PROFILE
東京大学大学院教育学研究科修士課程を修了後、新卒で大手シンクタンクに入社し、官公庁を顧客としたコンサルティング業務に従事。その後、米国系スタートアップ企業へ転職し、経営企画やプロダクトマネジメントに携わる。2023年8月、スタートアップ支援を専門に担うイノベーション専門官として神戸市役所に入庁し、国内スタートアップの海外展開支援や海外スタートアップの誘致プログラム、女性起業家支援等の事業を担当している。
※記事の内容はインタビュー当時のものです
社会課題をビジネスで解決する領域で働いてみたい。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
私は新卒から、官公庁を顧客とした調査やコンサルティングを行うシンクタンクに勤めていました。自分の専門領域(雇用や福祉)や政策動向についての知見は深められるものの、ビジネスとは遠い世界のプロジェクトが多く、ビジネスに関する知識を学ぶ機会はほぼありませんでした。
仕事をする中で、社会課題をビジネスの力で解決しようとしている方々との出会いがあり、「自分もいつかその領域で仕事をしてみたい」と思うように。しかし、「財務諸表の読み方も分からない今の状態では厳しい」と感じ、ビジネスに関する知識を体系立てて学んでみたいと思ったのがきっかけでした。ちょうどコロナ禍で出張が激減して時間ができたことも、その決断を後押ししてくれました。
双子の育児と仕事をしながら、学び続けられる環境。
多様な学生とともに、学びを深められる。
グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?
多様な学生と一緒に学べることが一番の魅力だと思います。グロービスでは、起業家や大企業に勤める方、中小企業に勤める方、事業承継される方、フリーランスの方、医師や会計士といった専門職の方など、さまざまなビジネスバックグラウンドのある方がともに学んでいます。年代も20代から60代以上と幅広いです。
同じ授業を受けていても、ディスカッションではそれぞれの立場からいろいろな意見が出るため、議論が深まりとても学びの多い時間でした。この多様性はグロービスならではだと思います。
「私なんか」と思い悩むことが減り、新たな挑戦ができるように。
卒業後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
グロービスに入学する前、私は自分のスキルやそれまでのキャリアに自信がなく、常に自己肯定感が低い状態でした。「私なんか」が口癖だったような気がします。その中で思い切ってグロービスに入学して新しいことをひとつずつ学ぶ中で、徐々に「私なんか」と思い悩むことが減りました。
今でも「自分に自信がある」という状態には程遠いですが、グロービスやこれまでのキャリアで学んだこと、そして自分の得意なことや好きなことを冷静に捉えた上で「まあでも、先のことは分からないからとりあえずチャレンジしてみよう」と考えられるようになりました。現職は3年任期の公務員なのですが、3年後に仕事の保証がない任期付きの仕事に就くという選択は、グロービス入学前の私であれば絶対にできなかったと思います。
「ビジネスの世界への洞察」と「自己理解」が深まった。
グロービスのMBAで得たものを一言で表現すると何になりますか?
「世界と自分を見る力」だと思います。ビジネスの知識やさまざまなケース(企業事例)を体系立てて学ぶことで、「ビジネスの世界で何が起こっているのか」「何が論点で、どう考えればいいのか」といった思考のヒントを得られました。
加えてグロービスの授業では、自分自身の志やキャリア観を深掘りする機会も多くあります。自分は何がしたいのか、何ができるのか、何をしなければならないのか。そうしたことをぐるぐると考え、仲間とディスカッションすることで、自分のことも以前よりよく分かるようになったと思います。
利害関係なくフラットに付き合える、一生涯の友人。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
グループワークやJBCC※への挑戦などを通じて、肩肘張らずにフラットに話ができる、大切な仲間ができました。
年齢も立場も異なる人たちと、利害関係なくフラットに付き合える人間関係というのは、社会人になってからはめったに得ることのできない、貴重なものです。お互いを応援することはもちろん、ときには「つらい」と打ち明けることのできる友人は、今後の人生でもきっと力になってくれると思います。
※日本ビジネススクール・ケース・コンペティション(JBCC)…日本企業が抱える問題をテーマに、全国のビジネススクール生が課題解決に向けた戦略立案の内容を競い合う国内最大級の大会のこと。
第一線の実務家から理論とリアルを学ぶ、胸が熱くなる授業。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
「ソーシャル・ベンチャー・マネジメント」です。入学前から「社会課題をビジネスで解決する」というテーマに関心があった私は、この科目の受講をとても楽しみにしていました。
教員は、インパクト投資に携わっているまさに第一線の実務家で、理論とリアルな現場の話を行き来しながら、経済性と社会性の両輪を回すことの難しさと尊さをさまざまな言葉で教えていただきました。展開科目らしくとても骨のある内容でしたが、毎回の授業はとても胸が熱くなる時間で、「いつか自分もこの領域に携わりたい」とこれからのキャリアの方向性を改めて定め直す機会にもなりました。
忙しい中で取り組むに値する、価値のある学び。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
「学ぶことに興味はあるけれど、仕事に家庭に忙しくてとてもそんな時間は捻出できない」と思われる方は多いと思います。私もそう思っていましたし、正直なところ、学業をこなすのに精一杯でなかなか課外活動などには参加できませんでした。
しかし、それでもグロービスでの学びは忙しい中で取り組むに値する、とても価値のあるものでした。MBAに関心のある社会人世代は皆さん本当に忙しいので、「できない理由」を数えてしまうと一歩を踏みだすのは難しいと思います。「できるかどうかではなく、とりあえずやってみる」の精神で、一度体験クラスや単科受講だけでもチャレンジしてみると、きっとそこには新しい世界が待っているはずです。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。