伊藤 浩一さん 伊藤 浩一さん

住み慣れた水戸で、
経営を学べるとは
思ってもみなかった。

  • 社会福祉法人北養会
  • 法人理事 / 特別養護老人ホームもくせい施設長 / いばらき中央福祉専門学校学校長代行

伊藤 浩一さんKouichi Ito

PROFILE

大学卒業後、社会福祉法人へ入職。介護の国家資格である介護福祉士として現場に従事した後、2009年に特別養護老人ホームの施設長に就任。現在まで、4施設の施設長に従事する。2016年からは理事として、介護、保育、教育等、法人全体の事業推進に携わる。また、NPO法人理事や行政の事業にも参画し、「高齢になっても誰もがいきいきと活躍できる社会づくり」にチャレンジしている。


※記事の内容はインタビュー当時のものです

組織のリーダーとして何をすればよいか分からず、挫折を経験。

学び始めようと考えたきっかけや動機は何でしょうか?

介護福祉は、高齢者一人一人に寄り添い、その方の望む暮らしを支えます。現場の専門職として働いていたときは、目の前の高齢者を全力で支えることにやりがいを感じていました。しかし、施設長になると現場や高齢者だけでなく、組織全体のことを考えてマネジメントする必要があります。

施設長に就任したばかりの私は、経営や組織のマネジメントに関する知識やスキルがなく、大きな挫折を経験しました。それまで専門職として一定の評価を得ていた自信はありましたが、施設長という組織全体のリーダーとして何をすればよいかまったく分からず、従業員を失うことになってしまったのです。そこで、自分は基礎から経営を学ぶ必要があると一念発起し、水戸・特設キャンパス単科生となりました。

住み慣れた水戸で、経営を学べるとは思ってもみなかった。

なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?

経営を学ぼうと決心したものの、どうすればよいのか分からず悩んでいたとき、当時開校したばかりだった水戸・特設キャンパスの存在を知りました。ビジネススクールは大都市にあるものだと思っていたので、まさか自分が住み慣れた街で経営を学べるとは思ってもみませんでした。

初めに「マーケティング・経営戦略基礎」を受講し、経営の上位概念である経営理念や戦略を定義することの重要性に気付きました。グロービスなら、経営の基礎を体系的に学べると実感。その後はどんどん学ぶ楽しさに引き込まれ、9ヶ月にわたる3科目の受講は、あっという間に終わってしまったという印象です。水戸・特設キャンパスがスタートしたタイミングで、グロービスと出会えたご縁には感謝しかありません。

伊藤 浩一さん

視座を高め、新しいアイデアを生みだす源泉を得た。

グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?

視座を高め、視野を広げられることです。介護福祉業界で20年働いてきましたが、正直なところ自分の発想に頭打ち感が芽生えていました。「こういう場合は、こうする」という経験に基づく方法論ができあがっており、新しい発想を生む力がなくなっていたのです。そんな中、グロービスの授業でケース(企業事例)の主人公として意思決定を繰り返すことで、まるでその業界・職種に転職したかのような経験をすることができました。さまざまな業界特性や考え方を知ることにより、自分の視座が以前よりも上がったと思います。「これまでとは違う景色が見えるようになった」ことが、新しいアイデアを生みだす源泉となっています。

また、介護福祉の仕事をしているだけでは出会えなかった仲間ができたことは自分の視野を広げてくれました。グロービスでは、さまざまな職種や業界、役職、年齢の学生が集まっているので、他業界のリアルな知見や情報を得ることができます。そして「水戸、茨城をよくしたい」という同じ想いを持った仲間たちとの出会いは、大きな財産となっています。

実践的な学びを活かして、経営戦略をゼロから考え直した。

MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?

水戸・特設キャンパスで単科生としての学びを終えた後、すぐに大学院(本科)に進学するのではなく、私はあえて1年間、時間を置くことにしました。継続して学びたい気持ちは当然ありましたが、「学んだことが本当に身に付いているのか」を確認するため、学びをもっと実践に落とし込むべきだと考えたのです。

そこでまずは、自社の経営戦略をゼロから考え直すことに着手しました。いつの間にか書類を作ることが目的となり血の通っていなかった事業計画を見直し、事業活動としっかり連動させることを1年間実践しました。結果、課題だった離職率は低下し、組織活性化の目標として掲げていた高稼働率も達成することができました。こうした経験を通して「あの授業で学んだことは、こういう意味合いがあったのか」と改めて理解を深めることで、実践的な学びが成果につながることを実感。「もっと学びたい」「MBA取得がさらなる成長のきっかけになるのではないか」と考えるようになったのです。

伊藤 浩一さん

通学とオンラインで学びの質に違いはない。

出願するにあたっての懸念点はどのようなものでしたか?

水戸・特設キャンパスで受講できるのは基礎科目だけなので、さらに学び続けようとすると東京校かオンラインという選択肢になります。教室での授業はとても魅力的でしたが、東京校まで通うことは仕事上難しいと考えました。一方で、オンラインでの受講に対して、教室での授業と同じような学びを得られるのか、不安を抱えていました。

しかし、いざ受講してみると、挙手だけではなくチャットで発言したり、教室での授業と同じようにグループワークがあったりと、学びの質に違いがないことが確認できました。そして、国内外のさまざまなビジネスパーソンとともに学べるというオンラインでしか得られない魅力にも気付くことができました。

また、学びと仕事の両立や学費についても不安があったので、水戸・特設キャンパスから本科に進んだ先輩に相談させてもらいました。その中で、さまざまな懸念点を解消することができ、出願を決めることができました。

リーダーとしての情熱を持ち、自分の言葉で理念を伝えるように。

入学後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?

以前と比べ、経営理念の重要性をより意識するようになりました。私の会社では、「ひとりひとりが輝くちいき社会をつくる」を経営理念としています。この「ひとりひとり」は福祉サービスを提供している高齢者や障がい者の皆さんを意味していますが、もうひとつ大切な意味があります。それは、従業員です。従業員が輝いて仕事ができる環境でなければ、お客さまに満足いただけるサービスが提供できるはずはありません。

従業員が輝けるようにするためには、経営理念を組織に浸透させ、自身の専門性や強みを最大限に活かしながら、のびのびと働ける心理的安全性の高い環境を整えることが重要です。そのためにまずは私がリーダーとして情熱を持ち、組織としての使命やビジョンを示した経営理念を自分の言葉で伝え続けなければなりません。その結果が、社会福祉法人の目的である社会の幸せづくりにつながると確信しています。

視野が広がり、多面的な視点で社会貢献を考えられるように。

グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?

ともに学ぶ仲間のさまざまな価値観に触れ、「社会の幸せを作る」という社会福祉法人の目的に対するアプローチが、福祉分野に特化した閉鎖的なものになっていると感じるように。社会が急速に変化する中で、社会福祉法人も他業界と積極的に連携していく必要があるのではないかと考えました。

そこで、水戸・特設キャンパスの人的ネットワークを活かし、茨城ロボッツと連携した事業をスタートさせました。現在、茨城県内2ヶ所の保育園で「ロボッツバスケスクール」を開講しています。地元の小学生のスポーツ教育を社会福祉法人がサポートすることは、これまでにない新たな価値の創造につながりました。スポーツと福祉の融合は、今後さらなる広がりを生むと確信しています。

このように多様性に富むグロービスの人的ネットワークを通して得られた経験は、自身の視野を大きく広げてくれました。その結果、これからの社会に必要とされる社会貢献について、多面的な視点で考えられるようになりました。

本質的な課題解決に向けた、定量・定性のバランスの取れた分析力。

受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?

ビジネス・アナリティクス」です。この科目を受講するまでは、定量分析に苦手意識があったのですが、本質的な課題の捉え方や目的に沿った分析をするための考え方を知ることができ、数字に対する認識が大きく変わりました。たとえば、介護施設におけるセンサーと電子記録を併用した睡眠の質に関する分析を行ったときのこと。睡眠の質と日中の活動量の相関関係を明確にすることで、夜間ケアの方法を個別に修正して睡眠の質を高め、利用者の方によりいきいきと過ごしていただくことに成功しました。

福祉業界は人材不足という大きな課題を抱えています。とくに介護人材は2025年に約38万人不足すると言われており、早急な生産性の向上が求められているのです。その鍵となるのが、蓄積した介護記録の情報を活用する「科学的根拠に基づいた介護」です。データを活用することでサービスのクオリティが向上するだけでなく、これまで現場やスタッフによって異なっていた対応に一貫性が生まれ、業務の効率化が進むことが期待されます。本科目での学びを活かし、定量と定性のバランスが取れた日本型科学的介護のロールモデルになることを目指します。

伊藤 浩一さん

学び続けることで、どんな環境にも柔軟に適応できる力が身に付く。

グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。

学び続けることが、何よりも重要だと思います。学び続けることは、変わり続けることにつながるからです。ビジネスにおいて、何の変化もなく停滞するというのはこわいことです。一度立ち止まると、再び動きだすのに大きなエネルギーが必要になります。恐れずに数々の変化を続けていくことで、どんな環境にも柔軟に適応できる力が身に付くはずです。

学び続け変わり続けた結果、私は仕事をより充実させることができました。そして、グロービスで得た学びや人的ネットワークが、これから自分の人生にどんな変化を与えてくれるのか楽しみでなりません。ともに学んできた仲間とお互いを刺激し合いながら、さらなる成長に発展させていければと思います。皆さんもグロービスで、生涯にわたってともに学び続けられる仲間を見つけてみてください。

体験クラス&説明会日程

受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。

また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。

10/19(土)13:00~16:00

オープンキャンパス

開催:オンライン(Zoom開催) ※体験クラス・卒業生スピーチあり
本科(MBA)への進学や入試への出願を検討している方向け

10/22(火)19:30~21:30

体験クラス&説明会

開催:オンライン(Zoom開催)
本科(MBA)への進学を検討している方・進学を視野に単科で1科目から学び始めたい方向け

11/2(土)10:00~12:15

体験クラス&説明会

開催:オンライン(Zoom開催) ※卒業生スピーチあり
本科(MBA)への進学を検討している方・進学を視野に単科で1科目から学び始めたい方向け

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