PROFILE
慶應義塾大学商学部卒業後、不動産ディベロッパー数社を経て三菱地所に所属。住宅・商業施設・オフィスの多様な事業開発を経験し、現在はM&Aにより子会社化した日本リージャスホールディングスに兼務出向。グループビジネスディベロップメントのシニアディレクターを務め、企業のオフィス戦略の革新や多様な働き方の実現に向けた事業開発を担う。
※記事の内容はインタビュー当時のものです
部門責任者として立てた、現在と未来に対する2つの問い。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
30名規模の部門責任者を拝命した際に、私は自らに2つの問いを立てました。「この事業や組織を先導する力を備えられているだろうか?」そして、「目の前の仕事を通じて得た知識や経験の延長線上に、社会にインパクトをもたらせるプロフェッショナルな経営者の姿があるのか?」
これらの問いに対して、自信を持って答えられない自分に気が付き、このままではいけないと考えました。今の私には経営に関する体系的な知識の習得が必要であり、また、社会の変化を捉えインパクトをもたらすためには業界を跨いだ人的ネットワークの構築が必要と考え、グロービス経営大学院の門を叩きました。
卒業生・在校生の活躍を見て、理想の経営者像に近づけると確信。
多くの刺激に満ちた場で、人生で何を成すのかを考える。
グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?
「自分の生き方を磨くことができる場」であることが最大の魅力と感じています。
ケース(企業事例)を通して触れる世界中の経営者の志や、各業界の最前線で活躍する教員たちのリアルな経験談、クラスメートが志の実現に悩みながらも努力し続ける姿から多くの刺激を受けています。そして、経営の知識を得た自分がこの先の人生で何を成すのか、人生における「志」は何なのか、について考えて自らを動機付けする機会を得られました。
自分の生き方を考え抜き、あるべき自分になるために行動する力、そして多様なアドバイスをいただく恩師や刺激し合える仲間との出会いは、卒業後も生涯にわたり欠かせないものであると確信しています。
仕事を合理化して時間を創りだし、学びとの両立を実現。
出願するにあたっての懸念点はどのようなものでしたか?
自分の生活の中に、新たに学ぶ時間をどれだけ確保できるのか、が最大の懸念点でした。入学前は、目の前のプロジェクトで結果を出すため、時に担当領域を飛び越えて働きかけるなど、仕事にかなりの時間をかけていました。そのため、仕事以外にまとまった時間を確保することの想像がつかず、入学当初は仕事と大学院の両立に苦労した期間もあったことを覚えています。
そこで、仕事における自分自身のムダ・ムラを徹底的に排除し、組織としての生産性を高めるためにときには仕事を仲間に任せました。そうすることで学ぶ時間が確保できるようになり、自身の学習スタイルも確立できたように思います。結果的に、仕事にも学びにもグッドサイクルが生まれるようになりました。
真に自分が成すべきことを問うために、「誰のために、何のために」を考え抜く。
入学後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
最大の変化は、仕事に取り組む上で「誰のために、何のために」を考え抜く姿勢が定着したことです。
従来は、「目の前のプロジェクトをいかに成功させるか」「会社が期待する成果をいかに超えるか」といった近視眼的な目標設定や動機付けで仕事をすることが多かったように思います。しかし、グロービスで扱うケースに登場するさまざまな経営者の志に触れたことで、仕事への姿勢が変わりました。
ビジネスを通じて社会に貢献し共存共栄するためには、「誰のために」「何のために」を考え行動することが不可欠という考えにたどり着いたのです。そして、この問いに答え続けることが自分自身の行動に自信を持たせ、迷いなく力強く突き進む力に変わることも、仕事での実践を通して体感しました。今では、自組織のスタッフや事業関係者を巻き込む際には必ず「誰のために、何のために」を伝えることを徹底し、事業を推進しています。
仲間たちとの対話が、自分を見つめなおすきっかけをくれた。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
仲間とのつながりが、自分自身の「強み」と「弱み」に気付かせてくれました。入学前は、仕事の取り組み方と同様に、プロジェクトや組織の期待値をいかに超えるか、といった近視眼的な潜在意識のもとで必要な能力開発をしていたように思います。
多様な業界で活躍するグロービスの仲間と対話することで、自身の思いがけない強みや、時代を切り拓く経営者になるために克服すべき弱みなど、さまざまな面で自分を見つめなおすことができました。強みと弱みが特定されると、自身のあるべき姿に向けたギャップや伸ばすべき能力が明確化され、「今自分は何を成すために、どのような能力開発をすべきか」といった行動が極めて具体的になります。そんな刺激や気付きを与えてくれる仲間たちには大変感謝しています。
3つの「Why?」が、志を考えるための道しるべに。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
「ベンチャー・マネジメント」は、私自身の志の具体化を大きく前進させてくれた科目のひとつです。
この科目では、さまざまな起業家の創業ストーリーや成長ステージに応じた苦悩を、ケースメソッドを通して体験します。「Why now?(なぜ今)」「Why this?(なぜこの課題/ビジネスを)」「Why me?(なぜ自分が取り組むべきか)」という3つの問いが、私の志に大きな示唆を与えてくれました。自らが人生をかけて取り組むべきビジネス、それを確信できるのはこの問いに答えられたときだと気付かせてくれました。この問いに答え、自分が生涯をかけてコミットしたいビジネスの創造に向けて現在活動をしています。
悩めているのであれば、あとはチャンスをつかむだけ。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
もし出願を悩まれているのであれば、「悩めている時点で恵まれた環境にいる。そのチャンスをつかむために一歩踏みださない理由はない」ということをお伝えします。「自身が本当に何をやりたいのかを見定めたい」「夢を実現するための力をつけたい」といった心の叫びを持ちながらも、「果たして自分にできるだろうか」「今やるべきなのか」と葛藤されているのかと思います。悩む地点に到達しているということは、自分なりに考えて行動してきた結果であり、あとはその心の叫びに従うだけではないでしょうか。
グロービスには、実践的な知恵を与えてくれるカリキュラムがあり、自らの生きる道をともに考え切磋琢磨する多くの仲間がいます。その一歩を踏みだせば、人生が大きく動きだします。挑戦への一歩をぜひ踏みだしてみてください。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。