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【MBA生活】「事業継承×グロービス」家業としての責任・使命に加え、「誇り」を持つことができた

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【名前】中村 浩康

【勤務先】株式会社秋田屋本店

【入学年】2015年

<自己紹介>
大学卒業後、食品メーカーにて就職し、営業部門でスーパーなどの売場提案と製造部門にて食品製造工程を経験。2008年にベンチャー企業に転職し、4年間広告営業に従事。
2012年に家業である秋田屋本店に入社。将来的には事業継承を視野に入れ、商品開発、営業、人事を担当。グロービス経営大学院2015年入学。

■グロービスとの出会い-自分の無知さを痛感し入学を決意

私は大学卒業後2社を経験し、30歳で事業継承を前提として家業である「秋田屋本店」に入りました。養蜂・食品製造を行っている会社で、現社長(父親)が9代目となります。会社を経営する祖父や父を見ながら育ったこともあり、幼少期から漠然と、いつかは自分が会社を継ぐのかなぁと考えており、30歳を機に戻ってきたという形です。


しかし、家業に入り、いずれ経営を引き継ぐと認識しているものの、これまでの実務経験は営業職が中心だった為、経営とは何をすればいいのかよく分からず、全く知識もないことへの焦りと不安を感じ始めていました。また、MBAという存在は知っていましたが、自分にはハードルが高すぎるのではないか、実務に役に立つのだろうかというイメージがあり、自分からは程遠いものだと感じていました。
そんな中、ちょうどグロービスに通いだした友人に「気軽に体験クラスでも受けてみれば」という誘いから、軽い気持ちで体験クラスに参加したのがグロービスとの出会いです。

体験クラスで受けた衝撃は今でも忘れられません。同じように体験に来ている周囲の人から感じる熱意、それにズバズバと応えていく講師、更にこれまで使ったことがないビジネス用語が飛び交い、興奮しながら帰ったことを覚えています。

この中で学べば自分を高められるのではという期待の反面、レベルの高い周りの人達に果たしてついていけるのだろうかという不安も感じていました。
しかし、ここで始めなければ変わらないという思いと、1科目から受講できる単科生制度があったので、本当に役立つものなのか、そして自分はこの中でやっていけそうかを判断するつもりで、クリティカル・シンキングの受講を開始しました。そして単科生として受講する中で「能力を高め、自分を変えるためにはこれだ」と感じ、本科への進学を決意しました。

■グロービスでの学び-自分で考え、結論を出し、意思決定を行う場

グロービスでは、毎回のクラスにおいて、自分で考え、結論を出し、意思決定を行うことが求められます。「分からない」や「なんとなく」という回答は許されません。
受講を通じて、1人では理解しにくいカネ系の知識やフレームワーク等、経営知識も多く得られますが、それ以上に自分自身で考え、具体的にどう実行するかまでを踏まえて意思決定を行うことは、経営そのものに直結すると感じています。その過程においても、なんとなくの直感や感覚ではなく、理論的に意味を持って人に説明できる状態で結論を出さないと、何の説得力もありません。日々のクラスを繰り返す中で、自分なりの結論を出し、その理由を説明することは、何かを決断し、人や組織を動かす上で重要なスキルだと感じています。

実際、入学以降に新商品の開発・展開や生産設備の導入、人事制度の導入など、判断を求められる機会がありました。その都度、クラスでの学びを活用し、感覚ではなく、明確な理由と数字から自分の意見を出すことで、周囲に説明ができるようになりました。
また一方で、「やめる」という判断も行いました。新規の取り組み以上に、過去やってきたことをやめるのは難しいことです。その中で経営という観点から、感情や惰性で続いているものに対し、数字を使って論理的に「本当に続けるべきか」と改めて考え、決断できるようになったと思います。

またグロービスでは、様々な経験を持つ刺激的な仲間と出会えることも大きな財産だと感じています。そんな仲間が集まるクラスでは、自分では思いつかない考え方や視点が意見として上げられます。自分の考えには、何が足りなかったかを身をもって経験し、場に出された(自分では考えられなかった)意見を自分なりに考えることが、自分自身の思考の幅を広げる機会になっていると感じます。また、クラス後の懇親会などで、仕事の悩みを相談したり、仲間の頑張りや価値観、志を聞くことで、「自分も頑張ろう」と勇気を貰い、気持ちを奮い立たせる機会になっています。

■ファミリービジネスマネジメント-「やらなくては」が「やりたい」に

今年の2月、新設されたクラス「ファミリービジネス・マネジメント」を受講しました。
事業承継をテーマとして、ファミリービジネスならではの「ファミリー」「オーナー」「ビジネス」の観点から経営・法律・相続・株式など、事業承継をする上で欠かせない項目を、事業承継に関係する受講生と共に学びます。クラスを通じて、知らなかったでは済まされない知識、将来起こるであろう課題と自分ならそれにどう対処するか、ファミリービジネスならではの強み・弱みを知ることができたのは大きな学びとなりました。

また、このクラスは3日間の集中合宿形式で行われたため、同じ立場である受講生と、朝から夜まで集中して濃厚な時間を過ごす中で、深い仲を築くことができ、将来的にも良いネットワークを作ることができたと思います。自分が感じているのと同じような悩みを抱えている方も多く、今後何をするべきかが明確になりました。

それ以上に、このクラスを通じて自分の事業継承への気持ちが大きく変わりました。
それまでは、事業継承に対して、「やらなくてはいけないもの」という感覚が強かったのですが、同じ事業継承者と話をしたり、クラスを通じて「自分がやりたいもの」に変わり、前向きな気持ちになることができました。家業としての責任・使命に加え、誇りを持つことができたと感じています。

■最後に

グロービスに出会うことがなかったら、勢いと勘だけで経営に携わろうとしていたと思うと恐ろしいです。無知で無駄に偉そうな人間になっていたと思います。私も、大学までは勉強が大嫌いで逃げ回って生きてきましたが、知らない世界を知ることの楽しさを知り、これからもまだまだ学び続けなくてはという気持ちになることができました。

クラスや予習復習などで自由な時間は減りますが、事業承継を考えられている方はもちろん、経営に携わる方にとって、企業としての責任を果たす上で、必要なものが揃っており、得るものが多い場所だと思います。

不安や焦りを感じているが何をしたらよいのか分からないという方は、是非一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

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