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【卒業後~MBAを終えて~】サービス業へのMBAの活かし方

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【名前】  勝木 誠

【勤務先】 外資系コーヒーショップ

<自己紹介>
大学卒業後、サービス業に従事。現場での経験を経て、2011年より外資系コーヒーショップの地区マネージャーとして勤務。地区の戦略立案や、9名の店長と300名のスタッフとコミュニケーションをとり、店舗運営の戦略的アドバイスを様々な角度から行う。
2013年グロービス経営大学院入学、2016年卒業。


■経験だけでは最適なアドバイスができないと感じ、学びを決意

グロービスで学ぼうと思ったきっかけは、マネージャーとして自分の仕事の質に疑問を持ち始めたことでした。

2011年春、9年の現場経験を経て、地区マネージャーに昇格しました。
マネージャー1年目は自身の経験を店長にアドバイスをすることで、ある程度の成果が得られていましたが、2年目以降徐々に危機意識を持ち始めました。それは自分の経験が、少しずつ今の現場の感覚とずれていて、経験だけでは店長に最適なアドバイスが与えられていないと感じたからです。



今までは独学でマネジメントの勉強はしていましたが、一度、経営を体系的に学び、自分を成長させることで、店舗や店長・スタッフの成長につながる最適なアドバイスを与えたいと思い、2012年の夏、思い切ってMBAの門を叩こうと決心しました。

はじめは違う大学院に行こうと思っていましたが、いろいろな情報を集めていた最中、会社の後輩がグロービスに通っていることを聞きつけ、話を聞いてみました。すると、まずは体験クラスを受けてみたらどうかとアドバイスをもらい、クリティカル・シンキングの体験クラスが開催されている説明会に参加しました。

説明会の冒頭、堀学長が「学歴がほしい人、MBAを欲しい人はグロービスには来ないでほしい」と語る教育理念の動画を見て、自分の価値観に近いと感じました。また体験クラスでは、座学中心ではなく、ディスカッション中心の内容で、自分が今までやってこなかった学習スタイルに衝撃を受け、ここなら自分の能力を大きく伸ばせるのではないかと可能性を感じました。

MBA検討当初から、MBAという肩書や学歴ではなく、自分の能力を上げ、仕事で質の高いアウトプットを出せるようになる機会を求めていたので、自分には少しハードルが高いかもと感じましたが、体験クラスで上がったモチベーションのまま、「クリティカル・シンキング」のクラスの受講を申し込みしました。

実際に受講開始し、学びが役に立つことを実感すると、もともと経営を体系的に学びたいと考えていたこともあってか、クラスの受講後、すぐに大学院本科への出願を決意しました。

■理論と経験の融合が自信を持った行動に繋がり、成果をもたらしてくれた

大学院を卒業した今、グロービス生活を通して得られたと思うものは、自分自身の能力と人との縁です。

サービス業の現場では、どちらかというと、理論よりも感情を優先し、勘や思いつきでやってしまうことが多くあります。またサービス業は若くして、人をマネジメントするマネージャーになることがあります。マネジメントの基礎があやふやなまま、経験しながらマネジメントを学んでいくため、理論より経験が重視されがちです。言うならば、勘と経験でマネジメントしている状態です。私もその一人でした。

グロービスでは、様々な企業事例のケーススタディを通して、経営を体系的・論理的に学び、自分ならどうするか?を数多く考えていきます。このプロセスを通じて、勘ではなく、その時の市場や顧客、競合、社内の状況を的確に把握し、論理的に意思決定のオプションを考えることができるようになりました。また今まで培ってきた私の経験と理論が重なり、店長により的確なアドバイスができるようになったと感じています。

特に「サービス・マネジメント」のクラスは、サービスという形のないものをマネジメントの観点で考えること、「現場主義」になりやすいサービス業を「経営」という観点からどうリードしていけばよいのか?が学べ、私にとって有意義でした。顧客満足の向上をいかにマネジメントするのか?や顧客満足と生産性の二律背反をどう対処するのか?などはサービス業で働く人ならば常に悩み、考えていることです。これを講師やほかの同業・他業種の受講生たちとディスカッションすることで、解決の方向性が明らかになりました。この他にも、今後のマネジメントのヒントをたくさん得ることができました。

また、サービス業に従事する私にとって、「通い続けるためのスケジューリング」は大きな課題でしたが、グロービスの制度は非常に助かりました。グロービスには平日のクラス開催や他校での振替制度があり、自分のスケジュールに合わせて3カ月単位で受講を計画することができます。私は3ヵ月で2つのクラス受講を基本スケジュールとし、3年で卒業する計画にしました。都合がつかない場合は東京や大阪のクラスへ振り替えたり、業務が忙しい時期には3ヵ月に1つのクラス受講にすることで、予習、クラス受講、復習の学習ルーティンを3年間やり続けることができました。

■グロービスで得た縁が、成長への大きな刺激に

グロービスでは多くのビジネスパーソンと出会うことができました。年上、年下、公務員、民間企業、経営者。様々なバックグラウンドを持った受講生が集まります。この出会いはグロービスに来なければ決して得ることはなかった縁だと思います。クラスの中でのディスカッション、勉強会、懇親会、あすか会議。多くの場で、現在の仕事、悩み、今後の未来、自分自身の志、など多くのことを語りました。

また東京、大阪、仙台、福岡の地域を離れたビジネスパーソンとの縁にも恵まれました。実際、名古屋から大阪に転勤になり、大阪でのクラス受講をしても、グロービスで学ぶという同じ価値観を共有しているので、すぐに打ち解け、同じようにつながることができました。

この出会いによる縁は、私にとって大きな刺激となりました。
新しい仕事のアイデアに繋がったこと。勇気となり、自分の行動力が上がったこと。知識となり、自分自身の幅を広げてくれたこと。相手との違いを感じ、自分自身を知ることができたことなどが挙げられます。

私もまだまだ成長の余地があり、現在も未熟であることは間違いないのですが、グロービスで体系的に学ぶことで勘と経験のマネジメントから脱却することができるようになり、以前よりも自信と確信と勇気をもって行動することができるようになったと思います。その結果、上司、同僚、部下からも仕事でよい評価を得ることができ、危機意識を持っていた自分の仕事の質にも自信が持てるようになりました。

■サービス業で働く人へのメッセージ

これからGDPに占めるサービス業の割合は高くなると思いますし、サービス業従事者も増えていくと考えます。しかしながらサービス業の現場では、まだまだしっかりとしたマネジメントがなされている状況ではないと思います。また会社の中以外で自分を高められるコミュニティに属することは、今後のビジネスパーソンにとても重要なことだと考えています。

私のようなサービス業従事者の方がグロービスで学ぶことで、サービス業の質が上がり、もっと社会が"GOOD"になっていくと嬉しいなと思います。