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リーダーという立場に立つ前に読んでおきたい3冊

スポーツ界において、「名選手、名監督にあらず」という言葉があります。
たとえ選手として優れていたとしても、監督として優れていることにはならない、ということです。
そして、これはビジネスにおいても同様。
プレイヤーとしてはバリバリ業績もあげていたにもかかわらず、チームを持った途端に、チームメンバーから反発を受け、チーム運営が立ち行かなくなる・・・。そんなケースは至る所に見受けられるのではないでしょうか。

怖いのは、プレイヤーとして優秀であればあるほど「なんでもできてしまう」というブランドイメージが自他共についてしまうことです。
担当者とリーダーは延長線上にはありません。
スポーツで言うならば、野球とサッカーくらい違うかもしれません。
にもかかわらず、「野球ができるから、サッカーもできるだろう」と思われてしまうし、自分でもそう思ってしまう。ここに悲劇の始まりがあります。

ではどうすべきか?
その答えは極めてシンプルで、「リーダーになる前にできるだけ準備をしておくこと」。
それ以外にありません。
ということで、今回は、リーダーになるための心の準備、ということで、お勧めの3冊をご紹介したいと思います。


メンバーの才能を開花させる技法

あまり有名な本ではありませんが、名著です。51R-uqQ1JHL._SX338_BO1,204,203,200_
この本では、リーダーを、「増幅型リーダー」と「消耗型リーダー」の2つに分類しています。

増幅型リーダーとは、部下の才能が最大限活かし、結果として部下の能力が「増幅」していくマネジメントを行うタイプです。
部下の隠れた能力を見出し、機会を通じてその能力を引き出し、その成長を支えていく。課題は最終的に「その当人が解決できる」ということを信念においている。しかし、ただ「人当たりがいい」だけでなく、結果には厳格であり、ベストを尽くすことを大前提とする。
こんなリーダーのことを「増幅型リーダー」と呼びます。

他方で、消耗型リーダーとは、その対極です。
つまり、「今できない人間はこれからもできるようになるはずがない」と考え、「問題を解決できるのは、自分しかいない」と思い込んでいる。重要な意思決定は自分が行い、メンバーには細部に至るまで命令を下し、全てのことを「支配」しなければ気が済まない。
結果的にメンバーはあたかも組織の「部品」であるかのように感じてしまい、疲弊し、やがては消耗する・・・。

怖いのは、自分自身がプレイヤーとしての自信が高ければ高いほど、「消耗型リーダー」に陥ってしまう可能性が高いということです。
「この仕事のクオリティは自分でないと出せない・・・」
「他のメンバーは信用できない・・・」
「自分で全部やらなくちゃ・・・」
というマインドセットになりがちな人は、仕事の充実感はあるかもしれませんが、ひょっとしたら「消耗型リーダー候補」かもしれません。
気になる方、是非この本でチェックしてみましょう。


自分の小さな「箱」から脱出する方法

この本は知る人ぞ知る名著。71g0DkP4VIL
これほど「人との向き合い方」を分かりやすく書いてある書籍はないかもしれません。
この本では、「自分は正しくて、相手が間違っている」というものの見方をしている状態を、「箱に入った状態」と呼びます。
一旦「箱」に入ってしまうと、相手がどれだけ正しいことをやろうが、物事が歪んで見えてきます。
自分がやっていることは、全て「正当化」しようとする。
相手がやっていることは、全て批判の対象となる。

一旦誰かが「箱」に入ると、その相手もやがては「箱」に入っていきます。「自分はこれだけ頑張っているのに、相手が理解してくれない・・・」
こうして「箱」に入った者同士、いい関係が築けるはずがありません。
お互いの「人間観」が歪んできて、一人の人間ではなく、「だらしない生き物」くらいにしか見えなくなってくるのです。

大事なことは、「箱」から出て、相手を一人の人間として見ること。
「偉そうなことを言っているこの自分だって、強く見せかけているだけで、いろんな誘惑に負けるし、気分屋だし、大事なことをごまかそうともする弱い人間じゃないか」
そこから物事をスタートしない限りは、先に進むはずがないのです。
これは、同僚や部下に対してもそうですが、上司に対してもそうだし、夫婦関係や子供に対しても同じです。
誰だって「一人の人間」として見られていなければ、「自己正当化」したくなるのです。

ここで書かれていることは、極めてシンプルなことですが、人の上に立つ人間として、しっかり理解しておきたいことです。
リーダー、リーダー候補のみならず、全てのビジネスパーソンにお勧めしたい1冊です。


27歳からのMBA グロービス流 リーダー基礎力10

ここまでの2冊は、どちらかというとリーダーシップスタイル、といったことにフォーカスした本を紹介してきましたが、こちらの本はもう少し広い視野で「リーダーとしてのビジネスの見方」を包括的にまとめた書籍になります。51B-JVLIxIL._SX319_BO1,204,203,200_
何を隠そう、私自身がこの本の共著者でありますので、半分宣伝になります(笑)

「リーダーとしてどのような能力が必要なのか」ということについては、究極的には「ケースバイケース」です。
安定的な業界なのか、環境変化が速い業界なのか
優秀なメンバーに恵まれた組織なのか、そうでないのか
挑戦的な使命を帯びた組織のリーダーなのか、大過なく安定運行を求められる組織のリーダーなのか
・・・

そういった変数によって、リーダーに求められることはだいぶ変わってくるでしょう。
しかし、そのような「ケースバイケース」を除いたところに存在する「どんなリーダーでも必要な力」があることも事実です。
私たちは、グロービスに通う多くの受講生の皆さんとの接点を通じて、「リーダーにとって汎用的な能力は何なのか?」という問いを追求してきました。
それを大胆に10個の項目にまとめたのが本書になります。

同僚の社員がこの書籍の出版に合わせて推薦文を書いていただきました。
チャンスをピンチにしないために ―『27歳からのMBA グロービス流リーダー基礎力』
まさに、これからいつ来るかわからない「チャンス」を無駄にしないよう、この本を手に取りながら準備をしていただければと思っています。

最後に、ひとつお知らせです。
本書「グロービスリーダー基礎力10」の出版を記念したオンライン無料セミナーを実施します。

【オンライン出版記念セミナー】12/5(土)10:00~11:10 「27歳からのMBA グロービス流リーダー基礎力」 チームで最高の力を発揮するために必要なこ

私、荒木が講演しますので、興味がある方は、是非お申込みください。

なお、グロービスの各拠点でも出版記念セミナーを行います。
拠点にお越しいただける方はこちらまで。

東京校:12/15(火) 大阪校:12/7(月) 名古屋校:12/2(水) 仙台校:2016/3/11(金)

以上、いろいろ申し上げましたが、言いたいことは「とにかく準備あるのみ」。
皆さんがリーダーになった暁には、その能力を最大限発揮できることを応援しています。

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