現役・実務家教員

教員詳細

教員略歴

松本 泰幸

松本 泰幸Hiroyuki Matsumoto

九州大学法学部卒業 
学位:学士(法学)


九州大学法学部卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。八重洲通支店・ユニオンバンク(米国加州の姉妹銀行)・営業第一部でコーポレートファイナンス、資本市場第二部・市場営業部でキャピタルマーケッツ業務、人事部で採用、企画部で戦略立案・組織設計に携わる。その後、東京証券取引所一部上場の複数の事業会社で財務部長、関連事業部長、事業開発部長、外資系コンサルティングファームで金融サービスコンサルタントとして活動し、投資顧問会社・コンサルティング会社を傘下に持つHCAグループの設立に参画。農業経営コンサルティング業の株式会社日本アグリマネジメントを設立し代表取締役社長。現在は、株式会社LonePine代表取締役社長。株式会社丸八ホールディングス非常勤取締役。石本酒造株式会社顧問。

クラス運営方針

会計がわからなければ経営はできない。よく耳にする言葉ですが、果たして皆さん実感していますでしょうか。ご自身の仕事にどう会計が関わるのか、今一つピンとこないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
会計は、経営戦略やマーケティングなどの具体的なビスネスプランがうまくいっているかどうかを見るため、また、現下の経営課題を定量的に正しく把握抽出するためのインディケーターです。
また同時に、経営戦略やビジネスプランを立てる際に、定量的に良き戦略かどうか、その妥当性、有効性を検証するためのものです。
PDCAのサイクルを回し、的確にマネジメントを行うと言いますが、会計がわからなくて、実行した(D)結果をどうチェック(C)するのでしょうか。実行の結果として出てきた会計数字を当初の予算や定量的な計画と突き合わせることで、そもそもの戦略の誤り、オペレーションの不具合などを迅速に把握し、数字の差を埋めるために必要な戦略の修正を行う(A)という作業が行えるわけで、会計数字が読めなければPDCAのサイクルを回すことは不可能とも言えます。
また、戦略やビジネスプランの作成時(P)には、成功確率の高い、より良き戦略・プランにするために、その妥当性、有効性を検証しながら練りに練る作業を繰り返すのですが、妥当性や有効性を検証するのに、儲かるのか、どのくらい資金が必要で、それに耐えられるのか、何時回収できるのかといった定量面での検証なくして、良き戦略かどうかは評価できないのではないでしょうか。会計はよくわからないが、経営戦略やマーケティングに明るいなんてことはあり得ないのです。
経営戦略やマーケティングなどの具体的なビジネスプランと会計は、不可分一体の表裏の関係にあります。ビジネス活動を行うと、同時にその裏では数字(おカネ)が動いているのです。私のクラスでは、経営戦略やマーケティングなどのビジネスプランと会計がどう繋がっているのか、組織や人を戦略と整合した動きに導くにはどう目標数字を置けばよいのかなど、皆さんが他の領域で学ばれる内容との関係性を意識しながら進めていきます。決して簿記や仕訳といった財務経理の専門職の方に必要な知識の習得を目指すものではありません。
戦略と会計は表裏と言いましたが、戦略が表で会計は裏です。おカネからビジネスは始まりません。社会の中で何のために存在するのか、顧客にどのような価値を提供したいのか、こうした理念やビジョンを磨くことで、具体的な経営戦略が出てくるわけですが、ビジネスの根幹はここです。ワクワクドキドキするようなアイディア無くしては、数字を語ることも意味がありません。経営戦略やマーケティングなどの学びを深めてからアカウンティング基礎を受講されると、他の領域で学んだことの理解度も深まることと思います。