PROFILE
東京女子大学在学中、株式会社あしたのチームへインターン生として参画。2016年4月に新卒入社し、東京営業部に配属。人事制度の構築から定着支援まで一貫して担当するコンサルタントとしてキャリアをスタート。その後は札幌・台湾・横浜・福岡・熊本と全国・海外各地で人事制度の普及に携わり、現在はセールス部のマネージャーとして、メンバー育成やパートナーの活動促進に従事。
※記事の内容はインタビュー当時のものです
経営者の信頼に応えるには、人事領域の知識だけでは足りなかった。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
ひとつ目は、経営全体への理解の必要性を痛感したことです。私は人事領域のコンサルティングに従事しており、普段から経営者の方と接する機会が多くあります。しかし、人事以外の話題になると、自分の知識や理解が及ばず、「引き出しが足りない」ともどかしさを感じていました。経営者の方の課題解決を行うためには、人事の枠を超えて経営全体を学ぶ必要があると強く思うようになりました。
もうひとつの理由は、思考力への課題意識です。私はどちらかというと「まず動いてみる」タイプで、直感で行動してしまう傾向がありました。しかし、「それにどれくらいの効果があるのか」といった論理的な裏付けを欠いたまま進めてしまうことが多く、結果的に上司からフィードバックをもらうなど、自分でも「これでいいのか?」と不安になることがありました。
こうした課題は、以前から自覚していたのですが、どう解決すればいいか分からず、長い間悩み続けていました。早い段階で責任あるポジションを経験させてもらう中で、自分の意思決定や提案の質がチームや成果に与える影響の大きさにも気付き、「このままではいけない」と思うようになりました。
インプット中心の学び方に、限界を感じていた。
なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?
グロービスで学び始める前に、中小企業診断士の勉強をしていました。経営を体系的に学ぶ手段として始めたのですが、結果として恥ずかしながら2〜3ヶ月で挫折してしまいました。ひとりで計画を立て、淡々とテキストを読む学び方に、どうしてもモチベーションを維持できなかったのです。加えて、知識をインプットするだけでは理解が深まっているという実感が持てず、物足りなさを感じていました。
そこで「学んだことをすぐにアウトプットできるような、もっと実践的な学び方があるのではないか」「経営を学ぶという目的はそのままに、学びの“手段”を見直そう」と考えるようになりました。そんなときに出会ったのが、グロービスです。最初に目に留まったのが「クリティカル・シンキング」という科目で、経営知識だけでなく、自分の思考力そのものを鍛えられる点にも強く惹かれました。
また、土日やオンラインでの受講ができること、柔軟な授業振替制度があることなど、働きながら学べる環境としても非常に現実的で、「ここならやり切れるかもしれない」と思いました。
異なる視点と熱量に触れ、「学ぶ姿勢」が磨かれていく。
グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?
知識をインプットして終わりではなく、自分の言葉でアウトプットできることです。予習、クラスディスカッション、振り返りを通じて、理解が深まり、学びが自分のものになっていく実感がありました。ひとりでテキストを読んでいるだけでは理解が追いつかないような内容も、教員やクラスメートの説明や視点を通じて腑に落ちることが何度もありました。また、自分と異なる意見に触れることで、「そんな考え方もあるんだ」と視野が広がり、自身の思考のクセや偏りに気付くこともできました。
受講を始めた当初驚いたのは、クラスメートの思考スピードの速さです。頭の回転が速く、発言回数も多く、前のめりな姿勢が画面越しにも伝わってくる。「すごい人たちの集まりだな」と感じると同時に、自分ももっと頑張ろうと思えました。グループワークでは、予習アサインメントを丁寧に作り込んでくる方も多く、「こんな視点があるんだ」と毎回刺激をもらっていました。
実務と学びを結びつける習慣が、自然と身に付いた。
卒業後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
グロービスでの学びを通じて、「学んで終わり」ではなく、実務に活かすことを前提に考えるようになりました。
例えば、「ファシリテーション&ネゴシエーション」で学んだ「場の設計」の考え方は、実際の商談や社内会議にも応用しています。誰がどんな立場で参加するのか、どうすれば会話が活性化されるかといった視点を持つことで、より建設的な場づくりができるようになりました。また、社内の勉強会では、学びを自社サービスに置き換えて発信する機会もいただきました。
もうひとつ、大きく変わったのが「目的意識を持ち続ける力」です。忙しいとつい流されがちになりますが、「何のためにこの仕事をしているのか」「どこに向かっているのか」といった問いを、立ち止まって考えるようになりました。これは「志」の授業や日々の振り返りを通じて、自分の価値観を深く掘り下げたからこそ得られたものです。自分なりの軸ができたことが、仕事においても“ブレない姿勢”につながっていると感じています。
変化の時代に耐えうる「思考力」を手に入れた。
グロービスのMBAで得たものを一言で表現すると何になりますか?
今の時代、知識を蓄えるだけでは不十分で、変化に応じて自分の頭で考え、行動することが求められています。グロービスでは、思考の枠組みを学ぶだけでなく、それをアウトプットし、実践を通じて磨いていく機会が多くありました。その積み重ねを通じて、状況が変わっても対応できる“考える力”が自然と身に付いたと感じています。
これまでであれば、仕事で前例のない要望に対して「担当領域ではない」と躊躇することもありました。しかし今は、「どうすれば価値提供できるか」と考え抜き、自ら提案するようになりました。実際に、顧客の声をもとに新しいサービスの企画を社内で提案し、最終的に商品化までつなげられた経験もあります。変化のスピードが速い環境の中でも、受け身ではなく、自分から動くことの大切さを、学びを通じて体得できたと感じています。
学びを何倍にも深めてくれる原動力。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
人との関わりを通じて、多様な視点や気付きを得られ、学びが何倍にも深まりました。
授業でのディスカッションはもちろん、予習や振り返りの勉強会などを通じて、自分では気付けなかった視点に触れたり、理解できなかった内容を教えてもらえたり。自分の考えを言語化してアウトプットすることで、思考がどんどん整理されていきました。
そして、こうしたつながりは、私自身の姿勢にも大きな影響を与えてくれました。入学当初は「能力開発が目的。人的ネットワークは最低限でいい」と割り切っていました。福岡校は自宅から近かったのに、周囲の熱量や雰囲気についていけるか不安で、リアルな場に参加することに抵抗があったんです。
それでも、懇親会に参加してみたことをきっかけに、少しずつ仲間との距離が縮まっていきました。気付けば福岡校の学長セッションやセクションの幹事などにも関わるように。これまでの自分ならきっと手を挙げていなかったであろう役割でしたが、仲間がいたからこそ、挑戦することができました。さらに「このつながりを大切にしたい」という気持ちが芽生え、学生生活がどんどん充実していきました。
実務さながらに、チームで挑んだ「再生戦略」。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
「ストラテジック・リオーガニゼーション」です。
この科目は、企業の再生をテーマに、どうすれば経営を立て直せるのかを多角的に考える内容でした。戦略・人材・財務・マーケティングなど、あらゆる領域の視点を組み合わせながら解決策を導く“総合格闘技”のようなクラスで、これまでに培った知識や考え方をフルに活かす場面が数多くありました。
私自身、日頃からお客さまの課題に向き合う仕事をしているので、「なぜ経営がうまくいかないのか?」「どうすれば効果が出るのか」を掘り下げていくプロセスには、実務に直結するリアリティを感じました。
とくに印象に残っているのは、Day5・Day6のプレゼンに向けたグループワークです。午前中の授業後はキャンパスが閉まる時間まで残って議論を行い、土日の朝晩もオンラインでミーティングを重ねました。それぞれの得意分野を活かして役割分担をしながら、意見のすり合わせや認識合わせを丁寧に行い、チームとして成果を出すプロセスはまさに実務さながらでした。
その中で、自分のコミュニケーションの癖にも向き合うことができました。以前は、頑固に主張しすぎたり、逆に何でも受け入れてしまったりと、極端な対応になりがちでした。グループワークを通じて「主張する」「受け取る」「まとめる」のバランスを取れるようになったのは、大きな成長だと感じています。
悩み続けるか、学び続けるか。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
出願を検討していた頃は、仕事と学業の両立や金銭面、そして何より「こんなエネルギッシュな環境で本当にやっていけるのだろうか」という不安が大きく、なかなか決心がつきませんでした。
そんなとき、単科生時代に出会ったメンターの方からかけてもらった「悩み続けるか、学び続けるか」という言葉が、心に強く響きました。立ち止まって悩み続けるより、たとえ小さな一歩でも、学びを通じて前に進んだ方がきっと後悔しない。そう思って、入学を決意しました。
いざ飛び込んでみると、想像以上に広い世界が待っていて、自分自身の変化も感じられるようになりました。迷いや不安があるのは当然だと思います。それでも「少しでも前に進みたい」と感じている方には、ぜひ一歩を踏み出してみてほしいです。きっと、あのとき決断してよかったと思える瞬間がやってきます。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。