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投稿日:2024年10月09日

投稿日:2024年10月09日

40代からのMBA取得は遅い?国内・海外MBAの平均年齢を徹底比較

40代からのMBA取得は遅い?国内・海外MBAの平均年齢を徹底比較

テクノロジーのめざましい進化や人生100年時代の到来を背景として、昨今の社会変動は過去に例を見ないほど激しくなっています。今は順調にビジネス経験を積んでいても、ふと「目の前の仕事をこなすだけで、この先もずっとやっていけるのだろうか?」といった、キャリアに対する漠然とした不安を感じる方も増えているかも知れません。特に40代以降になると、もっとビジネスの視座を高めて経営層との共通言語を持ちたい、どんな社会変動にも対応できるポータブル・スキルを身に付けたいと考え始める方も多いようです。こうした漠然とした不安や課題感に応えるのが、経営スキルを体系的に学べると海外ブログなどでも話題に上るMBA(経営学修士)※1 。

では、MBAホルダーとして活躍しているビジネスパーソンは、何歳くらいでMBAを取得することが多いのでしょうか?この記事では、国内および海外のMBAホルダーの平均取得年齢を徹底比較しつつ、40代からのMBA取得が決して遅くない理由をデータとともに明らかにします。

※1 MBA(経営学修士)とは?

MBAとは、Master of Business Administrationの略です。日本では経営学修士と呼ばれ、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位であり、資格とは異なります。詳しくはこちら

国内MBA取得の平均年齢は35歳

文部科学省の統計によると、日本国内でMBAを取得する人々の平均年齢は約35歳となっています。これは、ビジネス経験が10年以上にわたるタイミングで、新たなビジネススキルの習得やさらなるキャリアアップを検討する方が多いことを示しています。もう少し詳しく見るために、グロービス経営大学院(以下、グロービス)の学生プロファイルを参照してみましょう。

35歳以上が70%を占めるグロービス

下図はグロービスの2024年度入学者数(N:977名)について、性別と年齢の内訳を示したものです。ご覧の通り、70%を超える方々が35歳以上、45歳以上が28.5%にも上ります。多くの日本企業では管理職への昇進前後を境目として体系的な経営知識が実務上必要となる度合いが増し、そのタイミングは35歳以降のケースが多いと考えると、この数字も納得感があります。

この点、日本最大のキャンパス数・クラス数を誇るグロービスには振替制度も充実しているので、多忙なビジネスパーソンでも仕事と学業を両立させやすい環境が整っています。さらに、すべての教員が実務経験豊富であることも大きな特徴です。彼らの専門知識と実務家としての経験値は授業にも反映されるため、学生にとって「明日から実務で使える」学びを提供しています。こうした環境が、35歳以上のビジネスパーソンの支持も集めていると考えられます。

35歳以上が70%を占めるグロービス

海外MBA取得者の平均年齢は?

一方で、海外のMBAプログラムにおいては2つの特徴が見られます。まず、アメリカのハーバード・ビジネス・スクール(Harvard Business School)およびスタンフォード大学経営大学院(Stanford Graduate School of Business)では、平均年齢が27歳~29歳と比較的若めです。これは、この2校のMBAプログラムは2年間のフルタイム制であり、比較的自由な時間が多い若年層のうちに取得することが広く知られているからだと考えられます。

次に、INSEADやロンドン・ビジネス・スクールのようなヨーロッパのビジネススクールでは、学生が一定のビジネス経験を持っていることを重視するようです。そのため平均年齢が30代後半と、グロービスと類似した特徴を持っています。実際、ビジネス経験豊富な学生が多種多様な業界・業種から集まってくることで、ディスカッションの中身がより実践に即したものとなり、深い学びを得ることが可能となっています。

人生100年時代、40代からのMBA取得は遅くない

これまで見てきた通り、国内MBA入学者の「平均」年齢が35歳、グロービスの例では45歳以上の方も相当割合いることを考えると、40代からMBA取得を目指す人は決して少なくないことが分かります。

学習効果という面をみても、グロービスMBAでは、数多くの企業事例(ケース)を用います。ケースでは、多様な業界の経営者、事業部長、チームリーダーといったさまざまな役職のロールモデルになりきって経営課題に取り組み、自分の頭で解決策を考え出すことが求められます。それらを予習し、授業でディスカッションを深めることで、高い視座での経営スキルを習得できるのです。こうした形で学ぶには、職務経験が豊富であればあるほど、より効果的です。しかもその学びを「明日から実務で使える」こともできます。こうした事情は、決して日本国内のMBAに限った話ではなく、海外MBA(特に、ヨーロッパのビジネススクール)で学生に一定のビジネス経験を求めていることからもうかがえます。

もちろん20代の早い段階で習得することにも意義がありますが、40代から学び始めても遅すぎることはありません。人生100年時代といわれる昨今、40代以降のMBA取得は50代・60代以上になっても通用するポータブル・スキルの1つですから、投資する価値は充分と言えるでしょう。

グロービス卒業生からのメッセージ

ここからは40代でグロービスをご卒業され、経営者または近いポジションで活躍されている方々の過去インタビューを一部抜粋してお届けします。
※お肩書きや内容は、インタビュー当時のものです。

「今の自分を変えたい」という想いに沿って行動してほしい。

「これは、今の私にとって必要な出会いだ」――そんな直観が働いたことはありませんか。私には、人生で何度かそういう経験があります。そのひとつが、グロービスでした。「40代での受講は遅過ぎるのではないか」と心配していましたが、いざ受講してみると「学ぶのに遅過ぎることはない」「いろいろな社会経験を得たからこそ学べることもある」と感じ、グロービスを選んだことは正解だったと思います。

入学への一歩を踏みだすことは、簡単なことではないかもしれません。しかし、「今の自分を変えたい」という強い想いがあるなら、その想いに沿って行動を起こしてみませんか。グロービスは、皆さんが期待している以上のリターンを得られる場です。

総合化学メーカー・幹部職 織田 雪世さん/2022年卒業

年齢は関係ない。学ぶことをやめてしまうから、年老いてしまう。

私は48歳でグロービスの門を叩きました。実は年齢を理由に進学をあきらめようとも思ったこともあったのですが、グロービスに入学した今では、「年老いたから学べなくなるのではなく、学ぶことをやめるから年老いてしまうのだ」と考えるようになりました。また、授業についていけるかという不安や通学時間への懸念があったとしても、「強い意志」を持っていれば、必ず乗り越えられます。

すべては、自分次第。なりたい自分になるために、何かを変えたいと考えているのなら、後悔を恐れずに一歩前に進んでみてください。そこには、同じような想いを持った仲間が、たくさん待っています。

茨城乳配株式会社代表取締役社長 吉川 国之さん/2020年卒業

グロービスで学んでいなければ、今の自分はいなかった。

グロービスに通う2~3年は、多くの時間と決して安くはない費用をかけることになります。私も当初、時間とお金を捻出することに不安がありましたし、40代半ばで今さら遅いのではないかと悩みもしました。しかし、そうした悩みは全て、学び始めたらすぐに解消されました。今では「何かを学び始めるのに年齢制限はない」「一生学び続けるものだ」というマインドに変わり、時間やお金に対する意識やリソース配分が大きく変化しました。

もし、皆さんが以前の私のように悩んでいるのなら、1科目からでもよいので学び始めることをおすすめします。きっと見えている風景が大きく変わると思いますよ。

株式会社フォトクリエイト代表取締役社長 吉田 メグさん/2019年卒業

学ぶ姿を見せることで、子どもたちに良い変化が生まれた。

専門学校が最終学歴の私が、大学院の授業についていけるのか。加えて、46歳という年齢で若い方々と一緒に学べる体力があるのか。また、私には子どもが3人おり、両親の介護も必要な立場で、勉強時間を確保できるのかといった不安を抱えていました。なので、出願にあたっては家族の理解を得られるのかについて最も心配していました。そこで、妻や両親に入学の目的や学ぶことの価値について正直に説明し自分の想いを伝えました。その結果、家族の理解と協力を得ることができ、今では学びに専念することができています。

ちなみに、子どもに「学校に行ってくるね」と出かける姿や、自宅で勉強する姿を見せるようになったことで、子どもも今まで以上に勉強してくれるようになり、家族に良い変化が生まれました。家族が私を応援してくれるようになった最も大きな理由は、このことかもしれません。

株式会社よくする代表取締役 鈴木 盛登さん/2023年卒業

40代からのMBA取得を目指すなら

40代以降でMBA取得を目指すなら、これまでの職務経験を活かしつつリーダーシップや経営戦略の強化といった実践的な学びが中心となるでしょう。取得後のキャリア形成については特に定まっていない方でも、MBAの学びを通して、改めてご自身の強みや興味・関心のある分野について再確認し、挑戦するきっかけを得ることができます。

またこれまでのキャリアの枠でステップアップを目指すだけでなく、キャリアの再構築やセカンドキャリアについて考える機会にもなります。これまでのビジネス経験を総括して新たなキャリアチャンスを探るためのネットワーキングを行ったり、新しい分野へのチャレンジの際にも、MBAという学びの場は最適です。

なお、卒業生からのメッセージにもあったように、職場だけでなく家族の理解を得ることも大切なポイントです。

グロービスでは、2つのMBAプログラムがスタート

2025年度より、グロービスは従来のMBAプログラムを「TMBA」(テクノベートMBA)と「EMBA」(エグゼクティブMBA)の2つに分けて開講します。従来のグロービスMBAで身に付けられる経営の定石・思考力・リーダーシップは共通テーマとして押さえつつ、それに加えてテクノロジーの進化による激動の時代において、創造と変革に挑む若手ビジネスパーソンと職務経験が豊富なリーダー層、それぞれの立場に合わせた能力開発の場を提供します。

クリエイティビティを高め、テクノロジーのビジネスへの実装力を体得し、新価値の創造を最前線でリードする「TMBA」と、自己変革力・組織変革力の習得やテクノロジーへの精通を通じて、経営・マネジメントを担う「EMBA」。40代からMBAを目指そうとする方には、「EMBA」(エグゼクティブMBA)プログラムがおすすめです。実際にプログラムの詳細や授業の雰囲気を掴むためには、体験クラス&説明会にぜひご参加ください。個別のご相談も承ります。

TMBA&EMBAの概要はこちら

EMBA(エグゼグティブMBA)プログラムの詳細については、以下のバナーよりご確認ください。