グロービス経営大学院

お知らせ

2023年07月03日

2023年07月03日

第19回「グロービス アルムナイ・アワード」を授与
~社会や組織の課題解決に果敢に挑戦し、事業の創造・組織の変革に成果を上げた5氏に~

グロービス経営大学院は、第19回「グロービス アルムナイ・アワード」の2023年度受賞者を決定し、7月1日(土)、「あすか会議2023」にて授賞式を執り行いました。創造部門・変革部門・ソーシャル部門の3部門、合計5名に授与しました。

5名の受賞者はいずれも、社会や所属する組織に対して課題意識を持ち、それぞれに事業の創造、組織の変革、社会課題の解決に取り組み続ける中で、成果を上げてきました。選考は、多方面で活躍する候補者の中から厳正に行われ、「志の醸成」「創造と変革の現場で活躍するリーダー」「社会貢献」というグロービス経営大学院の教育理念と輩出したい人材像を体現する5名が、高い評価を得て受賞の運びとなりました。

2023年 グロービス アルムナイ・アワード受賞者(敬称略)

<創造部門>

  • 星野 貴之  ユアマイスター株式会社 代表取締役社長(2016年卒業)
  • 大杉 泰弘  豊田市・藤田医科大学 連携地域医療学講座 准教授(2020年卒業)

<変革部門>

  • 野本 周作  株式会社エー・ピーホールディングス 代表取締役 社長執行役員 CEO(2010年卒業)
  • 髙口 裕之  株式会社おやつカンパニー 取締役専務執行役員/マーケティング本部長(2013年卒業)

<ソーシャル部門>

  • 佐々木 綾子  認定NPO法人STORIA 代表理事(2018年卒業)

授賞式の様子: 左から大杉泰弘氏、星野貴之氏、佐々木綾子氏、髙口裕之氏、野本周作氏

「グロービス アルムナイ・アワード」はグロービス経営大学院と前身であるグロービスのオリジナルMBAプログラムGDBAの卒業生の中から受賞者を選出しています。受賞部門は、ベンチャーの起業や新規事業の立ち上げなどの「創造部門」、既存組織の再生といった「変革部門」に加えて、社会課題の解決を実現した「ソーシャル部門」を昨年新たに創設しました。選出にあたっては、社会の創造や変革に寄与し、社会価値の向上に資するものであるか、またそのリーダーが高い人間的魅力を備えているかといった点を重視しています。

受賞理由

創造部門:星野 貴之氏(ユアマイスター株式会社 代表取締役社長)

星野貴之氏は、2010年に楽天株式会社に入社後、3年で楽天最大事業である楽天市場における営業全国1位を獲得し、25歳で最年少管理職に就任。翌年には楽天初の役員候補プログラムに最年少で選出されました。グロービス経営大学院を卒業後、自らの志を果たそうと2016年8月にユアマイスター株式会社を創業。「大事な人と過ごす場所」「愛着のあるもの」を大切にする文化を創り、彩りあふれる便利で豊かなくらしを世の中に提供していくことを目指し、サービス産業のIT化プラットフォーム『ユアマイスター』を提供。ハウスクリーニングやリペアをはじめとする“暮らしを支えるさまざまなサービス産業”のデジタル化を支援することで、「モノを大切にする」サステナブルな世界の実現を目指しています。2023年1月には「Mizuho Innovation Award」を受賞し、今後のさらなる飛躍が期待されます。これまでの活動と、経営者として戦い続ける姿勢を称え、アワードを授与します。

創造部門:大杉 泰弘氏(豊田市・藤田医科大学 連携地域医療学講座 准教授)

大杉泰弘氏は、「教育の力で医師を育て、地域そして世界を変革する」という理念のもと、2015年に全ての健康問題に向き合う「総合診療専門医」を育成する「藤田医科大学 総合診療プログラム」を3名の専攻医とともにスタート。さらに、2019年には12名の専攻医が修了、2023年には3倍の31名の専門医が修了するまでに成長させました。この成長に伴い同プログラムには指導医が集い、全国の総合診療の教育制度・教育環境が整い、総合診療を提供する病院が増加。その結果、多くの患者が総合診療を受診できるようになりました。また、200床未満の中規模病院が生き残る方法として、総合診療医が中心となって運営する病院のあり方を「コミュニティホスピタル」として提唱し、医療業界に対して大きなインパクトを与えました。多くの専門医を育成され、総合医療業界をけん引されてきた功績と、チャレンジし続けるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。

変革部門:野本 周作氏(株式会社エー・ピーホールディングス 代表取締役 社長執行役員 CEO)

野本周作氏は、パナソニック電工にてリサーチャーならびに社長のスピーチライターとしてのキャリアを積み、その後、欧州系戦略コンサルティングファームのローランド・ベルガーを経て、複数のBtoCサービス企業で事業責任者や経営企画、マーケティング責任者を務め、業績引き上げや事業基盤強化を実現してきました。2018年8月に「塚田農場」をはじめとする飲食ブランドを運営するエー・ピーホールディングスに海外事業や国内の新規事業を担当する執行役員として入社し、黒字転換を牽引し、上場廃止危機の脱却を実現。さらに新型コロナウイルスの影響により売上高が大幅に減少すると、危機的状況を切り抜けるためにさまざまな施策を矢継ぎ早に実施。外食産業におけるリーディングカンパニーとしての存在感を示しました。2022年11月15日には、アフターコロナに向けた早期の黒字化およびその後の成長戦略を力強く推進するため、創業社長の跡を継ぎ株式会社エー・ピーホールディングス 代表取締役 社長執行役員 CEOに就任。高い志を持ち、困難に直面しながらも、会社の変革を実践しつづけるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。

変革部門:髙口 裕之氏(株式会社おやつカンパニー 取締役専務執行役員/マーケティング本部長)

髙口裕之氏は、大学卒業後、ミツカンに入社。さまざまなカテゴリーのブランドマネジャーを歴任し、多くの新商品を開発。グロービス経営大学院を卒業後、食品マーケティングコンサルタントなどを経て、日系PEファンド投資先食品メーカーの代表取締役に就任。バイアウト後、2017年に、米系PEファンド、カーライルの投資先であったおやつカンパニーに参画。「ベビースターラーメン」という会社の顔とも言える製品について、「お菓子」ではなく「食材としてのお菓子」という新たな着眼点でのリブランディングを成功させ、ブランド価値の再活性化に貢献されました。加えて、マクロ環境変化を見据えた経営リスク低減を目的に、健康系新ブランド「BODY STAR」を創出することにより、ブランドポートフォリオを拡充。さらに同ブランドの販売をECに徹底的に特化することで、店舗での販売が主流である既存製品とは異なる価値を創出するなど、会社の変革に貢献されました。これまでの実績と、変革を実践し続けるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。

ソーシャル部門:佐々木 綾子氏(認定NPO法人STORIA 代表理事)

佐々木綾子氏は、東日本大震災を契機に「シングルマザーとしての痛みや苦しみ、ひとり親家庭の子どもたちの悲しみを知っている自分だからこそ、何かできることがあるかもしれない」と考え、保護者の苦しみや子どもたちの悲しみに寄り添うため、2016年にSTORIAを設立。ITを使用する等の新たなアウトリーチの手法を構築し、「ひとり親のアウトリーチ型相談支援事業」を行政と協働で立ち上げ、現在2500世帯(3700名)を支援。また、「子どものサードプレイス事業」では、困難な環境を生きる子どもたちのための貴重な居場所を作り、年間延べ1300名以上の子どもを受け入れました。取り組みの中では、地域や企業、多様な市民の力を活用し、子どもの非認知能力を顕著に向上させるなど、極めて先進的なアプローチを実施しました。加えて全国のひとり親支援団体にノウハウ提供を無償で実施しております。新型コロナウィルスの危機下においては、寄付金を集め、困窮している子育て家庭に対して3000を超える世帯に緊急食糧支援を行いました。昨年はゴールドマン・サックスの基金からもバックアップを受けており、今後のさらなる飛躍が期待されます。これまでの活動と、社会課題に献身的に取り組み続けるリーダーとしての姿勢を称え、アワードを授与します。


「グロービス アルムナイ・アワード」の創設は2005年に遡ります。これまでの受賞者には、農業生産法人株式会社GRA 代表取締役CEO 岩佐大輝氏、株式会社i-plug 代表取締役CEO 中野智哉氏、同取締役CMO 田中伸明氏、同取締役CTO 山田正洋氏、株式会社コメ兵 代表取締役社長 石原卓児氏、日本マクドナルド株式会社 ナショナルマーケティング部 部長 唐澤俊輔氏、Insta VR株式会社 代表取締役社長 芳賀洋行氏、株式会社ポジティブドリームパーソンズ 代表取締役社長 杉元崇将氏、株式会社ノボット 代表取締役社長 小林清剛氏など、各界のトップリーダーが名を連ねています(役職は全て受賞当時のもの)。

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あすか会議

あすか会議は、政治家、経営者、学者、メディアなど各界の数多くのトップリーダーの知見・志・情 熱に触れることができる合宿型のカンファレンスです。また、 東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、オンラインの学生が1,000人規模で一堂 に集うことで、ネットワークを広げる貴重な機会となっており、「能力開発・人的ネットワークの構築・志の醸成」という教育理念が2日間に凝縮されたイベントとなっています。

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