GLOBIS Pedia
投稿日:2025年11月11日
投稿日:2025年11月11日
Q. PBL(Problem Based Learning)とは何ですか?
監修
- 河田 一臣
- グロービス経営大学院 教員/グロービス経営大学院 事務局長
執筆
- 吉峰史佳
- グロービス コンテンツオウンドメディアチーム
A. PBL(Problem Based Learning)とは、与えられた問題を自ら調査・分析し、解決策を導く実践的な学習手法です。
グロービス経営大学院では、このPBLを、思考力や意思決定力を鍛えるケースメソッドと組み合わせて、「考える力」だけでなく「実行する力」も兼ね備えたリーダー育成を目指しています。
PBLの定義と重要性
PBLは「Problem Based Learning」の頭文字をとった略語です。課題解決に取り組みながら学ぶことを指し、従来の「講義を聞いて知識を覚える」インプット中心の学習とは一線を画します。
知識を「使える力」に変える教育手法
PBLの最大の特徴は、学習者が「問題(Problem)」を出発点とし、解決策を主体的に考え、試行錯誤を重ねながら形にしていく点にあります。
- 従来の学習: 知識 → 応用
- PBL: 問題 → 調査・分析 → 解決策の構築・実行
単に「戦略」「ファイナンス」といった知識をインプットするのではなく、試行錯誤を通じて「知識を使える力」へと変えることが、PBLの目的です。
現代のビジネスリーダーに必須な能力
VUCA(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)と呼ばれる不確実性の高い現代において、企業が直面する課題は複雑化しています。戦略やマーケティングの知識があるだけでは、ビジネスを成功に導けません。
現代のビジネスリーダーに求められるのは、次の「実務直結のスキル」です。
- 課題発見力・仮説構築力: 複雑な状況から真の課題を見つけ出し、解決の筋道を立てる力。
- 実行力・協働力: 新しい価値を素早く形にし、検証と改善をチームで推進する力。
PBLはまさに、この「知識を実行に移す力」を養う教育手法として、MBA教育で注目されています。
実践的なグロービスMBAの特長:ケースメソッド・PBL・実務家教員による三位一体の相乗効果
MBA教育における学習手法として最も有名なのは、実際の企業事例を議論するケースメソッドです。ケースメソッドを採用しているMBAスクールは多々ありますが、グロービス経営大学院では、ケースメソッドだけでなく、PBLと100%実務を経験している教員という三つの要素を組み合わせている点に特徴があります。
学習・指導手法と鍛えらえる力
- ケースメソッド…経営判断を行うために深く考え、決断する力(分析・意思決定)
- PBL…解決策を実際に形にする力(企画・実行・検証)
- 実務家教員…実践知とリアルな視点の提供
グロービス経営大学院は、この三位一体の学習環境を通じて、「考える力」と「実行する力」を兼ね備えたリーダーを育成します。
グロービスMBAにおけるPBLの実践例:「デジタル・プロトタイピング」
グロービス経営大学院のPBLを体現する代表的な応用科目が、「デジタル・プロトタイピング」です。この科目は、単にデジタルツールの使い方を学ぶのではなく、「デザイン思考と体験価値」の応用編として、より実務に近い環境での実行力を徹底的に鍛えます。
1. 高い実践性
- アウトプット: 単なるレポートではなく、「実際に動くアプリのプロトタイプ」を受講生がチームになって作成します。
- 課題設定: 実際にプロのデザイン会社が依頼を受けた仕事をモデルにしたオリジナルケースを「プロブレム」として扱い、顧客の発注に応じた実践的な問題解決を行います。
- 評価: 成果物であるアプリを元にプレゼンテーションを行い、実務さながらの緊張感の中で評価を受けます。
2. 「わかるとできるは違う」の体感
この科目は、デザインサイクルを3カ月で2回転させる高速学習が特徴です。
知識を使い「実際に形にする」段階で、「習ったはずなのにできない」という葛藤に直面します。
この試行錯誤を通じて、知識と実行のギャップを埋め、「わかるとできるは違う」を体感しながら実行力を身につけます。
3. プロフェッショナルとの協働
授業には、現役のUI/UXデザイナーなどのプロフェッショナルの実務知が融合されています。
受講生は、グループメンバーや専門家との間で意見をすり合わせ、ビジネスとデザインの連携や協働(コラボレーション)の仕方を学ぶことができます。
この実践的な学びを通じて、受講生はグロービスでの学びを卒業後の実務に直結させ、不確実な時代を切り拓く力を身につけることができます。
参考
「PBLとは?MBA教育における実践的学びとグロービス経営大学院の強み」グロービス経営大学院
(URL:https://mba.globis.ac.jp/knowledge/detail-25355.html)
「カリキュラム」グロービス経営大学院(URL:https://mba.globis.ac.jp/curriculum/)
監修
河田 一臣
グロービス経営大学院 教員/グロービス経営大学院 事務局長
一橋大学大学院 商学研究科経営学修士(MBA)コース修了
学位:修士(経営学)
組み込み系エンジニア、上場持株会社の経営企画を経て、グロービスに入社。グロービスでは経営管理本部にて経理・財務を統括し、株式会社・学校法人・海外法人などの設立から運営に携わる。現在、事務局長としてグロービス経営大学院の企画・運営に従事。講師としてアカウンティング領域を担当。
執筆
吉峰史佳
グロービス コンテンツオウンドメディアチーム
早稲田大学第一文学部、東京大学大学院情報学環教育部を修了。HR業界紙の編集者、AI開発スタートアップでの広報を経て、現職でグロービスのオウンドメディア編集に従事。自身もグロービス経営大学院 経営研究科 経営専攻を修了している。

