名古屋校

名古屋校学生ブログ

  • ◆MBA生活

【MBA生活】MBAでの学びをチャレンジのエンジンに!-地銀マンの挑戦-

古市さん写真.jpg【名前】古市 大輔

【勤務先】地方銀行

【入学年】2019

<自己紹介>

2004年地方銀行に入行。8年間の支店勤務を経て、メガバンクのストラクチャードファイナンス部への1年間の出向を経験。帰任後、本部ストラクチャードファイナンスチームに6年超在籍し、プロジェクトファイナンス、LBOファイナンス等の業務に従事。後半3年間はリーダーとしてチームを牽引。20196月に経営企画部に異動し、PEファンド事業の立ち上げを担当。201912月に同事業を営む子会社が設立されるに伴い出向。グロービス経営大学院2019年入学。在学中。

■MBAを目指したきっかけ

私にとっての転機は、30歳の時に経験したメガバンクへの出向です。

出向するまで自行は完成した組織と思い込んでいましたが、メガバンクには自行が未到達の業務領域がたくさんあることを知り、衝撃を受けました。同時に、既存の枠組みにとらわれず自行外の知見やノウハウを持ち帰れば、もっと面白いことができると思い始めました。出向からの帰任後は、ストラクチャードファイナンスチームのメンバーとして、これまで取組んでこなかった融資領域の発掘に尽力しました。

そんな折、LBOという融資手法に出会いました。投資ファンドがM&Aの際に活用することが多いのですが、投資ファンドと接点を持つ中で、彼らの中小企業に対する価値向上に向けた取組みに興味を持つようになりました。時を同じくして、直属の上席が中小企業の事業承継課題への解決手法として、自行での投資ファンド事業の立ち上げを検討し始めていました。そのため、いつしか上席と近い距離で企画のサポートをさせて頂くようになりました。


投資ファンド事業はこれまで経験してきた融資業務とは大きく視点が異なり、事業化に向けた検討において自分のスキル不足を感じるようになりました。メガバンクへの出向時に受けた刺激が思い出され、「自行外の知見やノウハウを取込むことで、自行や地域にもっと貢献したい、そのために視座を高めるべくビジネスを俯瞰的に学びたい」。次第にそうした思いが強まり、気付けばMBAの門を叩いていました。

■実践力が身につく環境と学ぶ仲間の熱量に惹かれ、進学を決意

いくつかのビジネススクールを検討しましたが、最終的にグロービス経営大学院への進学を決めました。理由は、「実践力が身につくこと」と「単科生として一緒に学んだクラスメイトの熱量」に魅力を感じたからです。

例えば、講義の後には積極的な振り返りが推奨されているのですが、

①学んだことを言語化する

②自分に引き寄せて意味合いを抽出する

③明日からどのような行動が必要かをイメージする

④それを実務上で実践するための難所と、難所を超えるための具体的行動は何を考える

⑤実践に向けアクションを起こす

というサイクルを、熱量の高いクラスメイトとインタラクティブに行える環境は、期待を大きく超えるものでした。インプットした学びをクラスメイトと共にアウトプットする。それを継続し続けることにより、学びは徐々に自身の力になっていきます。ある意味、強制的にアウトプットをさせ続けられる環境なのですが、自分一人でこうした環境を作り出すことはなかなかハードルが高く、とても貴重だと感じました。

グロービスの特色として「志を重視した教育」も挙げられますが、こちらは入学後にその良さを体感しました。自分を見つめ直す講義が必須科目として組み込まれており、自分と向き合うことにより、自分が大切にしたいこと、成し得たいことを考える機会を得られました。仕事を通じた人生観を整理できたと感じており、とても大きな価値があったと感じています。

グロービスのクラスメイトはしがらみのないリスクフリーな関係であり、志教育等を通じて互いの価値観を共有し合うことで絆が深まり、仲間になっていきます。オンライン・通学を問わず、講義以外にも様々な学生活動が行われており、グロービス事務局も人脈ネットワークの形成を後押ししてくれます。こうして形成されていく人脈は、これからの人生においてかけがえのない財産になっていくと感じています。

■仕事・家庭との両立の秘策

講義と仕事、そして家庭生活を両立させることはやはり大変なのですが、グロービスでは平日・土日を問わず自宅で学べるオンラインが充実しています。当初オンラインに懐疑的だった私は、通学に拘っていましたが、業務が繁忙する中でオンラインを受講し、その印象が大きく変わりました。今ではオンラインは私にとって無くてはならないものとなっています。

オンラインと言ってもリアルタイムで講義が開催されており、通学同様に講義はディスカッションが中心です。加えて、オンラインにはチャット機能があり、講義中いつでも意見を発信したりクラスメイトの発信したコメントを確認できます。臨場感、講義の密度ともに、通学と遜色ないと感じていますし、ディスカッションの充実感は、ある側面においては通学を上回るかもしれません。

また、オンラインは通学時間を削減できることのほか、通学では出会う機会の少ない他拠点や海外駐在のクラスメイトとも触れ合えるメリットも大きいと感じています。

■学びが支えとなり、組織の新たなチャレンジに主体的に関与

仕事においては、入学3ヶ月後の20196月に経営企画部に異動し、前部署で構想していたファンド事業の立ち上げに向けた検討が主業務となりました。ファンド事業といっても、銀行法の規制緩和により実現する事業でしたので、規制に合わせた組織作り(会社設立準備)からのスタートです。法令等に精通した上席もチームに加わり、ファンド事業の立ち上げを開始しました。

会社設立における法的・会計的論点の整理、行内各部署との間の調整等といった活動に始まり、連日チームでファンド事業の戦略(ビジネスのコンセプトやターゲットセグメントとポジショニング等)について議論しました。チームで方針を固め、関係部署と議論を重ね、少しずつ形にしていく。そんな日々が続きました。

私は幸運にもこうしたプロセスに積極的に関与することができたのですが、主体的にチャレンジすることができたのは、グロービスで経営や組織について横断的に学べていたことが、結果として大きな支えになったと感じています。

というのは、私は201710月に単科生としてグロービスの門を叩いており、経営企画に異動した頃には既に2年近く在学していました。その間に、ヒト・モノ・カネ・思考領域の基礎科目をある程度網羅的に履修できており、組織設計について考える順序や勘所を学べていたことが、チームの中で主体的・積極的に動けた原動力の一つになったと感じているからです。とはいえ、主体的・積極的に動くことができた最大の理由は同じチームの上席の理解があってのことであり、上席には今も感謝の気持ちでいっぱいです。

ファンド事業は2019年の12月に銀行100%子会社として設立され、数件ですが投資実行も行いました。今は案件への投資検討に加え、投資先の経営のサポート業務に全力を注ぐ日々ですが、これらも今まで体験したことのない業務ばかり。もちろん未知への不安はありますが、私らしく楽しみながらチャレンジを継続して行きたいと思います。

■最後に

グロービスでのMBA生活により、社会を見る感覚が変化し、視座が少しずつ高まっていることを実感しています。当初の志は、『既存の枠組みにとらわれずに物事を考え、そこで得た知見を自行に還元することで、自行と地域の成長に貢献したい』と考えていました。しかし、学びを通して変化があり、今では『チャレンジをし続ける。その結果得た経験を、必要とする人に提供できる自分で居られるよう努力を継続する。「(助かったよ)ありがとう、(やる気が出たよ)ありがとう」など、大小問わない「ありがとう」をもらえる自分で居続けることで、社会における存在意義を発揮する。』と、より自分らしい志に深化してきています。

グロービスを検討されている皆さん、自分を知り、やりたいことを見つけ、それを成し遂げるための知識や仲間が欲しいと少しでも思っていたら、是非グロービスの門を叩くことをお薦めします。ともに学び、高め合いながら一度の人生をより充実させて行きませんか。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

カテゴリー:◆MBA生活