

GLOBIS Articles
投稿日:2025年07月01日
投稿日:2025年07月01日
MBA科目「パワーと影響力」とは?──現代リーダーに求められる、組織を動かす実践知
- 本橋敦子
- グロービス コンテンツオウンドメディアチーム
現代社会において、優れたアイデアや志があっても、それだけでは人や組織を動かし、目標を実現することは困難です。
グロービス経営大学院の「パワーと影響力」は、この課題に応えるための人気科目です。 本質的な「人間理解」に基づき、人々を動かす行動の指針となる理論やプロセスを体系的に学ぶことで、変化を起こすリーダーの解像度を高めます。 この科目は、単なるリーダーシップ論ではなく、心理学的洞察と現実的な手法を融合させた、実践的な内容が特徴です。
なぜ今、「パワーと影響力」が不可欠なのか?
現代のビジネス環境は、多様性と複雑性が増し、単に論理的に正しいことを主張するだけでは、周囲を巻き込むことはできません。
日本の組織においては特に、「論理」よりも「人間関係」や「空気」が意思決定に大きな影響を与える場面が少なくありません。
この科目では、そうした環境下で成果を出すために、形式的な権限に頼るのではなく、状況に応じて適切な行動を選択するための指針や背景となる理論を学びます。
これにより、複雑な人間関係の中で、相手の心に働きかけ、自発的な行動を引き出すための解像度を高めることができるのです。
多様な立場とシーンを網羅する実践的なカリキュラム
この科目は、6日間のプログラムで構成されており、部下・上司・他部署・異文化組織、そして社会を動かす際に求められる行動の指針や、そのプロセスを深く理解します。
- Day1: パワーと影響力の基本概念を「リサ・ベントン」のケースを通じて考えます。
- Day2: 「NASAのオープンイノベーション」や「トーマス・グリーン」のケースを通じて、部下や上司を動かす行動のプロセスを掘り下げます。
- Day3〜5: 他部署、異文化組織、そして社会全体を動かすための影響力行使を、具体的なケースを通して実践的に学びます。
- Day6: 『君主論』やダイエー創業者・中内功氏のケースを通じて「パワーの喪失」を考察し、最終的には「自分自身」を動かすことの重要性に迫ります。
こうした網羅的な学びにより、受講者は自身の置かれたあらゆる状況で応用できる「生きた知識」を身につけることができます。
実務家教員が導く、現場に直結した学び
この科目の大きな特徴は、実務家経験豊富な教員が多数在籍し、指導にあたっている点です。
戦略コンサルティングファームや、大企業の人事・経営企画部門で豊富な経験を積んだプロフェッショナルが登壇します。
彼らは自身の豊富な経験に基づき、単なる理論に留まらない、現場で通用する実践的な知恵や洞察を受講生に提供します。
教員陣は、受講生一人ひとりが直面する課題を深く理解し、ケースメソッドの議論をファシリテーションすることで、学びを個々のキャリアに結びつけます。
多岐にわたる業界や職種のバックグラウンドを持つ教員陣から直接学ぶことで、受講生は多様な視点から「人を動かす」本質を捉えることができるのです。
受講生が語る「即効性」と「変革」
多くの受講生が、この科目で得た学びの即効性と変革を実感しています。
ある受講生は、「論破に重きを置きすぎていた」姿勢を反省し、相手の自発的な行動を引き出すことの重要性を学びました。
また、別の受講生は、「学んだ内容がすぐに使え、すぐに効果が出た」と語り、リーダーとしての悩みが解消したと述べています。
これらの声が示すように、「パワーと影響力」は、単なる知識の蓄積にとどまらず、受講生の行動様式や成果に直接的な好影響をもたらします。
まとめ:目標達成を支援する羅針盤
「人を動かす力」は、一部の特別な人に与えられた才能ではなく、誰もが学びと実践を通じて磨くことができるものです。
グロービス経営大学院の「パワーと影響力」は、あなたの志を現実のものにするための強力な羅針盤となるでしょう。
本橋敦子
グロービス コンテンツオウンドメディアチーム
大学卒業後、全国紙の記者として10年勤務。仙台支局で事件・事故、裁判、行政、スポーツ、東日本大震災の被災地を取材したほか、異動後の東京経済部では流通・小売り、通信、フェムテックなどをテーマに執筆した。現在はグロービスにて、オウンドメディア「GLOBIS学び放題×知見録」 の編集を担当。2児の母。