私がグロービスを創ろうと決めたのは、「可能性を信じる」という強い想いからでした。かつての私は商社で働く普通のビジネスパーソン。そんな私に転機をくれたのが、ハーバードMBAへの挑戦でした。

世界中から集まった仲間たちと学ぶ日々でしたが、最初は今の自分の姿など想像もできませんでした。しかし、仲間に感化され、多くの起業家たちの想いに触れる中で、「自分の可能性を信じる」という言葉が浮かび上がってきました。「不可能だ」と思い込んでいた多くのことが、実は可能なのではないかと気づいたのです。

また、海外から日本の状況を見つめるうちに、今の日本にこそ、多くの経営人材を輩出することが必要だと確信を持ちました。そして私は、日本に新しい学びの場をつくることを決意しました。1992年、仲間も資金もほとんどないなか、わずか20名の受講生とともに渋谷の貸し会議室からグロービスは始まりました。

今では全国にキャンパスが広がり、オンラインでも世界中の仲間と学び合える環境が整いました。卒業生の数は1万人を超え、多くのリーダーたちが組織や社会を動かす力を身につけ、次の挑戦へと踏み出しています。

「人の可能性を信じる」という原点は、今も変わっていません。私たちは今、「テクノベート時代の世界No.1ビジネススクール」を本気で目指しています。AIやデータを活用して経営教育そのものを進化させ、世界中のどこからでも学ぶことができる場を通して、創造と変革に挑む志士を輩出する未来を描いています。

すべての原点は、「人の可能性を信じること」。そして、それを信じ抜いた先に、まだ見ぬ未来が待っていると私は信じています。