グロービス経営大学院

お知らせ

2022年02月04日

2022年02月04日

グロービス経営大学院、新潮流から学ぶ特別講座「ESG経営とリーダーシップ」を2022年7月開講

グロービス経営大学院は2022年7月から、特別講座「ESG経営とリーダーシップ」を開講します。ファイナンス領域にとどまらず、経営やリーダーシップを主要なテーマとしてESGを扱う科目の開講は、日本のMBAスクールでは初の試みになります。

ESGは「ESG投資」という言葉に代表されるように、世界的な投資の新潮流のなかで、「ヒト」「モノ」「カネ」でいう「カネ」の領域で語られることが多く、一部の投資家や経営陣にとって必要な知見ではあるものの、多くのリーダーにとって必須の知識・知恵であるとは捉えられていない傾向がありました。

グロービス経営大学院は「ESG経営とリーダーシップ」を通して、ESGを「カネ(投資)」の文脈にとどめるのではなく、経営やリーダーシップにおける重要なテーマとして捉え直し、企業活動を社会・地球を含む一連の「システム」として認識した上で経営を行う必要性や、ESGの実践に欠かせない「スチュワード・リーダーシップ(*1)」の理解を受講者に促します。

また、『イーロン・マスクの大きな賭け(テスラのEV・エネルギー事業等、野心的なESGの実践とそれに伴う投資責任の在り方)』『シガレットのない世界?(フィリップ・モリスによるタバコ事業の自己否定と新たな価値の創造)』など最先端の企業事例(ケース)を採用することで、持続可能な環境・社会と企業価値の創造の両立を目指し、変革を厭わない、現代ならではの企業経営の在り方を議論します。
*1:スチュワード・リーダーシップとは、地球・社会の資産・資源の保護と、企業価値創造の両立を目指すリーダーシップのこと

グロービス経営大学院は、本講座を開講することで、社会・地球の資産・資源の保護と、企業価値創造の両立を目指すリーダーを輩出していきます。

「ESG経営とリーダーシップ」概要

開講:2022年7月
場所:オンライン
対象:グロービス経営大学院 MBAプログラム在校生・卒業生/GDBA卒業生
定員:35名
担当教員:江上広行(Day1,Day6担当)、青井博幸(Day2,Day3担当)、森生明(Day4,Day5担当)

各回のテーマとケース:

  • Day1
    テーマ:ESGの実践におけるリーダーシップのパラダイムシフト
    ケース:年金基金は世界を変えようとすべきか?GPIFによるESG推進の舞台裏、ブラックロック:企業の目的を利益につなげる
  • Day 2
    テーマ:ステークホルダー・エンゲージメント
    ケース:ネスレ・ウォーターズ・ノース・アメリカ:フロリダ帯水層を巡る水利権
  • Day 3
    テーマ: 脱・負荷と経営戦略の刷新
    ケース:タバコのない世界?サステナビリティ・マテリアリティ・マトリクスの構築
  • Day 4
    テーマ: 価値創造とコーポレートガバナンス
    ケース:ダノン:ESG経営と株主資本主義は両立するか?
  • Day 5
    テーマ:価値創造と責任経営
    ケース:イーロン・マスクの大きな賭け
  • Day 6
    テーマ:企業経営と社会との共生
    ケース:ブルネロ・クチネリの人間主義的資本主義


「ESG経営とリーダーシップ」科目詳細ページはこちら

担当教員からのコメント

江上 広行(グロービス経営大学院 教員 株式会社URUU 代表取締役) 

江上 広行(グロービス経営大学院 教員 株式会社URUU 代表取締役)

ESGには、単なる経営手法や競争戦略を超えて、VUCAの時代のリーダーに対する、「働くこと」「生きること」に関わる根源的な問いが含まれてると感じています。私自身はJPBV(一般社団法人 価値を大切にする金融実践者の会)という団体を設立し、日本に社会的金融を普及させるためのチャレンジを行っており、本講座に携われたことにとても喜びを感じています。ESGの学びを通して、受講生に驚きと感動を届けられる科目にしていきたいと思っています。

青井 博幸(グロービス経営大学院 教員 アオイアンドカンパニー株式会社 代表取締役) 

青井 博幸(グロービス経営大学院 教員 アオイアンドカンパニー株式会社 代表取締役)

ESGの経営への実装は、ESG投資に応じるための「義務」なのでしょうか? それとも、経営者の主体的な「意思」なのでしょうか? これからの経営を担うグロービスの精鋭の皆様と、ESG経営の実装とその意義について議論したいと思っております。

森生 明(グロービス経営大学院 教員) 

森生 明(グロービス経営大学院 教員)

ファイナンス・アカウンティングの世界でもESGは欠くことのできない要素となっていますが、その評価方法はまだまだ試行錯誤の段階です。本講座を通じて、グロービスらしい、多面的な切り口でESGへの理解を深めていただきたいと思っております。