PROFILE
岩手県出身。上智大学外国語学部英語学科卒業。一橋大学大学院社会学研究科修了後、日本政府観光局(JNTO)に入職。インバウンド振興のためのプロモーション事業や国際会議誘致に従事した後、海外新拠点開設のためローマに赴任。イタリアでの生活を通じてファミリービジネスに興味を持ち、180年続く家業の建設会社に転職。主に、採用・広報・営業活動での英文翻訳、サステナビリティ活動に取り組んでいる。
※記事の内容はインタビュー当時のものです
環境変化に適応し、家業の役に立てるようになりたい。
MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?
大学院卒業後は日本政府観光局で働いていましたが、その後地元にUターンして、家業の建設会社に転職しました。それに伴って「公的機関から民間企業」「観光業から建設業」「女性が多い職場から男性が多い職場」「インターナショナルからローカル」「一般職員から創業家の一員」など、大きな環境変化がありました。
このような環境変化に適応し、家族や従業員の役に立つためには、自身の専門性や能力を伸ばす必要があると考えたのです。そこで辿り着いたのがMBAでした。「ビジネススクールの授業についていけるのか」という不安もありましたが、前職での海外拠点開設という成功体験が自分を奮い立たせてくれました。
「実践力の向上」や「志の醸成」を大切にする校風。
なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?
グロービスの東京校で体験クラスに参加したときに、凛としたビジネスパーソンが行き交う様子や、エネルギッシュな授業の雰囲気に圧倒されたことを今でも鮮明に覚えています。グロービスでは「実践力の向上」や「志の醸成」を重んじるという説明を聞き、活力のあるその雰囲気は、こうした教育方針によるものだと実感しました。グロービスを選択した理由としては、この校風が大きかったように思います。
また、転居を伴わずに質の高い教育が受けられる点も魅力的でした。入学前の私は、「せっかく地元にUターンしたのだから、岩手から離れてブランクができてしまうことは避けたい」と考えていました。グロービスには仙台校があり、オンラインで受講できる環境も用意されています。「地元で仕事を続けながら学びたい」という私のニーズにピッタリだったので、グロービスを選びました。
多様性を尊重し、お互いを高め合えるポジティブなコミュニティー。
グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?
最大の魅力は、成長意欲の高い仲間や、学生の成長を親身になってサポートしてくれる教員の方々に囲まれ、前向きなエネルギーにあふれたコミュニティーで学べることだと思います。
グロービスには日本国内だけでなく世界中から、業界や職種、立場、年齢などのバックグラウンドが異なる学生が集まっており、多様性に富んだ環境です。他者の個性や考え方を尊重し、フラットな関係性の中で真剣に議論ができます。また、ともに学ぶ仲間たちの成長や志の実現を心から応援する人たちが多い点も特徴のひとつです。
在学中は、仙台校のメンバーからはもちろんのこと、オンラインクラスやほかのキャンパス所属の方々含め、多くの出会いがありました。彼ら彼女らが、成し遂げたいことと真摯に向き合い、努力を惜しまない姿を見ていると、いつもポジティブな力を得ることができます。
問題解決や意思決定の際の「判断軸」を持つことができた。
卒業後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
課題に直面した際に、立ち返る判断軸を手に入れることができました。
グロービスでは授業の後、学んだ内容を振り返り、言語化してディスカッションボードと呼ばれるクラスごとの学習コミュニティーページに投稿することが求められます。振り返りを通じて、「何を学んだのか。それらは自分にとってどんな意味合いがあるのか」「どう自分の仕事に活かすのか」などを考える習慣が身に付いたことで、実践への活かし方が段々とイメージできるようになりました。こうした営みを繰り返す中で、グロービスの学びが糧となり問題解決や意思決定の際の「判断軸」が育まれていきました。
授業での学びに立ち返ることで、自信を持って考えを進められるようになったことは、グロービスで得られた大きな変化のひとつです。
徹底的に考え抜く経験を重ね、根拠を持って物事を判断できるように。
グロービスのMBAで得たものを一言で表現すると何になりますか?
「自分の頭で考え抜くスキル」です。
グロービスで取り組んだケース(企業事例)は、200以上になると思います。正解のない問いに対して、多角的かつ徹底的に考え抜き、自分なりの意思決定を行うトレーニングを何度も繰り返しました。こうした経験を重ねることで、根拠を持って物事を判断し、行動につなげることができるようになりました。
授業を受けるたびに自身の思考の浅さや視野の狭さを痛感し、苦しい思いを繰り返し経験しましたが、今となってはよい思い出です。まだまだ成長途中ですが、グロービスでの学びを通じて、自分なりに問いを立てて答えを考え抜くスキルが身に付いたと思います。
学生たちの実体験から、生きた学びを得た。
グロービスの人的ネットワークを通じて得たものは何ですか?
グロービスには、クラブ活動や学年活動などさまざまなコミュニティーがあるのですが、そうした場で出会う多様な学生たちとの対話から、生きた学びを得ることができました。
例えば、「ファミリービジネス・マネジメント」の授業では、全国各地で家業に携わる学生に出会いました。家業に関わり始めた理由や、家業での経験や事業承継への想い、ファミリービジネス特有の難しさなど、リアルな声を聞ける機会になりました。
また、「あすか会議」では、建設業界で変革を目指すリーダーたちからさまざまな取り組みや最新知をお聞きすることができ、まだ業界経験の浅い私にとって、大変有意義な時間でした。
さらに、オンラインクラスでの出会いを通じて、大阪校で発足した「故郷を愛する人たち」というグループ向けに、私自身のUターン経験についてお話をさせていただく機会にも恵まれました。地方出身者が集まり、ビジネスを通じて各々の故郷とのつながりを生みだすために、自発的に地方創生に関する勉強会や講演会を開催しているコミュニティーです。地方とのつながりを生みだそうと尽力している学生と出会えたことは、地方にいる私の励みにもなったと同時に、視野を広げられる機会になりました。
転職し新たな環境変化に直面していた私にとって、クラスやコミュニティー活動を通じて、生きた経験談を聞くことができたのは、大きな財産となりました。
多様化が進む社会で、これからのビジネスパーソンが求められる視点。
受講した科目の中で特に印象に残っている科目は何ですか?
オンラインで受講した「異文化マネジメント」です。グローバルリーダーに求められる異文化対応能力を鍛える科目ですが、汎用性の高い内容で、地方で働く私にとっても役立っています。また、海外経験が豊富な教員からグローバルビジネスのリアルなお話を聞いたり、多様なバックグラウンドを持つ学生の豊かな視点から気付きを得たりできる点もこの科目の魅力です。
この授業を通じて、前職での海外勤務経験を客観的に振り返り、そのときは気付かなかった新たな学びを得ました。当時の私は海外生活の中で文化や慣習には適応していたものの、業務においては「郷に従うか」もしくは「計画や指示通りに職務を全うすることを優先させるか」といった二者択一の傾向にあったために、行き詰まりや息苦しさを感じることがありました。
授業では、文化に対する幅広い知識を持った上で他者を捉え分析し、落としどころを探って行動に移すことはマネジメント上重要であり、組織力の向上につながることを学びました。それからというもの、文化的知性を意識的に磨き、ファクトとしての差異から目を背けないよう努力をしています。現在、日本社会が直面しているダイバーシティー&インクルージョンについても、さまざまな価値観の文化的背景への理解は欠かせません。課題や意義を改めて考え自社の取組方法を検討する際に、この科目での学びが活きています。
「異文化マネジメント」は、グローバルな職種か否か、都市部か地方かに限らず、多様化が進む社会で、今後ビジネスパーソンが求められる視点を学べる科目だと思います。
成長するにつれて、学びたいことや挑戦したいことが増えていく。
グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。
「MBAって役に立つの?自分の仕事や会社に必要なのだろうか?」といった疑問を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。そんな方は、まず体験クラス&説明会に参加してみてください。グロービスで得られる学びは、体系的かつ実践的です。授業で学んだことは、さまざまな場面で役に立つので、汎用性が高いと実感できるはずです。しかし、その学びを最大限発揮できるかどうかは、自分次第でもあると思います。前向きな意欲さえあれば、自分の会社や業界に限らず、あらゆる場面で通用するスキルや知識が身に付くことは間違いありません。
学んだ先には新たな世界が広がり、多様性に富んだコミュニティーからよい刺激を受ける日々が待っています。そして成長するにつれて、学びたいことや挑戦したいことがもっと増えていくと思います。学びや成長を楽しめる方は、ぜひ挑戦してみてください。
体験クラス&説明会日程
受講をご検討中の方は「体験クラス&説明会」にお気軽にご参加ください。グロービスの授業内容や雰囲気を体感したことがきっかけで、一歩踏みだした在校生や卒業生がたくさんいます。実際に参加された方からは「グロービスの学びを疑似体験したことで、実務に活かせるイメージを掴めた」「授業の熱量や実践的な学びに刺激を受けた」といったコメントをいただいています。
また「体験クラス&説明会」では、忙しい社会人の皆さんが学び続けられる仕組み(各種制度や具体的なスケジュール)もご案内しています。各キャンパスでは、実際の授業で使う教材(ケースやテキスト、参考書)をお手元でご覧いただくことも可能です。パンフレットやWebサイトでは伝えきれないグロービスの魅力をご紹介します。