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テクノベート時代のシェアリングエコノミーの進化

2018年11月26日

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  • 変革
  • 最先端

モデレーター

重松 大輔氏 株式会社スペースマーケット 代表取締役 / CEO

パネリスト

秋好 陽介氏 ランサーズ株式会社 代表取締役社長
天沼 聰氏 株式会社エアークローゼット 代表取締役社長 兼 CEO
金谷 元気氏 akippa株式会社 代表取締役社長

※あすか会議とは


経営者、政治家、学者、メディアなどのトップリーダーと、グロービスのMBAプログラムの学生(在校生・卒業生)および教員が一堂に集い開催する合宿型のカンファレンスです。第1回あすか会議は2005年、奈良県飛鳥荘にて80人の参加者を迎えて開催。第14回目となる2018年のあすか会議には、東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、オンライン、英語MBAの学生1,400名が京都に集い開催しました。

国内外で進化を遂げているシェアリングサービス

2,660億円。これは、昨年日本人が「シェア」した総額だ。インターネットなどの進化により「所有」から「アクセス」の時代へ突入し、モノ、スキル、移動、空間、時間、情報をはじめ、シェア可能な対象は今や多岐にわたる。


 日本には現在1,150万人のフリーランスがいるというが、フリーランスや副業に興味はあってもリスクを考えると踏み出せずにいる人はまだ多い。そんな中、人のスキルをシェアするフリーランス総合支援プラットフォームを提供する企業、ランサーズ社長の秋好陽介氏は、新しいシェアリングサービスを開始した。

「フリーランスの方がワンコインで経理財務や法務を任せられるワンパッケージサービスを始めて、会員は急増している。リスクをとらずに副業、つまりスキルシェアできる環境を整えていきたい。」


一昨日まで北京に出張していたというスペースマーケット代表の重松大輔氏が語った、中国の巨大マーケットに関するエピソードも面白い。

「自転車シェアリングのOfo(オッフォ)は、1台目を貸し出したのが3年前。今では中国全土と世界に1,800万台が置かれ、1日の利用は3,600万回にのぼるという。6年前に12人で創業したタクシー配車の滴滴(ディディ)は、現在ドライバー2,100万人、利用者は6億人。マーケット10倍の中国はスケールが圧倒的に違う」


サービスインまでのスピード感も中国ならでは。慎重に実証実験を重ねる日本に対し、中国ではいきなり本番。ある程度サービスをまわした後に規制を入れるのが一般的だそうだ。代表的なシェアリングサービス企業の平均年齢は26歳前後。経営は外部から入れたプロ経営者に任せ、創業者はすでに次の事業に取りかかっていることが多いという。日本ではあまり見かけない充電器や傘などのシェア文化も定着しており、中国のシェアリングサービス市場は今後も急拡大していくだろう。

シェアリングサービスの可能性と課題

プロのスタイリストがコーディネートした服のレンタルサービスを行うエアークローゼット社長の天沼聰氏は、AIをはじめとするテクノロジーや能力の追求は全企業のミッションであると語った。

「弊社のサービスでは、お客さまの情報にマッチするスタイリストを人工知能が判別してくれる。社長室直下にデータサイエンティストチームも置いており、そうした力を駆使してラーニングし続けることで、さらにいろんな発見をしていきたい」


 空き駐車場のシェアサービスを運営するakippa社長の金谷元気氏は、駐車場シェアにとどまらないモビリティプラットフォームの構築をビジョンに掲げる

「アプリで行き先を検索すると最適なモビリティが表示され、一括予約ボタンで予約も決済も完了できるようにしたい。その第一弾として今年、アプリ内でニッポンレンタカーの車を予約できるサービスをスタートする」


 ランサーズ秋好氏は、これから仕掛けていきたい取り組みについて、もう一方のクライアントである「企業」の意識改革を挙げた。

「日本は何でも内製化しようとする傾向が強い。だが人口が減って採用が厳しくなっていく中で、アウトソーシングスキルは必須。ある企業では、社員1人あたりに3〜5万円の予算を与え、クラウドソーシングを必ず使うよう指示しているという。営業リスト整理などを外注させることで、残業時間の削減にも繋がっているそうだ。今後はそういう取り組みをもっと広げていきたい」


ちなみに秋好氏は、自分の秘書に一度も会ったことがないという。名前も性別も知らず、わかっているのはユーザーIDのみ。秘書、経理、広報などのバックオフィス業務は、比較的アウトソースしやすい領域。内製化に固執せず、可能なものは賢く外注する。そのジャッジメントも経営者に必要なスキルだ。


 このテクノベート時代に、シェアリングエコノミーは急速に進化を遂げている。シェアリングサービス業界に携わる者はもちろん、すべてのリーダーが注目すべき分野といえる。

編集後記

登壇者による講演またはパネルティスカッション形式でのセッションが終了後、夕食会で参加者同士での交流を楽しんだ後、「ナイトセッション」が開催されました。

ナイトセッションとは、各界のリーダーや著名人、講師たちとインフォーマルな雰囲気の中、少人数でテーブルを囲み、議論し語り合える時間です。普段の講演会やクラス等では知ることができない、登壇者の今の関心や熱い想い、これから成し遂げようとしている事など、この場でしか聞くことができない話をしていただきました。

当日の様子を写真で紹介いたしますので、ぜひご覧ください!

「あすか会議」は、グロービス経営大学院の教育理念である、能力開発、ネットワーク、志を培う場を、在校生・卒業生に継続的に提供することを目的として、各界で活躍する経営者や政治家、学者および教員などを招待して開催するビジネスカンファレンスです。

モデレーター

重松 大輔氏株式会社スペースマーケット 代表取締役 / CEO

パネリスト

秋好 陽介氏ランサーズ株式会社 代表取締役社長

天沼 聰氏株式会社エアークローゼット 代表取締役社長 兼 CEO

金谷 元気氏akippa株式会社 代表取締役社長

(※肩書は登壇時のものになります。)

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