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- ◆MBAを学びはじめるまで
【MBAを学びはじめるまで】経営視点を持つ女性エンジニアを目指して
【名 前】 苅谷 礼都
【勤務先】 家電メーカー
【入学年】 2015年
工学部 応用化学科を卒業後、お線香の会社に研究開発員として就職。
主に調香の領域で、新製品の開発業務に携わる。後に、家電メーカーに転職し、
携帯電話のカメラや小型プロジェクターなど、光学系のプロセスエンジニアとしての
キャリアを積む。2014年に社内の選抜研修への応募をきっかけに、現在は
エンジニアとしての業務に加え、経営戦略にも携わる。
■このままでいいのか ~環境変化からMBA進学を決めるまで
2008年に起こったリーマンショックにより、私が働く家電業界は大きな打撃を受けました。
自分の仕事環境も一変。とにかく忙しい毎日だったのが、仕事はみるみる減少。
なかなか回復しない業績に、会社も、自分もこのままでいいのか?という
自問自答を繰り返す日々でした。
そして、経営環境が悪化し最も影響が出たと感じたのは、成長機会の減少です。
会社として余裕がないため、『育成<<<確実性』となっていました。
会社で育成する時代ではなくなり、自分で成長しなければならない。
そのきっかけも自ら動く必要がある環境になったのだと認識しました。
グロービスを知ったのは、そんな日常をどう変えればよいのか、模索していた時です。
「自分を磨くために何をすべきか?」
「同時期に打撃を受けたはずの自動車業界は、早くも復活しようとしているのに、
なぜ家電業界にはその兆しが見えないのか?」
「マネジメントはいったいどのような考えを持っているのか?」
こんな漠然とした思いを持ちながら、調べていく中で、偶然グロービスのホームページを
見たのです。ビジネススクールなんていうものがあるんだなぁと思いながら、
興味は持ちましたが、『6日間に12万円なんて払えない。』というのが、最初の感想です。
しかし、無料体験クラスがあったので、試しに参加してみることにしました。
体験クラスは、理系出身の自分には当時全く縁も興味もなかったマーケティングの
内容でした。しかし意外にもこれが、自分が社会人になってから、色々な場面で抱いてきた
『いいものがなぜ売れないのか?』という疑問にダイレクトに応える内容だったのです。
課題解決の糸口を見つけるきっかけになるのであればと思い、ひとまず、
クリティカル・シンキングとマーケティング・経営戦略基礎を受けることを決意しました。
受講を開始してわかったことは、自分と同じように『このままでいいのか?』という
思いを持つビジネスパーソンが想像以上に多いということ。また、エンジニアで
ありながらも、経営を学ぶ必要性を感じている人も多いということです。
講義や議論を繰り返す中で、今まで見えていなかった視点や気付きを得ることができ、
次の日には実務へ反映してみることで有効性を実感していました。
しかしながら、本科まで進学して学ぶかどうかは、まだ悩んでいました。
■エンジニア、女性ならではの悩み
一般的に、エンジニアは技術で尖ることが良しとされる風潮があります。
そんな環境の中で、エンジニアとしては、まだまだ尖れているとは言えない自分が、
畑違いの経営学を学んで、何になるのか。中途半端になってしまうのではないか?
それよりも技術を磨く方が大事なのではないか?という迷いが消えませんでした。
また、もう一つの迷いは、結婚と出産です。私は昔から、100歳までの人生のスケジュールを
立てているのですが、予定では、そろそろ結婚&出産の時期だったからです。
本科に進めば、2年は遅れてしまう。。。しかし、それが逆に、
『今が最後の機会かもしれない!』という踏ん切りにもなりました。
(ただし、ふたを開けてみると、ワーキングマザーもたくさん通学されており、
あまり気にする必要がなかったという状況なので、今となっては、あの迷いは
いったい何だったのだろうと思います:笑)
そんな迷いを持ちながらも、受講は継続。そして、初受講から半年経った頃のことです。
偶然にも社内で次世代のリーダー育成研修(選抜)の募集がかかりました。
これまで、技術力偏重だった会社が、今、経営視点を持つ人材を必要としている。
会社が目指す方向性と自分が目指す方向性が一致していることがわかりました。
そして、技術と経営を両方おさえている人材は少なく、
そこが必ず自分の強みになると確信しました。
『経営が分かるエンジニアになろう』
それまでに抱いていた迷いがスッと消え、本科生としてのチャレンジを決意しました。
■グロービスに通い始めてからの変化。そして、"まだ変われる"という自信
グロービスに通い始めてからの変化として、
まず視野が広がり、考え方の切り口が増えました。
グロービスのクラスは、同じテーマを題材に、一般社員~経営者まで、職種や業種を超えて
幅広い階層の人と議論します。このような環境下で、クラスの議論はもちろん、
クラス以外の場でも自分のビジネスパーソンとしての在り方、考え方についても
率直なフィードバックを受けられるからこそ、得られていると感じています。
次に、自分の意見を伝えることに引け目を感じなくなりました。
加えて、会議のイニシアティブをとることに対する恐怖心が無くなりました。
これは、「クリティカルシンキング」のクラスで『考え方』を学び、『悩む』時間が減り
『考える』時間を増やせたことや、クラスで臆せず発言するという体験を繰り返したからだと思います。
そして、クラスを受講していく中で、グロービスに通う同期のエンジニアと意気投合。
お互いの会社のエンジニア同士の交流会開催にも挑戦しました。
エンジニアはどこの会社でも、比較的閉じた世界にいることが多いので、非常に好評で、
今後も定期的に実施したいと思っています。
このような行動レベルでの変化もあってか、周囲からの見られ方も変化してきていると
感じます。身近なところでは、意見を求められたり、相談を受けることが多くなりました。
また、全社的なイベントでプレゼンテーションやパネルディスカッション等を
させてもらえる機会を頂くことや、経営戦略に携わる機会を頂くことができました。
周囲の変化は自分の変化に伴ったものなのですが、グロービスでのインプットを、
実務でアウトプットしていくことで得られたものであると感じています。
今、改めて受講前の自分を振り返ってみると、ずいぶん変わったなと実感します。
そして、ここまで変われたから、これからもまだ変われるという自信がついたことが
一番の変化かもしれません。
■最後に
もし今、キャリアや環境に悩んでいるのであれば、『悩む』ことは実は何も成し遂げていないことに気づいてほしいと思います。まずは『一歩踏み出す』こと。その一歩が自分にとって、有益であっても、そうでなくても、そこから、次のアクションへの糸口が見つかることは
間違いありません。まずは思い切ってトライしてみてはいかがでしょうか?
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