グロービス経営大学院

お知らせ

2024年05月08日

2024年05月08日

デザインカンパニーのグッドパッチ新設科目を共同開発
2024年度7月期より新科目「デジタル・プロトタイピング」の提供開始

グロービス経営大学院は、デザインカンパニーの株式会社グッドパッチ(東京都渋谷区、代表取締役社長:土屋尚史 以下、グッドパッチ)と共同開発した科目「デジタル・プロトタイピング」を2024年度7月期に新たに開講します。日本最大のビジネススクール(*1)であるグロービス経営大学院は、豊富なデザイン実績を持つグッドパッチ社との協働によって、デジタル領域での顧客体験を創る力を身に着けられる科目を開発しました。本科目を通じてデザイナーの視点やデザインのアプローチを学ぶことで、ビジネスリーダーたちがビジネスの本質的価値を最大化し、未来の創造と変革を一層進められる存在になることを目指しています。

共同開発科目のリリースを記念し、2024年6月4日(火)にグッドパッチ 代表取締役社長 土屋尚史氏をお招きしてテクノベートセミナーを開催いたします。在校生・卒業生だけでなく、一般の方々も無料でご参加いただけます。

グロービス経営大学院は、2025年度にMBAプログラム「テクノベート(*2)MBA(TMBA)」「エグゼクティブMBA(EMBA)」開講を予定しており、それに先駆て2024年度にはテクノベート科目群ら7科目を新設・2科目を刷新し、順次受講者募集を開始しています。

*1 参考:文部科学省「令和5年度専門職大学院一覧」
*2 テクノベート:テクノロジーとイノベーションを組み合わせた造語

進化するグロービスMBA:「デジタル・プロトタイピング」の開講背景と特徴

グロービスは1992年の創業以来、次代を見据えながら、社会・テクノロジーの進化に伴い創造と変革を体現してきました。昨今の社会変動は、AIやテクノロジーの進化など過去に例を見ないほど激しくなっています。ビジネス環境が常に高速で変化する時代、イノベーションを起こす力は企業にとって競争力の源となっています。デジタルプロトタイピングは、新しいアイデアやコンセプトを迅速に試し、フィードバックを集め、改善することができるため、イノベーションプロセスを加速する重要な手法です。

デジタルプロトタイピングを分析ツールと合わせて用い、データドリブンで意思決定ができる人材は、組織の急速なトランスフォーメーションを実現するリーダーとしてチームを導くことができます。グッドパッチ社が持つ最前線の現場知とグロービスが持つ社会人教育のナレッジを合わせ開発した科目「デジタル・プロトタイピング」では、ビジネス領域とデザイン領域の垣根を越えて活躍できる「ビジネス×デザインの越境人材」を育てていくことができると考えます。

グッドパッチが見据える経営人材の要件

グッドパッチは、顧客体験を起点に企業変革を前進させるデザインカンパニーです。UI/UXデザインの強みを生かして、経営戦略や組織変革、DX戦略やブランド戦略などさまざまな企業の課題解決を伴走支援しています。

変化の速い現代、イノベーションの必要性がかつてないほど高まり、既存プロダクトの改善や延長ではなく、抽象度の高い新しいアイデアをカタチにする力が求められています。一方で現場と経営層では見ている対象や観点に乖離があるのが実情です。中長期的に顧客や社会に価値を届け続けるためには、現場と経営層が互いの視点を理解し、リスペクトし合うことが不可欠です。そのためには、経営層もプロダクト作りが「わかる」だけではなく「一定のレベルまでできる」ことが重要です。アイデアを実際にプロトタイプとして形にし、価値が提供できているのかを検証する。そのプロセスを通じてビジネスを育てる機会と体験を提供すべく、グロービス経営大学院とともに本科目を開発しました。

デジタル・プロトタイピング科目概要

https://mba.globis.ac.jp/curriculum/detail/dp/

デジタルデザインツール「Figma」を使い、アイデアのビジュアル化とプロトタイプ作成のスキルを学びます。はじめにデジタルデザインの基本原則とFigmaの基本機能を学び、その後ショートケースをもとに実践的な演習を行います。演習で扱う問題は、リサーチしやすく広く一般的に需要があるものをケースにて提示します。

科目の前半では問題を解決するためのサービスやプロダクトのアイデアを各参加者が提案し、後半では、グループごとにアイデアをプロトタイプに発展させる工程を学びます。この科目では、協調作業とフィードバックの重要性にも焦点を当て、受講者同士でデザインを共有し、改善点をレビューします。最終回では各グループごとに完成させたプロトタイプをプレゼンテーションします。この過程を通じ、実践的体験としてのデザイン思考とプロトタイピングのプロセスを深く理解し、実務のプロジェクトへの応用能力を高めることを目指します。

  • 開講:2024年7月 
  • 場所:通学(東京校)
  • 対象:グロービス経営大学院 本科生・卒業生/GDBA卒業生
  • 定員:25名

各回のテーマ 

Day1
プロトタイピングの全体像、調査の実施とコンセプト設計
Day2
コンセプトの具体化
Day3
シナリオの具体化とプロトタイピング
Day4
プロトタイプを⽤いた検証
Day5
検証結果を⽤いたプロトタイプの改善
Day6
サービス案とプロトタイプの発表

科目開発担当・教員からのコメント

難波 美帆

グロービス経営大学院 教員
テクノベート・ファカルティグループ ファカルティ・コンテンツリーダー

2024年のビジネスリーダーにとって、自分でアイデアを具現化できることは大きな強みになります。デジタルツールの発展により、ノンデザイナーにもアイデアを具体的に構造的に見せることが容易になっています。本クラスは、デザインの知見で企業変革をサポートする豊富な実績を持つグッドパッチ社と協働で授業を開発し、最前線の実務に近い課題に取り組んでいただきます。使うデジタルツールは、デザイナーたちから高い人気を得ながらも、デザインの実務経験がない方にも使いやすいものです。グッドパッチ社のデザイナーに講師に入っていただくことで、実践ではどうツールを用いていくのか、手元を見せていただきながら、自分でも使ってみることができます。また実務経験がある方にとっても、グッドパッチ社のプロトタイピング手法に触れることができるのが魅力となると思います。受講する方に、デザインで仕事の何が変わるか、プロトタイピングのコミュニケーションツールとしての効力を体感していただきたいです。

三浦 寛大氏
グッドパッチ UXデザイナー

毛利 慶二朗氏
グッドパッチ ディレクター・デザインアドバイザー

デザイナーの重要なスキルのひとつとして、アイデアやコンセプトなど「抽象度が高いものを具体化する」というものがあります。抽象度が高い議論の場で、さまざまな立場のステークホルダーが全員同じ方向を見て同じものを想像しながら、建設的な議論を進めることはとても難易度が高いです。そこで活きてくるのが、抽象的なものを具体化する力です。絵が描けなくても問題ありません。本クラスではツールを用いて手を動かしながらプロトタイプを設計することで、曖昧だったコンセプトを、ユーザーや顧客を想像しながら具体化していきます。その過程を知ることで、デザイナーの視点や思考を知ることができます。講義を通じて、デザインを実践している状態を楽しみながら、デザイナーの視点やデザインのアプローチがビジネスに大いに活用できることを体感いただき、最終的に「デザインはデザイナーだけのものではない」と感じていただけると嬉しく思います。

テクノベートセミナーのご案内

お申し込み・詳細はこちら:https://mba.globis.ac.jp/campus/online/seminar/240604-23975.html
*オンライン(Zoom)にて開催、参加は無料

デザインの力でビジネスを前進させる

  • 日時:6月4日(火) 19:30~20:40
  • 登壇者:土屋 尚史氏 株式会社グッドパッチ 代表取締役兼CEO
  • モデレーター:難波 美帆 グロービス経営大学院 教員

株式会社グッドパッチ

グッドパッチは、顧客体験を起点に企業変革を前進させるデザインカンパニーです。デザインパートナー事業では、グッドパッチならびにフルリモートデザイン組織「Goodpatch Anywhere」により、新規事業の立ち上げ、既存事業のリニューアル、企業のデザイン戦略立案、デザイン組織構築支援などを行い、大企業からスタートアップまで企業が持つビジネス課題をデザインで解決しています。デザインプラットフォーム事業では、デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」、デザイナーを目指す学生向け就活プラットフォーム「ReDesigner for Student」、オンラインホワイトボード「Strap」を提供し、デザインによる価値創造に取り組んでいます。