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「外見戦略」を制する者が、ビジネスを制する! ――グロービス経営大学院・公認クラブ「経営女子塾」 イベントレポート②

2019年06月06日

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クラブ活動 経営女子塾 活動レポート

グロービスの学生が、共通の目的や問題意識を持つ仲間と自主的に取り組むクラブ活動の活動事例紹介。


前回に続き、先日行われたグロービス経営大学院・公認クラブ「経営女子塾」が主催する講演会の内容をお届けします。

ビジネス化のきっかけは、酒井氏との出会いと自身の実体験

グロービス経営大学院の元単科生である表氏は、企業のパンフレットやWebサイトをつくる制作会社の代表を務める。酒井氏とは知人の紹介で数年前に知り合ったという。


「知人のスマホに入っていた酒井先生の写真を見てびっくりしました。20歳くらいの息子さんがいるとは思えないほどきれいで、ウエストも細くて! 私は1人目を出産したときの体型が戻らないまま2人目を出産しました。当時は、毎日何を着たらいいのか悩んでいたので、『この人に会いたい!』と知人に頼んで紹介してもらいました」


「当時の表さんは『お母さんにならなくてはいけない』と思い込んでいましたよね」と酒井氏。母親らしい服装をすべきという思い込みから、ピンクのアンサンブルなどを着ていたが、「全然似合っていなかった」と二人は笑う。子どもがまだ幼い時期は自分のために洋服を選んで買う、という時間もなく、また、もともとずぼらな性格、という表氏は、酒井氏のアドバイスを受ける一方で「自分に似合う服が毎月自動的に届くサービスがあればいいのに」と思っていたそうだ。


さらに、ある有名な女性起業家を街で見かけたときのこと。20代の営業職のような黒のパンツスーツを着ていた彼女を見て、「あなたにはもっとふさわしい服を着てほしい!」と強く思ったという。そうした実体験を経て徐々に具体化していった表氏の構想は、2018年についに動き始めた。


「エル・ジャポンという雑誌でで、AIとスタイリストによるスタイリングサービス『スティッチ・フィックス』の創業者が、注目の女性起業家として紹介されていたのです。もともと『Muse2015®︎』を使ったタイプ診断と、コーディネート提案が受けられるサイトがあったらいいなとずっと思っていたので、スタッフにも相談して自分たちでやってみよう、と。動き出してみると色々と課題もみえてきましたのが、一つひとつ解決して形にしていきたいです」

成功の秘訣は、ITと人のコラボレーション

ポートレートを自撮りして登録すると、自分のタイプが診断される。その仕組みにはAIが不可欠だ。AI開発者の立場からプロジェクトにジョインしたのが、今春にグロービス経営大学院を卒業した若松氏である。


「AI活用の場は自動運転など大規模で専門的なものから徐々に大衆化し、昨年はAIスピーカーや音声翻訳機など大きな盛り上がりを見せました。AIはどう使うかを考えずに開発すると初期投資の回収は難しいですが、今回のプロジェクトのように目的が明確であればと開発する意義があります。『Muse2015®︎』はタイプ分けがキャッチーでおもしろいので、その魅力をいかに開発に活かすか、つまり企画側と開発側との意思疎通が重要だと感じています」という若松氏のコメントに、酒井氏・表氏が同意した。


「酒井先生の外見戦略は自分を知ることから始まるので、AIによる診断は、自分を知るためには効果的ですが、あくまで入口でしかありません。社会でどのような役割を持ち、どのような場所で輝きたいかに合わせて、一人ひとりに最適な提案をする必要があります。それをどううまく組み合わせるかを、先生や若松さんと議論しながら進めていきたい」と表氏。


 それを受けて酒井氏は、「そこをわかってくださっているから一緒にやりたいと思ったのです。写真を送って自動診断というアイデアはこの業界では珍しくありませんが、あまりうまくいっていないのは、サービスを育てるまでにはどうしても人の手が必要だから。診断の正確さなどはAIに任せ、提案の精度はコンサルタントとクライアントのコミュニケーションで高めていく。ITと人のコラボが成功の秘訣だと思います」と語った。

酒井氏・表氏・若松氏による質疑応答

質疑応答では、参加者からさまざまな質問が寄せられた。


「服を買うときにトレンドをどこまで考慮すればいいか」という疑問には、「トレンドを入れるのは1ヶ所でいい。服を長く着るなら、自分の肩のサイズに合っている服や膝丈のスカートなどオーソドックスなものを選ぶのがポイント。肩のラインや襟の大きさ、スカート丈は流行が反映されやすい」と酒井氏がアドバイス。


最近23kgのダイエットに成功したという男性の参加者からは、「自分の変化がまわりの目にどう映っているのかわからない」という悩みが。酒井氏は「外見が変わるとまわりの反応はガラッと変わります。とくに、お店に入ったときの扱いが変わったり、お年寄りや子どもから声をかけられやすくなったり、お店や街中など損得勘定が働かないところで顕著に表れます」とコメント。表氏もまた、「今もたまに、ずぼらな格好で出かけますが、周囲の態度がやっぱり変わりますね。こんな外見で出かけたらこんな扱いを受けた、というような実験をしてぜひレポートにまとめてほしい」とつけ加えた。


『Muse2015®︎』の診断材料のひとつである「質感」の捉え方については、「肌や声、表情などで判断します。ニコッと笑うと、やわらかい波長が出るなど、波長のニュアンスも判断ポイント。ただ、AIが質感を捉えるのは難易度が高いので、アプリ化の際には肌質に特化してもいいかもしれません」と酒井氏が回答。


AIの開発プロセスについては、「一般的にデータの収集、データの分析・開発、収益性チェック、リリースという流れで進みますが、ビジネスにおいては収益性チェックのフェーズがとても重要なのに、軽視されがちなところがあります。チェックしたら、データ収集のフェーズまできちんとフィードバックして、それを繰り返して収益性を高める方法を模索していくことが大事だと思います」と若松氏が回答した。


その後は開発中のアプリ体験と、With-Brightのコンサルタントによるタイプ診断会を実施。参加者一人ひとりに1対1による診断とアドバイスが行われ、それぞれが自身のあり方を見つめなおすいい機会となった。


「外見が変わると、安心を求める友人や家族から反発があるかもしれませんが、気にせずに放っておくこと。自信がなくて行けなかった場所に行けるようになったり、これまで出会えなかった層と出会えたり、新しいステージへとステップアップできるはずです」と酒井氏。自身の本来の魅力と理想から導き出す外見戦略は、高い志を持つ起業家やリーダーにこそ必要な武器といえるだろう。

「KAJJ(経営女子塾)」とは

ダイバーシティ&インクルージョンをテーマに、女性も当たり前にリーダーシップを発揮し、男女問わずひとりひとりがイキイキと活躍できる社会の実現を目指す人たちが集うクラブ。1~2ヶ月に1回のペースでイベント・勉強会を行っており、社会、組織、個人の各観点に光をあてます。専門家の講演、自己啓発プログラム、対話を通し広い視野と新たな視点を得ることができます。

クラブ活動とは

社会の「創造と変革」に貢献することをテーマに掲げ、グロービスの学生が自主的に取り組む活動です。共通の目的や問題意識を持った同志が集い、それぞれのクラブが多彩なテーマで独自の活動を展開しています。学年の枠を超えて、在校生と卒業生が知識や経験を共有し合うクラブ活動は、志を実現につなげるための場として、大きな意味を持つものとなっています。


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