受け入れていただいたことが学習を続けられた要因です。
上司との共通言語によって、見ている景色が理解できるように。
入学後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
上司との共通言語を持つことで、仕事がスムーズに進むようになりました。
サービスの立ち上げと平行して、戦略・ビジネス企画統括部に配属されました。上司にあたる統括部長は元々経営コンサルタントをしており、現場のメンバーとは視座や視野も異なるため、話す内容を理解するのに全員苦労していました。
そうした中で、グロービスで学んだ知識は共通言語として非常に役立ちました。「クリティカル・シンキング」で思考力を鍛え、経営の体系的な知識を身につけたことで、統括部長の話す論理構造や見えている景色を理解できるようになったのです。その結果、統括部長とのコミュニケーションがスムーズになり、仕事が効率よく進むようになりました。
志を共有し合える仲間との出会いが、起業への一歩につながった。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
毎年多くの学生や教員が集う「あすか会議」では『システム障害対応実践ガイド』という書籍の共著者となる仲間を見つけ、ベンチャー系の授業ではメンターとして伴走してくれる教員と出会うことができ、起業に向けた大きな一歩になりました。
とくにグロービスの仲間で特徴的なのは自身の志と向き合ったり、人に語ったりする機会が多い点で、お互いの志を尊重し会う風土が浸透しています。そうした場だからこそ、志を同じくする仲間と出会えるのだと思います。
また、グロービス・アントレプレナーズ・クラブ(GEC)のクラブ活動を通して、起業に関するリアルで生々しい話をたくさん聞くことができました。例えば、共同創業者の株式の保有割合やベンチャーキャピタルとのやり取りの仕方など、一般的なセミナーなどオープンな場では得られない情報を先輩起業家に教えていただいたり、起業家同士で情報共有したりできます。加えて、後輩起業家をサポートする文化が根付いているところも、このコミュニティの魅力です。
ベンチャーキャピタルと対等に渡り合える判断力。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
「ベンチャー・キャピタル&ファイナンス」です。この科目のおかげで、ベンチャー投資における条件の良し悪しを見極める能力が身に付きました。また、ベンチャーキャピタルの専門家を前にしても、自信を持って交渉・質問ができ、冷静に判断することができました。
ちょうどこの授業を受講していた当時、初めてベンチャーキャピタルとミーティングする機会がありました。会社の価値を1億円と評価され、数百万円の投資を提案され、こんな経験は初めてだったため浮かれていました。ただ、その後、先輩起業家への相談や授業での学びを活かして、冷静でより良い判断をすることができました。
こうした他では教えてくれないベンチャー経営の現場で実際に使える知識を体系的に学べるのは、グロービスならではだと思います。本来であれば何回も失敗してたどり着くようなスタートラインに3ヶ月で到達できる科目です。
エンジニアからプロダクトマネージャーへ。スキルアップのきっかけを得た。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
もし迷っているのであれば、まずは体験クラス、そして1科目単科受講してみることを強くおすすめします。私には実際に飛び込んでみないと分からないことが多くありました。とくにマネジャーや経営者を目指す方は、必要となる能力やネットワークなど全てが手に入ります。私自身もグロービスで学んだことで、ひとりのシステムエンジニア・プロジェクトマネージャーからサービス化を導けるプロダクトマネージャーにスキルアップすることができました。
普段の仕事では話すことのないような教員やクラスメートと学ぶことで、視野や視座が大きく変わります。社会人として、これほど仲間と切磋琢磨しながら学べる環境はほかにはなかなかありません。一歩踏み出して、ぜひ学びの場に飛び込んでみてください。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。