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投稿日:2025年03月27日 更新日:2025年03月27日
投稿日:2025年03月27日
更新日:2025年03月27日
クリティカル・シンキングとは?仕事の成果を左右する思考法/論理的に考え、伝える力を鍛える方法を解説
- GLOBIS学び放題×知見録
- 編集部
クリティカル・シンキングとは?
自分の意見がまとまらない、相手にうまく伝わらない、そして相手を納得させられない――ビジネスの現場では、こうした課題に直面することは少なくありません。
これらの問題を解決し、論理的な思考力を鍛えるために不可欠なのが「クリティカル・シンキング」です。
クリティカル・シンキング(批判的思考)とは、物事を適切な方法で適切なレベルまで考え、本質を見極める思考法です。
私たちは日々、問題を解決し、意思決定を行っています。しかし、すぐに結論を出すのではなく、「なぜそうなのか」「本当にそう言えるのか」と立ち止まり、さまざまな視点から検討することが重要です。これが、クリティカル・シンキングの根幹です。
ビジネスの現場では、問題の本質を捉える力が成果の差を生むことがあります。適切にクリティカル・シンキングを活用することで、論理的かつ説得力のある思考が可能となり、意思決定の質を向上させることができます。
※本記事は、GLOBIS学び放題の学習コース、「クリティカル・シンキング(論理思考編)」の内容をもとにしています。
クリティカル・シンキングを実務で活用する方法など、より詳しくクリティカル・シンキングについて知りたい方は、ぜひ動画をご覧ください。
クリティカル・シンキングの重要性
クリティカル・シンキング(批判的思考)とは、物事を適切な方法で適切なレベルまで考え、本質を見抜く思考法のことです。ビジネスの現場では、問題の本質を的確に捉え、論理的な意思決定を行うことが求められます。このスキルを身につけることで、仕事の効率が向上し、より説得力のあるコミュニケーションが可能になります。
クリティカル・シンキングが求められる理由
現代のビジネスでは、単に目の前の問題を解決するだけでなく、なぜその問題が発生しているのか、解決策が本当に最適なのかを深く考えることが重要です。例えば、新商品を企画する際に、ただ高機能な製品を作るだけでなく、ターゲットとなる顧客のニーズを的確に把握し、それに合った価値を提供することが求められます。
クリティカル・シンキングの3つの基本姿勢
クリティカル・シンキングを実践するためには、次の3つの基本姿勢を意識することが大切です。
1. 目的を常に意識する
物事を考える際には、そもそも「なぜこの問題を考える必要があるのか?」を明確にすることが重要です。目的が不明確なまま議論を進めると、問題の一部にしか注目できず、最適な解決策を見逃してしまう可能性があります。
2. 自他の思考の癖を理解する
人はそれぞれ異なる価値観や経験を持っているため、知らず知らずのうちに偏った見方をしてしまうことがあります。これを自覚し、客観的な視点で考えることで、より適切な意思決定が可能になります。
3. 問い続ける
考えがまとまったと思っても、それが本当に正しいかどうかを何度も問い直すことが大切です。「だから何?」「それは本当にそうなのか?」と繰り返し自問することで、論理の飛躍や思い込みを防ぐことができます。
クリティカル・シンキングの実践方法
1. ピラミッド・ストラクチャーを活用する
ピラミッド・ストラクチャーとは、「結論→理由→根拠」の順番で論理を整理する思考ツールです。この構造を使うことで、相手に分かりやすく説明し、説得力を高めることができます。
2. イシュー(考えるべき問い)を特定する
何を考えるべきかが明確でないと、的外れな議論になりがちです。例えば、「売上を伸ばすには?」というイシューを設定する際に、「どのターゲット層にアプローチすべきか?」というように、具体的な問いに落とし込むことが重要です。
3. 論理の枠組みを考える
考えを整理するために、フレームワークを活用するのも有効です。例えば、マーケティングなら「4P(Product, Price, Place, Promotion)」、競争分析なら「3C(Company, Competitor, Customer)」といったフレームワークを使うことで、抜け漏れなく議論を進めることができます。
4. 主張を根拠で支える
説得力のある主張をするには、明確な根拠が不可欠です。主張の裏付けとして、データや具体的な事例を用いることで、論理的な一貫性を持たせることができます。
クリティカル・シンキングを活用するメリット
クリティカル・シンキングを身につけることで、次のようなメリットがあります。
- 新たな発想が生まれる:問題を深く掘り下げることで、今まで気づかなかったアイデアを発見できる。
- 意思決定の精度が向上する:論理的に考えることで、より適切な選択ができる。
- 説得力が増す:根拠に基づいた説明ができるため、相手に納得してもらいやすくなる。
- 効果的なコミュニケーションが可能になる:会議や交渉をスムーズに進められるようになる。
まとめ
クリティカル・シンキングは、ビジネスパーソンにとって不可欠なスキルです。適切な問題意識を持ち、論理的に考え、根拠を明確にすることで、より質の高い意思決定が可能になります。
このスキルを活用することで、仕事の生産性が向上し、説得力のあるコミュニケーションが取れるようになります。また、新たなアイデアの発見や、より深い洞察が得られるようになり、ビジネスにおいて競争優位性を持つことができるでしょう。
日々の業務の中で、ピラミッド・ストラクチャーを活用し、イシューを特定し、論理の枠組みを意識しながら考える習慣をつけることで、クリティカル・シンキングの力を鍛えていきましょう。
GLOBIS学び放題×知見録
編集部