グロービス経営大学院

お知らせ

2024年03月26日

2024年03月26日

グロービス経営大学院、2024年度7月期より「テクノベート・プロダクトマネジメント」「デジタル・プロトタイピング」科目を新設

グロービス経営大学院は、2025年度にMBAプログラム「テクノベート*1MBA(TMBA)」「エグゼクティブMBA(EMBA)」開講を予定しており、それに先駆け、2024年度7月期より「テクノベート・プロダクトマネジメント」「デジタル・プロトタイピング」の2科目を新設、「サスティナブル経営とリーダーシップ」を刷新して開講いたします。
*1 テクノベート:テクノロジーとイノベーションを組み合わせた造語

これらの科目は、2024年度入学生やMBAプログラムを受講中の在校生はもちろん卒業生も受講可能です。グロービス経営大学院は、新たな時代のビジネスパーソンに求められる学びを、広く提供していきます。

進化するグロービスMBA:「TMBA」「EMBA」の開講背景と特徴

グロービスは1992年の創業以来、次代を見据えながら、社会・テクノロジーの進化に伴い創造と変革を体現してきました。昨今の社会変動は、AIやテクノロジーの進化など過去に例を見ないほど激しくなっています。同時にMZ世代の価値観の変化、キャリアの選択肢の増加、人生100年時代におけるリスキリングのニーズの高まりを背景に、ビジネスを学ぶ目的も多様化しています。
それら多様な学びのニーズに対応するために、グロービス経営大学院は2025年度より従来のMBAプログラムを「TMBA」と「EMBA」の2つのプログラムに分け開講します。従来のグロービスMBAで身に付けられる「経営の定石(ビジネス・フレームワーク)」「思考力(コンセプチュアルスキル)」「リーダーシップ(ヒューマンスキル)」に加え、テクノロジー進化による激動の時代において、創造と変革に挑む若手ビジネスパーソンと職務経験が豊富なリーダー層、それぞれの立場に合わせた能力開発の場を提供します。

2024年度は先行して「TMBA」と「EMBA」のトラック*2を設け、両プログラムから合わせて7科目を新設、2科目を刷新します。
*2 トラック:2024年度は共通プログラムで、入学時に2つのトラックから選択

2024年度7月期:新設科目詳細

テクノベート・プロダクトマネジメント

https://mba.globis.ac.jp/curriculum/detail/pdm/

プロダクト開発に関わるマネジメントを学習します。特に、AIを活用したプロダクトの開発、ビジネスを規模化させ得る開発のマネジメントについて学びます。プロダクトマネジャーは、ユーザーニーズを発見して、そのニーズを満たすプロダクトを構築することで、指数関数的な事業成長を牽引する役割を果たします。

そこで本科目では、最初に、プロダクトマネジャーの必要性やキャリアについて全体感を把握します。その後、新しいプロダクトが市場に受け入れられるまでの難所と乗り越え方について学びます。後半では、プロダクトの成長に応じて、戦略的に事業目標が変化する中で、多様化していくステークホルダーを束ねる重要性や、デジタルプラットフォーム構築の初期的な論点についても学びます。

  • 開講:2024年7月 
  • 場所:通学(東京校)※7月期以降、通学・オンラインで開講予定
  • 対象:グロービス経営大学院 本科生・卒業生/GDBA卒業生
  • 定員:35名

各回のテーマ 

Day1
プロダクトの成功とプロダクトマネジャーのキャリア
Day2
プロダクトの成功に向けた初期仮説構築と検証
Day3
プロダクトリリースと改善
Day4
総合演習
Day5
プロダクト組織拡張時のマネジメント手法
Day6
成長の極大化を見据えた複数プロダクト開発戦略とデジタルプラットフォーム

科目開発担当教員からのコメント

髙原 康次

グロービス経営大学院 教員
テクノベート経営研究所(TechMaRI)副所長、創造ファカルティグループ ファカルティ・コンテンツリーダー

社会や顧客課題を解決し、事業を成長させるために、ITを活用する「プロダクト」の重要性や可能性は、誰しもが感じていることだと思います。一方でエンジニアリングと事業をバランス良く進めていくにはどうすれば良いか、具体的イメージを持てている方は少ない印象です。この科目ではまず、「プロダクト」の重要性や可能性について理解します。その上で、前半では、多様な問題の中で優先的に取り組む課題の選定から「プロダクト」のリリースをどのように進めるのか考えます。後半では、成功したプロダクトの更なる事業発展のために向き合う課題を踏まえて取り組みます。初学者の方でも、「プロダクト」に取り組み始める契機となるようにクラスを設計しています。

デジタル・プロトタイピング

https://mba.globis.ac.jp/curriculum/detail/dp/

Figmaというデジタルツールを使い、アイデアのビジュアル化とプロトタイプ作成のスキルを学びます。はじめにデジタルデザインの基本原則とFigmaの基本機能を学び、その後ショートケースをもとに実践的な演習を行います。演習で扱う問題は、リサーチしやすく広く一般的に需要があるものをケースにて提示します。

科目の前半では問題を解決するためのサービスやプロダクトのアイデアを各参加者が提案し、後半では、グループごとにアイデアをプロトタイプに発展させる工程を学びます。この科目では、協調作業とフィードバックの重要性にも焦点を当て、受講者同士でデザインを共有し、改善点をレビューします。最終回では各グループごとに完成させたプロトタイプをプレゼンテーションします。この過程を通じ、実践的体験としてのデザイン思考とプロトタイピングのプロセスを深く理解し、実務のプロジェクトへの応用能力を高めることを目指します。

  • 開講:2024年7月 
  • 場所:通学(東京校)
  • 対象:グロービス経営大学院 本科生・卒業生/GDBA卒業生
  • 定員:25名

各回のテーマ 

Day1
プロトタイピングの全体像、調査の実施とコンセプト設計
Day2
コンセプトの具体化
Day3
シナリオの具体化とプロトタイピング
Day4
プロトタイプを⽤いた検証
Day5
検証結果を⽤いたプロトタイプの改善
Day6
サービス案とプロトタイプの発表

科目開発担当教員からのコメント

難波 美帆

グロービス経営大学院 教員
テクノベート・ファカルティグループ ファカルティ・コンテンツリーダー

アイデアを具現化する。2024年のビジネスリーダーにとって、自分でこれができることは大きな強みになります。生成AIの進化に伴い、アイデアを言葉にする、画像にする、動画にするといった具体化のサポートをしてくれるツールが日進月歩の勢いで進んでいることを強く感じていらっしゃることでしょう。一方でそのテクノロジーを、「いじってみる」を越えて「使いこなす」所まで行くには、書店に並ぶ入門書を手にとってみたものの距離があると感じている方も多いのではないでしょうか。本クラスでは、デザイナーたちから高い人気を得ながらも、デザインの実務経験がない・少ない方にも使いやすいツールを用いて、プロトタイピングを行っていただきます。クラスの中で他者が作る事例を見ながら、自分もゼロからやってみることができるのがこのクラスの魅力です。また経験がある方にとっても、授業を協働開講していただくGoodpatch社のプロトタイピング手法に触れることができるのが魅力となると思います。受講する方に、デザインで仕事の何が変わるか、プロトタイピングのコミュニケーションツールとしての効力を体感していただきたいです。

2024年度7月期:刷新科目詳細

サスティナブル経営とリーダーシップ

https://mba.globis.ac.jp/curriculum/detail/sml/

地球環境の悪化、政治・経済の対立、急激な技術進化、社会格差の拡大など、社会の複雑性や不安定性がかつてないほど高まっています。企業は株主や顧客だけではなく、従業員、地域社会や環境など多様なステークホルダーと対峙し、持続可能で責任ある経営を求められるようになりました。しかしながら、このような要求に直⾯するリーダーの多くにとって、確信の持てる解はいまだ存在していません。

この科目では、ケースや教員が指定した教材などを題材に、「サスティナビリティを重視した責任ある経営とは何か」「企業価値創造と両立するために求められる変革は何か」について、ケースの主人公と受講生自身の視点の違いをあぶりだしながら、受講生同士で対話を重ねます。そして、変革を厭わない企業経営のあり方について受講生自らが考えを深めることを通して、新たなリーダーシップへとパラダイムシフトする手助けを行います。

  • 開講:2024年7月 
  • 場所:オンライン
  • 対象:グロービス経営大学院 本科生・卒業生/GDBA卒業生
  • 定員:35名

各回のテーマ 

Day1
持続可能な社会に向けた新たなリーダーシップの萌芽、企業は誰のもの?
Day2
ステークホルダー・エンゲージメント
Day3
外部不経済の解消とパーパスの刷新
Day4
価値創造とコーポレートガバナンス
Day5
価値創造と責任経営
Day6
企業経営と社会との共生

科目開発担当者からのコメント

八尾 麻理

グロービス ファカルティグループオフィス テクノベートFGナレッジリーダー
グロービスAI経営教育研究所(GAiMERi)研究員

自社の製品やサービスが、予期せぬところで負のインパクトを生じていると気づいたとき、あなたはリーダーとしてどう行動するでしょうか。この科目では、業界も業種も異なるグローバル企業において、正解のない問いに葛藤を抱えたリーダーたちが登場します。自社の現状に矛盾した感情を抱く自分はいったい何者なのか、自社の利益をあきらめることなく自分の信念を貫くにはどうすればいいのか、深い洞察から生まれる対話を通して、新たなリーダーシップを実感し、自分ならではの意思決定の判断軸を醸成する機会となるでしょう。