カリキュラム

科目詳細

テクノベート・ストラテジー 講座詳細

本科目では、ICTの劇的な進歩によって生じた経済原理をひもとき、従来の企業戦略の定石とされてきた考え方とは異なる「テクノベート」時代の企業戦略の定石を明らかにし、それに基づいた戦略思考を身につけることを狙いとしています。
  • 応用
  • テクノ
    ベート
  • EMBA
    優先
  • 1.5
    単位
  • レポート
    DAY6
    提出
  • 全6回
  • 35人
    CLASS
  • ケース
    メソッド

科目概要

第四次産業革命とも呼ばれるデジタル・テクノロジーが主導する近年の劇的な変化は、人々の生活、社会の在り方を大きく変えようとしています。この変化の中で企業は、顧客に提供する製品やサービスを見直し、再設計・再構築することが求められています。なぜなら、変化により価値の中心が「情報」となり、顧客の体験価値やその提供の仕方も変わるためです。それは、従来の「モノや人によるサービスを、効果的・効率的に提供するやり方」が必ずしも通用しないことを意味するからです。

そんな中、既に多くの企業・組織が「デジタル・トランスフォーメーション」を標榜し様々な取り組みを始めています。しかしほとんどが、既存の事業戦略や組織、経営の原理原則をベースに、情報技術を取り入れるレベルにとどまっています。これらは必要ではあるものの、大きな変化への対応には十分ではありません。

本科目は、従来の戦略の定石や考え方とは異なる「テクノベート」時代の産業構造の変化や競争原理・経済性原則を理解し、変化する環境下での戦略を考える力を養うことを狙いとしています。

受講対象者

今後のテクノベート時代における企業経営を担おうと考えているビジネスリーダーすべての方を対象とします。

各回のテーマとケース

Day1

セッション A
テーマ :
テクノベート・ストラテジーとは何か
ケース :
ノキアとアップル
セッション B
テーマ :
テクノロジーによる産業構造変化の予測

Day2

セッション A
テーマ :
競争と共創:産業変化と企業戦略の類型
ケース :
変わりゆく自動車産業と日産自動車
セッション B
テーマ :
受講生による個人課題の中間発表

Day3

セッション A
テーマ :
ビジネスモデルと戦略:提供価値の再定義と創発戦略
ケース :
ネットフリックス2011
セッション B
テーマ :
受講生による個人課題の中間発表

Day4

セッション A
テーマ :
ビジネスモデルと戦略:プラットフォーム戦略
ケース :
パーク24 2022
セッション B
テーマ :
受講生による個人課題の中間発表
ケース :
パーク24 2022

Day5

セッション A
テーマ :
デジタル・テクノロジーによる社会課題解決
ケース :
平安グッドドクター:中国の医療制度システムに非破壊的ソリューションを創りだす
セッション B
テーマ :
受講生による個人課題の中間発表

Day6

セッション A
テーマ :
テクノベート企業と国家
ケース :
日本における民泊サービスと規制改革
セッション B
テーマ :
受講生による個人課題の最終発表

※クラスで使用するケースや教材、得られる学びは体験クラス&説明会にてご確認できます。

参考書

第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

クラウス・シュワブ(著)世界経済フォーラム(訳)
日本経済新聞出版(出版)

限界費用ゼロ社会 モノのインターネットと共有型経済の台頭

ジェレミー・リフキン(著)柴田裕之(訳)
NHK出版(出版)

拡張の世紀―テクノロジーによる破壊と創造

ブレット・キング(著)上野博(訳)
東洋経済新報社(出版)

予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済

アジェイ・アグラワル、ジョシュア・ガンズ、アヴィ・ゴールドファーブ(著)小坂恵理(訳)
早川書房(出版)

プラットフォームの経済学 機械は人と企業の未来をどう変える?

アンドリュー・マカフィー、エリック・ブリニョルフソン(著)村井章子(訳)
日経BP(出版)

プラットフォーム革命―経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

アレックス・モザド他、ニコラス・L・ジョンソン(著)藤原朝子(訳)
英治出版(出版)

プラットフォーム・レボリューション 未知の巨大なライバルとの競争に勝つために

ジェフリー・G・パーカー、マーシャル・W・ヴァン・アルスタイン、サンジート・ポール・チョーダリー(著)渡部典子(訳)
妹尾堅一郎(監訳)
ダイヤモンド社(出版)

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

クレイトン・M・クリステンセン、タディ・ホール、カレン・ディロン、デイビット・S・ダンカン(著)依田光江(訳)
ハーパーコリンズ・ ジャパン(出版)

ワイドレンズ イノベーションを成功に導くエコシステム戦略

ロン・アドナー(著)清水勝彦(訳)
東洋経済新報社(出版)

サブスクリプション 「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル

ティエン・ツォ、ゲイブ・ワイザード(著)御立英史(訳)
桑野順一郎(監訳)
ダイヤモンド社(出版)

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る

藤井保文、尾原和啓(著)
日経BP(出版)

両利きの経営 「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く

チャールズ・A. オライリー、マイケル・L・タッシュマン(著)入山章栄、冨山和彦、渡部典子(訳)
東洋経済新報社(出版)

一流ビジネススクールで教える デジタル・シフト戦略 テクノロジーを武器にするために必要な変革

ジョージ・ウェスターマン、ディディエ・ボネ、アンドリュー・マカフィー(著)グロービス(訳)
ダイヤモンド社(出版)

シンギュラリティ大学が教える飛躍する方法 ビジネスを指数関数的に急成長させる

サリム・イスマイル、マイケル・S・マローン、ユーリ・ファン・ギース(著)小林啓倫(訳)
日経BP(出版)

リーン・スタートアップ

エリック・リース(著)井口耕二(訳)
日経BP(出版)

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

エイミー・C・エドモンドソン(著)野津智子(訳)
英治出版(出版)

GLOBIS 学び放題「テクノベート・ストラテジー(前編)」

GLOBIS 学び放題「テクノベート・ストラテジー(後編)」

受講した学生の声

  • クラスはただの学びの場では
    なく、ビジネスアイデアを
    生みだす場。

    株式会社カルネヴァーレ
    社長室 マネージャー

    石川 茉莉さん

    最終回の授業で提出する課題は、3回もアイデアをピボットしました。それくらい顧客への提供価値と体験価値を考え抜く必要性を毎回の授業で強く実感したのです。その結果、最終回で提出したアイデアが高く評価され、経済産業省のネクストイノベータープログラムの選抜メンバーに選ばれました。こうした経験を通じて、イノベーターとしての基礎や思考をより高めることができたと思います。


    このようにグロービスの授業は、学びの場にするだけでなく、ビジネスアイデアを生みだす場にすることもできます。私自身もクラスメートに壁打ちさせてもらい、グロービスの学生ならではの視点でフィードバックをもらうことができ、さまざまなアイデアを考え出すことができ、ブラッシュアップすることもできました。ThinkerからDoerになるための環境を得ることができたクラスだったと実感しています。


    ※ピボット…方向転換や路線変更を意味する言葉のこと。

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  • 「世界観を変えなければなら
    ない」と気付いた。

    株式会社リッツウェル
    企画戦略室

    三重野 優理さん

    「テクノベート・ストラテジー」は、私が受講した科目の中で最もインパクトのあった科目です。この科目を受講して、世界中の環境がこの10年でいかに大きく変化したのか、また自分たちがその変化に大きな違和感もなく暮らしているのか、ということに愕然としました。


    AIやスーパーコンピューター、デジタルデバイスなどの急激な進化、それらが可能にした新しい人々の暮らしはすさまじく変化しているにもかかわらず、自分が携わっているビジネスはほとんど変わっていない事実に気付きました。


    この科目は、ケース(企業事例)もとてもドラマチックで面白いのですが、何よりも自分のビジネスを原点から見つめ直す課題が3ヶ月の間、ずっと頭の中を渦巻きます。担当教員の方がおっしゃっていた「世界観を変える。変えねばならない」と気付くことができる科目です。

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事前推奨科目

この講座の受講は、事前に以下の講座の履修が推奨されます。