PROFILE
専門学校卒業後、福岡県内のリハビリテーション病院に就職し、理学療法士として脳卒中を患った患者のリハビリに携わる。その後イタリアでの研修を経て、脳神経外科クリニックにて勤務。2020年4月、脳卒中後および脊髄損傷後に患った麻痺のリハビリに特化した施設「脳と脊髄リハビリ研究センター福岡」を設立し、代表を務める。
※記事の内容はインタビュー当時のものです
患者様の願いに応えるためのリハビリ施設を創りたい。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
福岡県内のリハビリテーション病院で、患者様の切実な願望をお聞きしたことがMBA取得のきっかけです。
病院に入職して間もないころ、脳卒中の患者様から「どんなきついリハビリでもするので、私の右手をもう一度動かせるようにしてくれませんか」と懇願されました。しかし、当時の私にはその願いに応えるだけの技術力はなく、ただ頷くことしかできなかったのです。無力さを痛烈に感じたと同時に、心に湧き上がってきたのは「いつか脳卒中患者様の麻痺を治すためのリハビリ施設を創ろう」という想いでした。
その想いとは裏腹に、当時の私には起業や経営に関する知識やスキルがまったくありませんでした。将来はスキルアップのために医療系の大学院に進学するつもりでしたが、この出来事をきっかけに経営大学院に進もうと決断し、人生の舵を大きく切ったのです。
体験クラスを通して、目標実現への最短ルートが見えた。
さまざまな立場のクラスメートと、対等に意見をぶつけ合える。
苦手だった会計・財務分野を克服できた。
卒業後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
会計・財務分野への向き合い方が大きく変化しました。グロービスで学び始めるまでは数字に対して強い苦手意識を持っており、売上やコスト算出に関わる仕事を避けてきました。しかし卒業してからは、会計・財務をはじめ数字全般への苦手意識が大幅に薄まりました。この変化は私にとって、非常に大きいと感じています。
アカウンティングやファイナンスなどは必修科目のため、在学中は数字と向き合う機会を避けられません。ですが、グロービスには学生同士で教え合う文化が醸成されているため、会計・財務を本業とするクラスメートに気兼ねなくアドバイスをもらって、何とか授業についていくことができました。ともに学ぶ仲間たちのお陰で、苦手分野でもあきらめずに受講を続けられ、今では自信を持って数字と向き合えるようになりました。
グロービスで得た「自信」が、経営者としての私を支えている。
グロービスのMBAで得たものを一言で表現すると何になりますか?
自らの成長を実感できることで得られる「自信」です。
正直なところ、仕事と両立させながら予習や復習に取り組むことは簡単ではなく、挫けそうになったことも多々ありました。とくに本科2年次の4月には、「脳と脊髄リハビリ研究センター福岡」を創業したため、仕事も多忙を極めていました。ただ、このように自らを追い込んだ経験が成長につながったことも事実です。
卒業後、経営者として難しい意思決定をするたびに思いだすようにしているのは、グロービスで過ごした日々です。「グロービスで、あれだけ多くの課題に取り組み、予習復習に追われた日々を乗り越えられたのだから、自分はまだまだできる」と前向きになれるのです。
何でも相談できる仲間がいるという安心感。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
孤独を感じていた日々から脱却できたことです。グロービスに入学する前は、書籍や動画などで経営を学び、誰に相談することもなく起業の準備を行っていました。全てをひとりで行うことに自由を感じていた一方で、「自分が考えていることは正しいのか」という不安をいつも抱いていました。
グロービスで同じような志を持つ仲間と出会え、孤独感や不安は解消されました。また、彼ら彼女らとの授業内外での真剣な議論を通じて、書籍だけでは得られないさまざまな考え方や価値観も学ぶことができました。卒業後もグロービスの仲間たちとは、頻繁に連絡を取っています。「困ったら、まずグロービスの仲間に相談してみよう」と思える環境にいられることは、大きな安心感につながっています。
社会貢献の手段としてのビジネス、という考え方が醸成された。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
「企業の理念と社会的価値」です。創業して2期目に入り、「強い想いだけで、会社を成長させ続けられるのだろうか…」と切実に悩んでいた時期に受講。この科目を通して、経営者としての根幹を成す考え方が醸成されました。私の人生や会社にとっての転機となった科目です。
とくに印象に残っているのは、国際的な食品メーカーのケース。社会貢献を念頭におきながらも、利益を追求する姿勢を学び、強い衝撃を受けました。私は「社会貢献」と「利益の追求」は相反するものだと考えていたのですが、これら2つは両立させることが可能だと気付いたのです。決して簡単な道ではありませんが、「理念や強い想いを大切にしながら、それらに反しない形で利益を追求する」ことを今も続けています。
「外側の世界」を知ることが、成長につながる。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
グロービスに通うことを検討されている方であれば、ビジネス書籍をよく読まれているのではないでしょうか。書籍から知識を得ることはとても大切で、それらを実務に活かせることもあります。一方で独学は、他者からのフィードバックがないため、「自身に都合のよい情報」ばかりを集め、偏った視点での意思決定を助長してしまうリスクをはらんでいます。これは認知心理学や社会心理学において「確証バイアス」と言われるもので、私もグロービスで学び始めるまでは、このような独学の罠にはまっていることに気付いていませんでした。
本気で成長したいと考えている方には、自分の思考の「外側の世界」の存在を知っていただきたいです。グロービスでは、多種多様な経歴を持つ方々とディスカッションを繰り返します。その中で自分だけでは気付けない視点や想像もしなかった意見に触れることができ、「確証バイアス」の存在に気付けるようになるのです。グロービスで学ぶことで、皆さんもこうした変化を必ず実感できると思います。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。