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投稿日:2020年03月16日
投稿日:2020年03月16日
スポーツ×MBAで日本のスポーツビジネスを変える ――グロービス経営大学院・公認クラブ「グロービス・スポーツマネジメントクラブ」 幹事インタビュー
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- グロービス・スポーツマネジメントクラブ 活動レポート
グロービスの学生が、共通の目的や問題意識を持つ仲間と自主的に取り組むクラブ活動の活動事例紹介。
グロービス経営大学院の卒業生が立ち上げた『Spportunity(スポチュニティ)』というサービスがある。クラブチームや所属選手の夢をワンコインから支援できる、スポーツ特化型のクラウドファンディングサービスだ。
その運営会社であるスポチュニティ株式会社をグロービスの同期らと設立した川戸温志氏(2014期)は、日本のスポーツビジネスの変革・発展を目指し、2016年にグロービス・スポーツマネジメントクラブを発足。現在約600名のクラブメンバーを抱え、スポーツビジネスに関する講演会やワークショップを開催している。
今回は代表幹事である川戸氏と、幹事の金成知氏(2016期)、石田圭太氏(2017期)に、クラブ活動への思いやビジョンについて伺った。
少年時代からさまざまなスポーツを経験してきた川戸氏。「No Sports, No Life」という想いを胸に、SEや戦略系コンサルタントなどの傍ら起業した。グロービス・スポーツマネジメントクラブ(以下:スポマネ)を発足した理由も、スポーツ、ひいてはスポーツビジネスへの情熱が根底にあるという。
「日本のスポーツビジネス業界は、先進国に比べて遅れています。業界の発展には、経営面からイノベーションを起こすビジネス人材が必要不可欠。グロービスには数多くの公認クラブがありますが、スポーツ関連のクラブはひとつもなかった。私はやっぱりスポーツが好きで、MBAの学びを日本のスポーツビジネスに活かしたいという思いがあったので、そういう人が一人でも増えればと思いスポマネを立ち上げました」
15人いる幹事の一人である金氏もまた、大学時代までサッカーに打ち込んできたスポーツマン。プロサッカー選手の家族を持ち、物心ついたときからスポーツが身近な環境で育ってきた同氏は、スポーツを通じて人間として成長できたことを実感しているという。
「自分を成長させてくれたスポーツには、何らかの形で生涯関わっていきたいと思っていました。そしてグロービスに入学し、『スポーツ×ビジネス』をより一層意識するようになり、スポマネにジョインすることに。当時は授業と本業で忙しく、それ以外のことに関わるならひとつに絞り、積極的に参加しようと考え、幹事になりたいと手を挙げました」
「日本のスポーツビジネス関連業界を盛り上げていきたい。」と語るのは、長年フィットネス業界に身を置いてきた幹事の石田氏。
「グロービスに入学して、スポマネの名前を聞いた瞬間、クラブ活動に参加するならここしかないと思いました。クラブ主催で2017年に開催された『スタジアム・アリーナを起点に描く日本のスポーツビジネス』というセミナーに参加してみたらとてもおもしろくて、イベント運営の当事者になりたいと思い、幹事団に入れてもらいました」
金・石田両氏の積極的な参加は、「このクラブを通じて、行動の第一歩を踏み出してほしい」という川戸氏の想いを見事に体現している。他にも、アスリートのセカンドキャリア支援プロジェクト『サポーツマン』を推進する元Jリーガー・長谷川太郎氏のセミナーを機に、クラブメンバーがその活動を継続的にサポートするように。また、別のセミナーでは、UEFAチャンピオンズリーグに関わる岡部恭英氏とスポーツ用品メーカー・モルテン社長でありグロービスの卒業生でもある民秋清史氏がつながり、リーグの公式サッカーボールにモルテンが採用されたこともあった。スポマネの活動は着実に、このビジネスに関わる人達や業界全体を動かすきっかけとなっているようだ。
スポーツは人の心を動かす
代表幹事という肩書きではあるものの、「幹事の人たちだけで引っ張っていくクラブにはしたくない。そういう組織は長続きしないと思う」と川戸氏。幹事だけでなくクラブメンバーみんながやりたいことを自発的に提案し、全員で盛り上げていくスタイルが理想だという。
川戸氏のその理想像には二人も共感しているようだ。組織運営からイベント企画まで、すべてを代表に一任するのではなく、メンバー全員が主体的に取り組んでいる。
金氏は組織運営を通じて得られる学びについて触れた。「さまざまな目的や状況の中で集まったメンバーと何かを成し遂げることは、楽しくもあり難しくもあります。仕事の仲間以上のつながりを持てた人もいれば、ひとつのボタンのかけ違いで離れてしまった人もいました。組織がうまく機能するためには何が必要か、多様な人が集まる組織をどう束ねるのか、もっとメンバー全員に主体性を持ってもらうにはどうすればいいかを考え続けていますが、そのお陰で日々多くの学びや気づきがあります」
また石田氏は、組織やイベントを通じた出会いも楽しんでいるようだ。「以前は異業種の人と接する機会が少なかったのですが、クラブ活動を通じていろいろな業界のリアルな話が聞けてエキサイティング。eスポーツやビッグデータによる分析など、自分の業界と親和性が高い業界に触れることはとても勉強になります。本業ではない場で損得勘定抜きにここまで真剣に取り組めることは、自身の仕事にとてもプラスになっています」
日本のスポーツビジネスの変革・発展に向けて、さまざまな角度から活動を続けるグロービス・スポーツマネジメントクラブ。最後に、三者それぞれが描くビジョンについて語ってもらった。
「スポーツ×MBA」の可能性について言及したのは川戸氏。「元選手だった人たちが多いスポーツ業界に、スポーツが好きなMBAホルダーがもっと貢献できたら、この業界は大きく変わっていくと思います。チームや競技団体の力になれる人たちを、スポマネを通じて増やしていけたらと思っています。スポーツに詳しくなくていいので、少しでも興味があればイベントに来てみてください。幹事も募集中です。条件は『Willがある人』、ただそれだけ。受け身ではなく自分からやりたいことを発信してくれる方であれば、動機は問いません」
金氏は、「『MBAの学びを深化させる』『スポーツビジネスの発展に寄与する』というクラブのビジョンに強く共感しています。学びを学びで終わらせるのではなく、実践につなげていく場として、スポーツ業界が実際に抱える課題をもっと解決していきたい」と情熱を見せた。
石田氏は、スポーツの魅力に触れながら、自身の想いを語った。「スポーツは人の心を動かします。自分の応援しているチームが勝ったら、嬉しくて仲間と喜びを分かち合う。負ければ悔しいけど、それも仲間と分かち合うことができる。勝っても負けても心が動かされる。
スポーツが持っているドキドキやワクワクをもっと簡単に共有できたり、子どもが様々なスポーツに触れられる機会を増やしたり。スポーツをもっと身近に感じる社会づくりに貢献していけたらと思います」
「グロービス・スポーツマネジメントクラブ」が主催する発表会のイベントレポートはこちら
「スポーツマネジメントクラブ」とは
スポーツビジネスの固有の特徴を様々な切り口から分析し掘り下げ、スポーツビジネスに関わっている実務家から直接学ぶ場を設けて、MBAの知識を実践的に使えるヒントを探ることを目的としたクラブ。日本のスポーツビジネスの発展に向けて、グロービス経営大学院の学生たちが何等かのアクションを起こすきっかけを得られるよう、現役のアスリートやスポーツビジネスの第一線で活躍する方々をゲストにさまざまなイベントを開催している。
クラブ活動とは
社会の「創造と変革」に貢献することをテーマに掲げ、グロービスの学生が自主的に取り組む活動です。共通の目的や問題意識を持った同志が集い、それぞれのクラブが多彩なテーマで独自の活動を展開しています。学年の枠を超えて、在校生と卒業生が知識や経験を共有し合うクラブ活動は、志を実現につなげるための場として、大きな意味を持つものとなっています。
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