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投稿日:2025年06月24日
投稿日:2025年06月24日
【事業承継×MBA】中小企業の未来を託す人材育成|グロービス経営大学院で学ぶ理由とは?
- 本橋敦子
- グロービス コンテンツオウンドメディアチーム
この記事でわかること
- なぜ事業承継に「経営の学び」が必要なのか
- 中小企業の事業承継に直面する後継者の悩み
- グロービス経営大学院が事業承継者に選ばれる理由
- 事業承継の成功に役立つ具体的なMBA科目とネットワーク
事業承継とは何か?中小企業経営者にとっての「最後の大仕事」
「事業承継」とは、企業の経営を次世代に引き継ぐことを指します。 経営権だけでなく、経営理念、人材、ノウハウ、資産などを総合的に受け渡すプロセスです。
日本企業の約99%は中小企業で構成されており、経済の根幹を担っています。
しかし、経営者の平均年齢は60.7歳(2024年時点 帝国データバンク)と高齢化が進み、後継者不在で廃業を選択せざるを得ない企業も少なくありません。
単なる親族間の承継に限らず、社内昇格型やM&Aによる承継も増えてきた一方で、課題は共通しています。
◎共通する承継課題
- 後継者の経営力・意思決定力不足
- 経営理念の継承や従業員の信頼確保
- 成長戦略の構築と新たなビジネスモデルへの転換
こうした背景のもと、MBAで体系的に経営を学ぶ重要性が高まっています。
なぜ今、後継者にMBAが必要なのか?|3つの理由で読み解く
グロービス経営大学院には多くの事業承継者が在籍・修了しています。 彼らがMBAを選んだ理由は、次の3点に集約されます。
① 経営の定石+変化対応力が同時に身につく
グロービスでは、財務・戦略・マーケティングなどの経営の基本スキルに加え、「AI&データサイエンス」「テクノベート・ストラテジー」など、急速に変わる経営環境に対応する科目が充実しています。
事業を“守る”だけでなく“進化させる”力が求められる現代の承継者には、こうした学びが不可欠です。
② ファミリービジネスの特殊性に対応した専用プログラム
ファミリービジネス・マネジメントでは、相続・家族間トラブル・従業員の納得感といった固有の課題をケースメソッドを用いて学びます。
感情や関係性のマネジメントまで含めて体系的に学べる場は、他に多くありません。
③ 同じ立場の「事業承継者ネットワーク」が得られる
「あとつぎ会議」や「全国事業承継者の会」など、立場を共有する仲間と悩みを相談できる場があります。
MBA卒業後も続くつながりは、孤独になりがちな承継期を支える重要なリソースです。
よくある疑問|MBAは本当に事業承継に必要なのか?
▶「現場で学べば十分では?」
→実務経験だけでは習得しづらい、全社視点での戦略思考や人を動かすスキルが求められています。
▶「ファミリービジネスにMBAは大げさでは?」
→むしろファミリー特有の「感情」「関係性」が絡むからこそ、客観的・体系的な経営の型が必要とされます。
▶「時間がない/忙しい」
→オンライン・長期履修・授業振替制度により、事業と並行して無理なく学べる体制が整っています。
承継者に支持されるグロービスの学びの具体例
事業承継者から高い評価を受けている学びの領域には、次のようなものがあります。
- リーダーシップ・志:「企業家リーダーシップ」などの科目で、価値観やビジョンの形成を促進
- 財務戦略:「ファイナンシャル・リオーガニゼーション」などで、資本構造や再編の実践力を習得
- 変化対応力:「テクノベート・ストラテジー」や「AI&データサイエンス」などで先進経営の視点を獲得
- 対話力と巻き込み力:「クリティカル・シンキング」「ファシリテーション&ネゴシエーション」などのソフトスキル科目で、周囲と建設的な信頼関係を築くスキルを養う
まとめ|事業承継は「守り」ではなく「進化」のチャンス──だからこそ、学びが必要
かつて事業承継は「守りの経営」と捉えられがちでした。しかし今や、承継は経営革新の絶好のタイミングとされています。その背景には、
- テクノロジーの進化による競争環境の急変
- 若い世代の従業員や顧客の価値観の多様化
- 地域社会や取引先との関係の再構築ニーズ
- M&Aやスタートアップとの連携機会の増加
といった外部環境の変化があります。
こうした激動の時代において、事業承継とは単に経営の座を引き継ぐことではなく、自社の歴史・価値・人材・顧客を未来へと“つなぎ”、同時に“進化”させる経営判断なのです。
そのためには、先代の経営を尊重する「型」を理解しつつ、新たな視座で未来を構想する「哲学」と「実行力」が必要です。そしてそれを支えるのが、実務に直結した知識と、多様な経営者とのネットワークを築ける学びの場です。
グロービス経営大学院では、事業承継者が直面する固有の課題に対応したカリキュラムとコミュニティが整備されており、知識・人的ネットワーク・自己信頼の3つを同時に得ることができます。
事業を「守る」だけでなく「進化させる」次世代経営者にとって、学びの場は何よりの投資となるはずです。
本橋敦子
グロービス コンテンツオウンドメディアチーム
早稲田大学文化構想学部卒。新聞記者を経て、グロービスのオウンドメディア編集を担当。