グロービス経営大学院
お知らせ
2024年04月03日
2024年04月03日
2024年度日本語MBAプログラム入学式を開催
〜「テクノベートMBA」「エグゼクティブMBA」、2つのトラックを2024年度より始動〜
グロービス経営大学院は3月31日(日)、2024年度日本語MBAプログラム入学式を開催しました。入学者数は全国のキャンパスを合わせて977名となりました。
在校生・卒業生累計1万人を超える多様なMBAネットワーク
2006年開学当初、78名だった大学院本科入学者数は、2024年4月にはパートタイム&オンラインMBAプログラム(日本語)で977名に達し、在校生・卒業生は合計1万人を超え、日本最大のビジネススクールに成長を遂げました。
近年では、医師や弁護士などの専門資格職、エンジニアやデザイナーなどのクリエイティブ職、NPO職員や公益財団職員などの非営利職に従事する入学者が増えています。「プロスポーツ選手・セカンドキャリア支援MBA奨学金」の開始を受け、プロスポーツ選手が入学する例も見られ、学生の多様性は急速に増しています。
「テクノベートMBA」「エグゼクティブMBA」始動
昨今の社会変動は、AIやテクノロジーの進化など過去に例を見ないほど激しくなっています。同時にMZ世代の価値観の変化、キャリアの選択肢の増加、人生100年時代におけるリスキリングのニーズの高まりを背景に、ビジネスを学ぶ目的も多様化しています。それら多様な学びのニーズに対応するために、グロービス経営大学院は2025年度より従来のMBAプログラムを「テクノベート*1 MBA(TMBA)」と「エグゼクティブMBA(EMBA)」の2つのプログラムに分け開講します。
2025年度の「TMBA」と「EMBA」の2つのプログラム開講に先駆けて、2024年度4月の日本語MBAプログラム入学期より、東京校とオンライン校において「TMBA」と「EMBA」の2つのトラック*2 を設け、これからの時代に必要な新しい学びの体系を提供いたします。
*1:テクノロジーとイノベーションを組み合わせた造語
*2:2024年度は共通プログラムで、入学時に2つのトラックから選択。それぞれのトラックでは、各プログラムの一部の科目が先行提供される
スピーカー:堀 義人 グロービス経営大学院 学長
堀は「桜が美しく咲き誇るこの季節に、多く978名の優秀な方々をグロービス経営大学院にお迎えすることができ、とてもうれしく思っております。2006年には、わずか78名程度だった入学生は今や日英合わせて1,000名を超え、『創造と変革の志士』たる卒業生も、8,700名以上を社会に送り出してきました」と挨拶を始めました。続けて、新入生への3つの期待を提示しました。
1つ目は、グロービスが提供する『能力開発』『人的ネットワーク構築』『志の醸成』の場を最大限活用すること。
2つ目は、リスクを取り『創造と変革』を成し遂げる姿勢を身に付けること。
3つ目は、世界観・歴史観・倫理観・人生観・使命感という『5カン』を持って、リーダーとしての意思決定を行うこと。
また、テクノロジーとイノベーションを組み合わせたグロービスの造語「テクノベート」についても言及。
「現在、テクノロジーの指数関数的な進化により、全ての業界で劇的なディスラプティブな変化が起こっています。さらに新型コロナウイルスにより、その変化が一気に加速しました。教育もテクノロジーにより劇的に変化をしています。グロービスでは、テクノベート分野の科目群を用意し、オンライン学習やGLOBIS 学び放題など、テクノロジーを活用した新たな教育にも力を入れています。また、Chat GPTを活用した AIと動画で学ぶナノ単科も、世界に先駆けて始めました。グロービスは、おそらく世界で唯一 AI系の特許を2つも持つビジネススクールになったと思います」
最後に、これから2年をかけて成長していく新入生に向け「ぜひグロービスで、テクノベート能力を持つ『創造と変革の志士』として思いきり多くのことを吸収して欲しい」と、力強いエールを送りました。
現在はマスコミ業界で記者として働く大西さん。世の中の潜在的課題を浮き彫りにし、ビジネスの力で、社会課題を解決したいという「志」を持っています。「困っている人を助けられる効果的な支援策を自ら考え、世の中に貢献できる人間になれるよう、2年かけてこの場所で学びたい」とグロービスで学ぶ決意をされました。
「今から4年前、取材を通じて『ヤングケアラー』と呼ばれる、家族の介護や心のケアをしている子どもたちに出会いました。厚生労働省と文部科学省の制度の間で見過ごされてきた、このヤングケアラーの存在を徹底的に伝えた結果、世の中に広く知られるようになり、さらに国や自治体が支援に乗り出すきっかけとなりました。
一方で、報道から数年経った今でも支援の難しさを感じています。ただでさえ人手不足と言われている介護や教育業界だけで、問題は解決するのか。異なる業界にも関心を持ってもらい、利用者、企業、国、それぞれが利点を得られる仕組みを考えることはできないか。そう考えたとき、専門の知識はある程度あっても、ビジネスや経営の仕組みが分からなければ、企業側に立つことができず、考えが浅いことに気付いたのです。
ヤングケアラーに限らず、まだ世に知られていない課題はたくさんあります。すでに人々の当たり前になっている課題でも切り口を変え、支援をビジネスと結びつけるなど新しい価値の創造ができるチャンスはたくさんあると思っています。
グロービスは、多様な業種やバックグラウンドを持つ仲間がいます。実務に紐付いたさまざまな視点を、授業だけでなく仲間からも得られる魅力的な場です。恵まれた環境で学ぶことへの喜びや、仲間との出会いを大切に、大学院生活を実りあるものにしたいと思います」
薬剤師であり、薬局の3代目経営者である柴崎さん。「肌感覚で経営をしている自分に気付き恐怖を覚えました。本を読むだけでは足りない経営学を学び、自分の会社を立て直すのはもちろん、希望の持てる医療業界を創りたい」と入学に至るまでの原体験を語りました。
「今から約4年前、まさにコロナ禍真っ只中に薬局の3代目経営者を拝命しました。勝ちパターンは完全に崩壊し、毎月赤字が累積していくのを焦りながら見ていました。手当たり次第に読んだ経営に関する本には『お金は社会貢献によって大きくしていくものだ』と書いてあったのです。どうせ赤字になるのであれば、精一杯社会貢献をしよう。そうして私はコロナ患者のご自宅へお薬を届けることを決めました。すると想定よりも需要が大きく、数千万円にも及ぶ赤字を期末までに解消することができたのです。
しかし今の自分では、会社を立て直し、希望の持てる医療業界を創ることは到底実現できません。そのためには3つの要素が足りないと思いました。1つ目は、経営者としての知識・思考力・行動力。2つ目は、仲間をつくり、巻き込む力。そして3つ目は、逆境にも折れない心。それらを鍛える場所を探すうち、私はグロービスと出会ったのです。
ここにいる皆さんも、今の自分に満足していなくて、何かを変えたい、そんな想いで入学されたのではないでしょうか。熱く語ると、さらに熱い言葉で返ってくる、そんな仲間が集うこの場にいることがうれしくてたまりません。辛いことも楽しいことも仲間と分かち合って、卒業するときに見える景色はどんなものだろう。志が果たせるその日まで精進してまいりましょう」
祝辞
研究科長 君島
「本日皆さんにお会いすることができ、大変うれしく思います。心から入学のお祝いを申し上げます。心新たにこの場に集ってくださったのではないでしょうか。ここからあっという間の学生生活が始まります。
そんな皆さんへのエールとして、元イギリスの首相 ウィンストン・チャーチルさんの『凧は風に流されるときではなく、逆風に耐えるときこそ最もよく上がるのだ』という言葉を送ります。これは逆境に向かっているときこそ、大きな成長があるということです。これから『創造と変革の志士』となる皆さんには、逆風に耐える凧のように周りの風をはね返して、高く高く成長を遂げていただきたいと願っています」
副学長 田久保
「皆さんの貴重な人生における時間の使い方の中で、このグロービスという場を選んでいただいたこと、心より御礼申し上げます。
グロービスで過ごしていただく中で大切なのは、やはり対話の量だと思います。どれだけ仲間と話したか。どれだけ仲間と同じ時間を過ごしたか。そしてその密度によって、皆さんの学びや成長というのは大きく変わってくるのではないかと思います。やり方はきっと無数にあります。これからの2年間、どれだけ対話の量を増やせるか、どれだけよい時間を過ごせるか。学びも人的ネットワークも志も、最終的には対話の中から紡ぎ出されるものだと思います。そんな時間の使い方をぜひ意識してみてください」
東京校入学式 当日の様子
グロービス生涯の友と呼べる仲間ができる仕組み
グロービスでは、教室の外でも人的ネットワークが築けるように数多くの仕組みが用意されています。こうした仕組みを通じて、ともに成長し続ける生涯の仲間を得ることができるのです。
あすか会議
今年で20回目を迎えるあすか会議は、政治家、経営者、学者、メディアなど各界の数多くのトップリーダーの知見・志・情熱に触れることができる合宿型のカンファレンスです。また、 全国の学生が1,000人規模で一堂 に集うことで、ネットワークを広げる貴重な機会となっており、「能力開発・人的ネットワークの構築・志の醸成」という教育理念が2日間に凝縮されたイベントとなっています。
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