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「超集中状態」のなかで磨かれる言葉とアウトプット力

こんにちは、荒木です。

今回は、オンラインクラスの進め方(通学型とのちがい)についてお話ししたいと思います。

東京校に始まり、大阪、名古屋、仙台、福岡と通学型のキャンパスで学びを提供していたグロービスにとって「ネットを使ってクラスを行う」というチャレンジは未知のもの。

また、オンライン学習というのは、古くはe-Learningから、昨今のMOOCsに代表されるような動画視聴型学習というものまで、幅広く存在しますが、今回グロービスがチャレンジするのは、

「ライブで双方向の議論をしながら学びを深めていく」
という比較的新しいスタイルの学習方法です。

地域は、国内は北海道から沖縄まで、そしてマレーシア、ベトナムなど海外からの参加者も。

自宅からの方もいれば、オフィスから、はたまた営業車から(!)などの参加もあり、ネット環境を活かしてあらゆる場所から参加されています。

また、小さなお子さんを抱えたママも数名いらっしゃり、こういった方々が画面越しに同時に一緒に議論している姿を見ると、やはりオンラインならではのダイナミクスを感じます。

今後の可能性を考えるとワクワクしますね。
さて、私は通学型のクラスも行っていますが、よく聞かれるのは
「オンラインでどれくらい効果的に学べるのですか?」という質問です。

通学型というのはイメージしやすいと思いますが、それと比較して、オンラインで
「ライブ型双方向のディスカッション」と言われても、イマイチイメージが持てないものです。我々自身も、着手して初めて気付いたことも多くありました。

そこで、今回のブログでは、この段階(開講1ヶ月弱の初期段階)で発見した
"オンラインならではのポイント"を3つほど整理しておこうと思います。

■発見その1

最後まで「超集中状態」の90分。オンラインは、オンラインという特性も考慮して、1コマ90分として行っています。pict_02-300x204.jpg
(通学型は1コマ180分なので、半分の時間。)そして、この90分の密度が、異常に高い。
受講した感想としていつも聞くのは、「90分があっという間」だということです。
おそらく受講側の立場としては、「いつ当てられるか分からない」という緊張感や、頻繁にチャットで意見を述べなくてはならない機会があるので、集中を切らすことができないのだと思います。
それは私にとっても同じで、講師としても、受講生側のわずかなサインを見逃さないように、初めから最後まで超集中モード。飲み物に手を付ける暇もありません。
通学のクラスは3時間という長丁場なので、クラスにも起伏があります。
当然集中状態もあれば、多少リラックスした時間も必要。
しかし、オンラインの場合は、短時間かつオンラインという環境要因もあり、集中を余儀なくされます。イメージとしては90分間ダッシュし続ける、という感じでしょうか。
そのおかげで終わった後はぐったりですが、90分の間は、ものすごく学びが凝縮された時間を過ごせるのです。

■発見その2

「個人」としてのアウトプットが問われる
グロービスのクラスは、通学もオンラインも、事前に予習をしてくることが必須です。
クラスは、その予習をベースに「ディスカッション」を行う場になります。
ただ、オンラインが通学クラスと違うのは、グループディスカッションの機会がない(あるいは短い)こと。
これはシステム上の制約という理由もあるのですが、
通学クラスで行っている少人数形式のグループディスカッションは、ほぼ行いません。
その代わりに、個人でやってきた予習をそのまま発表する、というスタイルを取っています。
つまり、通学型であれば「グループで」仕上げたアウトプットをたたき台に議論するのに対して、
オンラインは「個人で」予習してきた題材がたたき台になるわけです。

たとえば、
「じゃあ、××さんの意思決定の結果をまとめた資料を見てみましょう。」
「この資料を踏まえて、この意思決定に対する意見をチャットで書き込んでください。」
こんな感じで、予習内容に対するツッコミを受けるわけですが、これは結構緊張感あると思います。
誰が当てられるか分からないので、当然中途半端な予習はできない、ということになります。
もちろん、フィードバックをする側も、指摘するポイントの良し悪しが個人ごとに明確にチャットに残りますので、こちらも真剣勝負。
このように、オンライン学習においては、「グループの意思決定」というダイナミズムが薄まる一方で、通常以上に「個」としての力が問われるようになります。
その結果として、オンラインクラスの準備度のクオリティは一段階上がります。
みんな気合いを入れてクラスに臨んできている様子がよく分かります。

■発見その3

「言葉」が磨かれる
当たり前ではありますが、オンラインでは「言葉」が唯一の表現方法です。pict_01-300x159.png
面と向かい合っていれば、いろいろな非言語コミュニケーションを通じたメッセージを発することができますが、オンラインは「言葉」がなければ何も伝わりません。
したがって、チャットもしかり、発言もしかり。どんな言葉を選んで自分の言いたいことを伝えるか ということがものすごく問われるわけです。
更に言えば、チャットであれ発言の機会であれ、オンラインの場では総じて「短縮化」の圧力がかかっています。

実際に参加してみれば分かりますが、オンライン上で長々と演説することはかなり心理的な抵抗があるのです。
通常の場では長々とプレゼンするような人も、オンラインではなぜか一様にコンパクト。
チャットもスペースの都合上、結論+αくらいしか書けません。
これは、トレーニングという観点で素晴らしいことだと思います。
限られた時間の中で、限られたスペースの中で伝えなくてはならないからこそ、最も適切でクリスタライズ(結晶化)された表現を考えるわけです。
そういう背景もあって、既にオンライン上のクラスでは、徐々にではありますが、端的な分かりやすい言葉がポンポンと飛び交っていきます。
もちろん初めはこのテンポに慣れない人もいるのも事実。

しかし、これをひたすら反復することによって、間違いなく「言葉」に対する感度は高まっていくのだろうな、と思っています。
ということで、ひとまずここまで気付いたオンラインの特徴を3点ほどあげてみました。
ちなみに、こういうことを書くと、
「私は個としての力も自信はないし、そのスピード感、ライブ感についていけないんじゃないか」と思う人がいるかも知れません。

大丈夫です。初めから自信がある人はいません。
むしろ、そういう「磨かれる前の原石」のような方ほど、こういう緊張感の高いところに身を置くことによる効果は大きいはずです。
さて、わがオンラインMBA、もし気になっている人がいたら、百聞は一見に如かず。
是非一度チャレンジを。

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オンライン学習についてはまだ緒についたばかり。
これからも試行錯誤の繰り返しなので、また発見を都度まとめていきます。乞うご期待!

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