PROFILE
東京理科大学理学部卒業、横浜市立大学大学院修了後、2013年にアンリツ株式会社に入社。信号処理のソフトウェアエンジニアとして2年間従事した後、事業創発センターにて新規ビジネス検討に携わる。現在はマーケティング部に所属し、5G無線通信計測器の企画・販促施策検討を行う。
※記事の内容はインタビュー当時のものです
度重なる職種変更で、自分の将来に危機感を抱いた。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
技術職として採用された2年後、エネルギッシュな若手が欲しいと新規事業部に配属されました。異例の抜擢に気持ちが高揚したものの、自分の実力や経験のなさを突きつけられることに。「若手らしいフレッシュな考えでアイデアを出して欲しい」と言われてもまったく浮かばず、何をどう頑張ればよいのかも分からないまま、暗中模索の3年間を過ごしました。
後にマーケティング部に異動するも、仕事の進め方や考え方が理解できておらず、上司から叱責を受ける毎日。スキル獲得のためセミナーに参加しましたが、付け焼き刃的なフレームワークの暗記では結果は出ませんでした。
このままでは会社でも社会でも価値を出せない。現状を打破するためには、体系的かつ実践的なビジネススキルが必要だと考え、MBA取得を決意しました。
相手を思いやり励まし、一緒に戦ってくれる仲間ができた。
なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?
グロービスでは、授業だけでなくその後の懇親会でも活発に意見交換が行われます。年齢や職種、役職はもちろん教員や学生の立場など関係なく、会社の課題から趣味の話まで、さまざまなテーマで話ができるフランクな雰囲気があり、クラスが終了する頃には一体感が醸成されます。
単科生として受講していたクラスで私が仕事の悩みを吐露したとき、教員やメンター※の方だけではなく、クラスの仲間たちが「それは辛いね。成長してその状況を打破しよう!」と寄り添ってくれました。中には私と同様の経験をしたことがあり、そのときの経験を語ってくれる人もいました。自分事として共感し、励ましてくれたのが本当にうれしかったです。そんな仲間たちと一緒に学ぶことは、今後の人生において宝の山になると考え、グロービスを選択しました。
※メンター…初めて受講する学生の相談役となってくれる卒業生(「クリティカル・シンキング」と「マーケティング・経営戦略基礎」のみ)。予習・復習の方法、時間の作り方、勉強会のやり方などについて相談できる。
仲間とともに失敗を恐れず、難しいことを成し遂げられる。
グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?
グロービスでは、教員や学生同士のディスカッションを中心に授業が展開されます。会社でリーダー経験が少ない私は、失敗も経験になると考え、グループワークでリーダーを進んで買って出ることにしています。
日本ビジネススクール・ケース・コンペティション(JBCC)※に参加したときのことです。私はリーダーに立候補したのですが、スケジュール設計の苦手さや優柔不断さによる意思決定力の弱さなど、自分の力不足な部分が浮き彫りに。書類提出までのスケジュールが立てられずにほかのメンバーに丸投げし、チームメンバーの考えが割れたときにどっちつかずの意見しか言えず、リーダーとしての意思決定ができずに計画がどんどん後ろ倒しになってしまいました。いよいよ解散せざるを得ないかとなったとき、「ここまで真剣に取り組んできたのだから、最後までやり抜こう」とメンバーに励まされ、私の苦手部分を踏まえて改めて役割分担を見直し、最終的に書類提出に間に合わせることができました。
リスクフリーで失敗を経験でき、自分の力量を把握できるのは学生ならではのこと。グロービスには、仲間が失敗してもそれを受け入れ、みんなで一緒に成長しようという風土があり、これが最大の魅力だと思っています。
※日本ビジネススクール・ケース・コンペティション(JBCC)…日本企業が抱える問題をテーマに、全国のビジネススクール生が課題解決に向けた戦略立案の内容を競い合う国内最大級の大会のこと。
ビジネススクールは自分自身の課題解決のための場所。
出願するにあたっての懸念点はどのようなものでしたか?
MBA取得を目指すことを会社の人に伝えるべきか、迷いました。通学により業務上のパフォーマンスに支障を来すと考える方がいたからです。
確かに学生生活の中でレポートやイベントなどが重なり、仕事との両立が苦しいときもありましたが、「なぜグロービスでの学びを頑張るのか」「自分はどうなりたいのか」を振り返り、明確に意識することで、仕事へのモチベーションも維持でき、乗り越えることができました。
大切なのは、MBA取得を目指すことを打ち明けるか否かではなく、自分自身の課題解決のために最大限努力できるかだと気付きました。
視座を高く持って考えられるように。
入学後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
製品の企画提案をする際、事業部長や執行役員などが何を気にするのか、意思決定の判断基準はどのようなものか、などを想像できるようになりました。
グロービスの授業はディスカッション中心。予習の際にケース(企業事例)を読み込み、ケースの主人公である社長や役員の立場で置かれている状況を分析し、今後のアクションを考え、授業ではそれらをぶつけ合うのです。こうした議論を通じて学んだことは、経営において答えはひとつではないこと。そして、失敗する可能性を減らすためには、深く広く考え抜くということです。業務で発表をする際も、「この観点が抜けているのでは?」や「今までの歴史を考慮すべきでは?」などの意見をいただくと、「なるほど、面白い」 と感じられるようになりました。
さまざまな価値観・考え方の存在と、それを尊重することの大切さ。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
授業内でのグループワークでは、意見が対立することもしばしばあるのですが、話し合いを繰り返すうちに、それはそれぞれが従事する職種や業界から来る違いに要因があるのだと気付くことができました。受講を始めた頃は、自分と異なる意見に対して敵対心を抱いていましたが、それぞれが持つ価値観や考え方の背景に思いを寄せることで理解が進み、共感を抱けるようになりました。
グロービスの人的ネットワークを通じて、さまざまな価値観や考え方を尊重し、受け入れることができるマインドが醸成されました。
AIを自分の手で動かしながら、ビジネスでの応用方法を考える。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
「ビジネス・データサイエンス」です。受講前は、業務において「とりあえずAIをつかわなければ」といった風に語られることが多いものの、実際にAIには何ができるのか、どのようにつかわれているのか、などが分かっていませんでした。
授業では、実際にAIを操作し、ビジネスにおいて利用する際の要点や勘所を把握します。そしてエンジニアと開発のための要件定義について会話ができるレベルまで理解を深めていくことができます。
AIは、多種・多量な条件を短時間で分析することは得意ですが、関係者を納得させるような説明をするにはその分析結果だけでは難しいということを学びました。どこまでをAIに任せ、どこから人間が意思決定するかをイメージすることができました。
自分の人生を、自分事として、自分で切り拓く。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
最初はMBAを目指すなんて夢のまた夢だと思っていました。しかし、お金や時間をかけてでも通う価値があると言えるほど、自分の頭で考えて意思決定する判断力や、同じ悩みを持ちともに切磋琢磨できる仲間など、たくさんのものを得ることができます。
業務で課題を抱えてどうすればよいのか分からない方、広い視野・高い視座で仕事に臨みたい方。まずは体験クラスを受講するだけでも、グロービスが提供する能力開発の場やネットワーク構築の場を知ることができるはずです。自分の道を、自らの手で切り拓きましょう。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。