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投稿日:2026年03月05日
投稿日:2026年03月05日
新規事業の悩みを「ひとりで抱えない」ための越境──横浜キャンパス「越境Lab~新規事業~」第1回・第2回開催レポート
- 池田 桃香
- グロービス コンテンツオウンドメディアチーム
新規事業に携わる人同士が、立場や会社を越えて集まり、率直に悩みや試行錯誤を語り合う。そんな場をつくりたいという思いから、グロービス経営大学院 横浜・特設キャンパスでは、全3回のイベント「越境Lab~新規事業~」を開催しました。
本記事では、「越境Lab~新規事業~」第1回・第2回の内容を振り返りながら、この場でどのような対話が生まれ、参加者が何をヒントとして持ち帰ったのかをレポートします。
なぜ「越境Lab~新規事業~」を立ち上げたのか
横浜・特設キャンパスは、「地域で経営を担う人材やリーダーを育成し、社会に創造と変革をもたらすこと」を目指し、2017年に開校しました。その後、横浜市が2019年に「イノベーション都市・横浜」を掲げて企業誘致を推進したことで、みなとみらいエリアを中心に研究開発拠点の集積が進み、新規事業に挑むビジネスパーソンが急増しています。
しかしその一方で、新規事業の現場では、「この悩みは誰に相談すればいいのか」「他社ではどう向き合っているのか」といった問いを、担当者や社内だけで抱え込んでしまうケースが少なくありません。
こうした課題をすぐに解決することは難しいかもしれません。それでも、「地域に資する」という横浜・特設キャンパスの理念を形にするため、新規事業に関わる方々の悩みが少しでも軽くなるような場をつくりたいと考えました。そこで立ち上げたのが、「越境Lab~新規事業~」です。本企画は、新規事業に従事する方々が対話を通じて学びや気付きを得て、会社以外の人とのつながりを築くことを目的としています。
迷いや葛藤をひとりで抱え込むのではなく、自社の枠を飛び出し、同じ地域で新規事業に向き合う仲間同士で共有し合う。実際に第1回・第2回のイベントには14社から計28名が集い、その半数以上を一般の方(在校生・卒業生の所属企業の方々など)が占めました。立場や会社の境界を「越境」して率直に語り合うことで、互いの経験からヒントを探る場となっています。
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第1回イベント当日の様子
対談やワークを通じて言語化された「挑戦の原点」
第1回の対談で中心となったテーマは、成功事例の共有ではなく、新規事業に向き合う過程で感じてきた迷いや葛藤でした。
「このままでいいのだろうか」という葛藤や、「やってみたい」という小さな動機から一歩を踏み出し、試行錯誤する中で自分なりの軸がつくられていく。そんな卒業生のリアルな体験談に対し、会場からは共感のうなずきが多く見られました。
こうした「自分だけが悩んでいるわけではなかった」という安心感に包まれた空気の中で、後半は参加者同士のグループワークを実施しました。それぞれの新規事業に関わったきっかけや率直な思いを共有し合うことで、自分自身の「挑戦の原点」を改めて言語化する時間を持ちました。
参加者からは、以下のような前向きな声が寄せられています。
- 「壁に当たったときや、判断に迷うときの確かな指針になると思った」
- 「思考の棚卸しができ、今後のキャリアの方向性が明確になった」
- 「原点を言葉にできることで、周囲からの協力を得やすくなると感じた」
単なる悩みを共有して共感し合うことにとどまらず、自分の原点を言語化し、今後の業務やキャリアを切り拓くためのブレない軸を持ち帰る。それが第1回の大きな成果となりました。
第2回:【現在】「壁」を打破する実践知共有ワークショップ
「越境Lab~新規事業~」の第2回は、2026年1月23日(金)、同じくグロービス経営大学院 横浜・特設キャンパスにて開催されました。第1回が、卒業生の経験を起点に「新規事業の原点」を振り返る時間だったとすれば、第2回は、参加者一人ひとりがいま直面している課題や違和感を持ち寄り、対話を通じて掘り下げていく回となりました。
当日は、新規事業を進める中で感じている悩みやつまずき、これまでの試行錯誤について共有するワークショップ形式で進行しました。テーマは「正解を出すこと」ではなく、「それぞれの現場で、実際に何が起きているのか」を言葉にし、構造的に考えてみること。成功談だけでなく、うまくいかなかった経験や迷いも含めて、率直な対話が交わされました。
印象的だったのは、参加者同士のやり取りの中で、「それ、うちでも同じです」「自分も今そこに悩んでいます」といった共感の声が自然と生まれていたことです。誰かの経験談が、そのまま別の誰かにとってのヒントになり、アイデアの磨き直しや、次に試してみたい一歩につながっていく。そんな循環が、各グループで見られました。
社内ではなかなか共有しづらい悩みや、言語化しきれていなかった違和感も、同じ立場で新規事業に向き合う人たちと話すことで、「明日からどう動くか」という具体的な視点に変わっていったのが、第2回の大きな特徴だったと言えるでしょう。
第2回イベント当日の様子
対話から見えてきた手応え──参加者アンケートが示すもの
第2回終了後に実施したアンケートからは、「越境Lab~新規事業~」が、参加者にとって安心して悩みを持ち寄り、視点を広げられる場として機能していたことが、定量・定性の両面から確認できました。
全体満足度は平均4.69。多くの参加者が「期待以上」と回答
まず注目したいのが、イベント全体の満足度です。5段階評価での平均は4.69と非常に高く、回答者の約3分の2が「5(非常に満足)」を選択していました。加えて、以下の項目についても高い評価が得られています。
- 「本音や悩みを共有できる場だったか」:平均 4.92
- 「他の参加者との対話から新たな視点や気付きが得られたか」:平均 4.72
- 「つながりや共感を感じられたか」:平均 4.72
いずれも高水準で、新規事業に携わる人が「一方的に学ぶ」のではなく、対話を通じて考えを深める場として、強い手応えがあったことがうかがえます。
ワークショップ形式だからこそ生まれた「持ち帰れる気付き」
自由記述欄には、数値以上にこの場の価値を物語るコメントが寄せられました。
- 社内での共創関係の築き方や、社外の共創パートナーとの出会い方について、これまでとは違う視点を持てる可能性を感じました。
- 同じ事業フェーズにいる人たちが、どのように業務を進めているのかを客観的に知ることができました。
- 業務そのものだけでなく、仕事への向き合い方や姿勢についても考えさせられる機会でした。明日からの取り組み方に生かしていきたいです。
- 自分に足りていない点だけでなく、逆に強みになり得る部分のヒントにも気付くことができました。
- 横浜という身近な場所に、同じような悩みを抱えている人がこれだけいると知れたことが心強かったです。何かあればすぐに相談できそうだ、という安心感がありました。
第2回では、新規事業を進める上での困りごとや実際の経験を共有するワークショップ形式を採用しました。加えて、参加者が安心して本音を語れるよう、事前に「場のルール」を設けたことも、高い満足度を生んだ重要なポイントです。
このルールによって自己開示しやすい空気が醸成され、他社で新規事業に向き合う方々の「想い」や「背景」を互いに深く理解した上で対話を進めることができました。成功談だけでなく、試行錯誤の途中にあるリアルな話だからこそ、自分の状況に引き寄せて考えられる。こうした「安心できるルールの設定」と「相互理解を深めるワークショップの設計」の掛け合わせが、参加者の深い納得感につながったと言えそうです。
新規事業の悩みを、越えていくための「場」
第1回・第2回を通じて、参加者の間で繰り返し語られていたのは、「自分たちだけが悩んでいるわけではなかった」という気付きでした。新規事業に携わる中で感じる迷いや停滞感は、会社や業界が違っても驚くほど共通しており、その事実を他者の言葉を通じて実感できたことが、大きな変化だったと言えます。
第1回では、卒業生の経験を通じて、新規事業は完成された志や自信から始まるものではなく、違和感や迷いを抱えながら進んでいくプロセスそのものだというリアルが共有されたうえで、自身の挑戦の原点を振り返りました。第2回では、参加者自身が今まさに直面している課題を持ち寄り、言葉にしていく時間が設けられました。
印象的だったのは、自身の過去を振り返って内省し、現在の悩みを打ち明け、さらには互いの実践的なナレッジを共有し合うことで、「自分の課題をどう捉えるか」が変わっていった点です。「どこでつまずいているのかが整理できた」といった声も聞かれ、こうした一連の対話プロセスそのものが、次に進むための足がかりになっていました。
また、社内では立場や関係性を意識して話しづらいテーマであっても、この場では本音を言葉にできたという反応も多く見られました。見ず知らずの相手でありながら、同じように新規事業に向き合っているからこそ、経験や悩みを前提説明なしで共有できる。その空気感が、参加者の安心感や前向きな姿勢につながっていたようです。
「答えを持ち帰る場」ではなく、「自分の状況を言葉にし、整理して持ち帰る場」。越境Labは、新規事業に向き合う人たちが、次の一歩を考えるための“途中経過を置ける場所”として機能していました。
次回の第3回では、こうした対話を踏まえ、新規事業への取り組みを自分自身のキャリアと重ねて捉え直す時間が予定されています。
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※個別に質問できる時間もあります。
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学校説明
約60分
大学院・単科生の概要や
各種制度について確認
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大学院の概要および入試内容の
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※個別に質問できる時間もあります。
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池田 桃香
グロービス コンテンツオウンドメディアチーム

