

グロービス経営大学院
お知らせ
2025年07月07日
2025年07月07日
第21回「グロービス アルムナイ・アワード」を授与
「あすか会議2025」にて授賞式、社会や組織の創造と変革を実践した5氏へ
グロービス経営大学院は、7月5日・6日開催の「あすか会議2025」にて、第21回「グロービス アルムナイ・アワード」の授賞式を水戸市民会館グロービスホール(茨城県水戸市)で執り行い、創造部門・変革部門・ソーシャル部門の3部門、合計5名に授与しました。
「グロービス アルムナイ・アワード」は、起業や新規事業の立ち上げなどの「創造」と既存組織や事業の「変革」を率いた卒業生を、会計・財務面だけでなく、社会価値の向上に資するものであるか、またそのリーダーが高い人間的魅力を備えているかといった点も重視し表彰しています。
授賞式の場となった「あすか会議」は、年に一度、各業界のトップリーダーとグロービス経営大学院の学生(在校生・卒業生)および教員が一堂に集い、開催するカンファレンスです。グロービス経営大学院の教育理念である「能力開発」「志」「人的ネットワーク」を育てる場の継続的な提供を目的としています。
21回目の開催にあたる「あすか会議2025」には約1,200人が参加。グロービスグループが地方創生に取り組む茨城県水戸市に集い、互いに学びを深めました。
あすか会議2025 開催レポート:https://mba.globis.ac.jp/knowledge/detail-25078.html
2025年 グロービス アルムナイ・アワード受賞者(敬称略)
<創造部門>
- 井坂 友之 氏 コインチェック株式会社 取締役 社長執行役員(2023年卒業)
- 久保 彩 氏 株式会社フライヤー 執行役員CCO カスタマーエンゲージメントDiv ゼネラルマネジャー(2017年卒業)
<変革部門>
- 河合 辰信 氏 有楽製菓株式会社 代表取締役社長(2018年卒業)
- 原 雄介 氏 株式会社デンソー 上席執行幹部 エアコンディショニングシステム事業部長(2013年卒業)
<ソーシャル部門>
- 千代崎 透我 氏 アクセンチュア株式会社 人事本部 マネジャー(2017年卒業)
授賞式の様子: 左から 井坂 友之 氏、久保 彩 氏、河合 辰信 氏、原 雄介 氏、千代崎 透我 氏
「グロービス アルムナイ・アワード」はグロービス経営大学院と前身であるグロービスのオリジナルMBAプログラムGDBAの卒業生の中から受賞者を選出しています。受賞部門は、ベンチャーの起業や新規事業の立ち上げなどの「創造部門」、既存組織の再生といった「変革部門」、社会課題の解決の実現に関する「ソーシャル部門」の3つです。選出にあたっては、社会の創造や変革に寄与し、社会価値の向上に資するものであるか、またそのリーダーが高い人間的魅力を備えているかといった点を重視しています。
井坂 友之氏は、2022年11月にコインチェック株式会社に入社。執行役員としてマーケティング部門を管掌しながら、全社共通の「数値」「ダッシュボード」「データ・用語の定義」の整備を主導。共通言語に基づいた社内の意思疎通を適切にファシリテートし、経営判断や意思決定の効率化に大きく貢献されました。2023年4月には常務執行役員、同年7月には副社長執行役員に就任。全社的なコスト最適化や経営管理体制の強化、開発の柔軟性向上を目的とした組織再編を推進されました。事業ポートフォリオの再編も主導し、事業面において卓越したリーダーシップを発揮されました。2024年6月に取締役社長執行役員に就任後は、組織カルチャーの変革を目的に企業バリューの見直しを実施。同年12月、親会社であるコインチェックグループの米国NASDAQ市場上場を契機として、より自律的な組織構築を通じた事業成長の加速を図るとともに、親会社と連携し積極的に推進。新たなデジタル産業の創造と、その中での圧倒的な市場シェアの確保に尽力され、今後も更なる成長が期待されます。これまでの活動と、経営者として戦い続ける姿勢を称え、アワードを授与します。
久保 彩氏は、2020年2月、株式会社フライヤーに執行役員 新規事業担当として就任。本を著者や仲間との対話で深める読書コミュニティ「flier book labo」と、本の学びを深める講座「flier book camp」の事業責任者として、その成長を力強く牽引されました。2020年2月期の売上規模2.5億円から、2025年2月期には9.4億円と、5年間で3.7倍もの規模に成長しており、その拡大に大きく貢献されました。直近では、2024年にフライヤー全事業の「お客様部隊」を牽引し、顧客戦略の再構築と実行を推進。特に、SaaSビジネスで極めて重要な継続率を支えるカスタマーサクセス組織を、一度崩壊しかけた状態から見事に再構築し、サービスそのものの見直しも実施されました。さらに、flier単体にとどまらず、研修事業や分析サービスの立ち上げを進め、事業ポートフォリオを拡大することで、既存事業の成長にも大きく貢献されました。これにより「事業成長が目に見える形」となり、2025年2月20日の東京証券取引所グロース市場への上場に足る強固な基盤を築き上げ、今後の更なる飛躍が期待されます。チャレンジし続けるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。
河合 辰信氏は駄菓子を主力とする会社から、「ブラックサンダー」という商品をリブランディングすることで、日本中で知られるお菓子メーカーへと成長させました。これは単なる過去の延長ではなく、マーケティングによって新しい価値を創造した功績です。ブラックサンダーの原材料として欠かせない「カカオ豆」においては、生産者を笑顔にしたいという強い想いのもと、児童労働撤廃に取り組むカカオ原料への切り替えを行う「スマイルカカオプロジェクト」を実施。昨年は有楽製菓で使用するすべてのカカオ原料において、スマイルカカオ率100%を達成されました。またブラックサンダーは、お菓子として全国で初めて豊橋市の「観光アンバサダー」に就任。豊橋と札幌でラッピング電車を走らせ、地元企業と連携した地域限定コラボ商品の展開。地域経済の活性化にも尽力されるなど、志を胸にチャレンジし続けるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。
原 雄介氏は、生産技術エンジニアとしてキャリアをスタートした後、2016年に経営戦略部門へ異動し、全社の中長期戦略の立案・推進を担当。自動車業界が100年に一度の大変革期を迎える中、経営方針の策定や経営改革に大きく貢献されました。その後、人事部門のトップとして最年少で上席執行幹部に就任。「会社の大義と社員の幸せの両立」を掲げ、人と組織のビジョンを策定。キャリア自律の促進、人材ポートフォリオの最適化、人事制度・採用戦略の再構築、カルチャー変革など、数々の改革を牽引し、社員エンゲージメントの大幅な向上を実現しました。2025年からはサーマル事業グループに異動し、エアコンディショニングシステム事業部の責任者として、キャビン内の熱課題解決と快適性向上に取り組み、グローバルでの事業成長を力強くリードされています。大企業の中で、困難に直面しても諦めずに会社の変革を実践しつづけるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。
千代崎 透我氏は、ニューロダイバーシティ・インクルージョンの取り組みとして、精神・発達障害のある社員一人ひとりが能力を発揮できる職場づくりをリードしていきました。現在は全国8拠点に拡大し、数百名のメンバーが活躍するチームを統括しています。アクセンチュアでは、インクルージョン&ダイバーシティを経営戦略としており、障害者雇用を重要な取り組みの一つとして位置づけています。日本においては精神・発達障害に根深い社会課題があると捉え、2019年に精神・発達障害に特化したサテライトを立ち上げました。以降、全国の都市にサテライトを展開し、各地域に根差した障害者雇用に取り組んでいます。そして、2024年に世界的な障害者雇用の調査機関であるDisability:INの「Disability Equality Index」で最高スコアを獲得し、障害者が働きやすい職場として「Best Places to Work for People with Disabilities」の認定を受けました。また、国内の様々な企業や省庁・大学、海外(欧米・アジア・南米)からの問い合わせが増えているようです。今後もアクセンチュアの知見を社内外に広く展開されることで、世界のニューロダイバーシティや日本の障害者雇用の発展に貢献されることが期待されています。これまでの活動と、社会課題に献身的に取り組み続けるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。
「グロービス アルムナイ・アワード」の創設は2005年に遡ります。これまでの受賞者には、農業生産法人株式会社GRA 代表取締役CEO 岩佐大輝氏、株式会社i-plug 代表取締役CEO 中野智哉氏、同取締役CMO 田中伸明氏、同取締役CTO 山田正洋氏、株式会社コメ兵 代表取締役社長 石原卓児氏、日本マクドナルド株式会社 ナショナルマーケティング部 部長 唐澤俊輔氏、Insta VR株式会社 代表取締役社長 芳賀洋行氏、株式会社ポジティブドリームパーソンズ 代表取締役社長 杉元崇将氏、株式会社ノボット 代表取締役社長 小林清剛氏など、各界のトップリーダーが名を連ねています(役職は全て受賞当時のもの)。
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あすか会議
「あすか会議」(ASKA=Assembly for Synergy, Knowledge and Ambition)は、グロービス経営大学院の教育理念である「能力開発」「志」「人的ネットワーク」を育てる場を継続的に提供するために、各業界のトップリーダーと学生(在校生・卒業生)および教員が一堂に集い、開催する2日間のカンファレンスです。参加者同士が心ゆくまで語り合い、真に交流を深め、授業や教材だけでは得られない最先端の経営知を学び、未来を描く。参加者それぞれが、ここで得た刺激を現場に持ち帰り、組織変革や社会にインパクトをもたらす事業の創造など、未来を変えるための一歩を踏み出しています。