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投稿日:2025年04月17日  更新日:2025年05月28日

投稿日:2025年04月17日
更新日:2025年05月28日

リーダーシップとマネジメントの違いとは?ビジネスで成果を出す実践的な使い分けの解説を動画からご紹介

GLOBIS学び放題×知見録
編集部

部下をどう導くか、チームをどう運営するか――この2つの問いに答える鍵が、リーダーシップとマネジメントの違いにあります。

変化の激しい現代において、両者の違いとその使い分けを理解することは、ビジネスリーダーにとって欠かせません。本記事では、ハーバード大学コッター教授やドラッカーの理論を参考にしながら、その本質を明らかにします。

※本記事は、GLOBIS学び放題の学習コース「リーダーシップとマネジメントの違い ~違いと使い方を理解する~」の内容をもとにしています。実務で活用する方法など、より詳しくリーダーシップやマネジメントの使い分けについて知りたい方は、ぜひ動画をご覧ください。

リーダーシップとマネジメントの違い

リーダーシップとは、変革を推進し、人と組織を導く力。マネジメントとは、既存のルールをもとに組織を効率的に運営する力です。

コッター教授の定義によると、リーダーシップは長期的なビジョンの提示や、メンバーの動機づけを通じて変革を促す機能です。不確実性が高く、前例のない課題に挑むときに求められます。一方、マネジメントは短期的な計画立案、予算管理、業務の遂行といった効率的な運営機能で、安定した業務遂行の場面で重視されます。

つまり、リーダーシップは変化を生む力、マネジメントは秩序を守る力と捉えることができます。

どのように使い分けるべきか?

状況によって、リーダーシップとマネジメントは柔軟に使い分ける必要があります。

新規事業や組織改革など、未知の領域に踏み込むときにはリーダーシップが重要です。チームにビジョンを共有し、試行錯誤しながら新たな枠組みを築く必要があるからです。

一方、日常的な業務やルールが整っている場面では、マネジメントが効果を発揮します。計画と管理を徹底し、チームのパフォーマンスを安定的に保つことが求められます。

このように、変革と運営、長期と短期、創造と実行といった軸で考えると、両者の使い分けがより明確になります

部下に応じたスタイルの使い分け

部下の習熟度や成長段階によっても、リーダーシップとマネジメントのバランスは変わります。

シチュエーショナルリーダーシップ理論によれば、部下の経験が浅い場合は、「指示型」や「コーチ型」のように、具体的な管理が効果的です。これはマネジメント的なアプローチと言えるでしょう。

一方、経験豊富な部下には、「支援型」や「委任型」が適しています。これはリーダーシップの要素が強く、自主性や裁量を尊重する姿勢が求められます。

重要なのは、自分の得意なスタイルに固執せず、状況と人材に応じて柔軟にスタイルを変えることです。

現場での実践に向けて

リーダーシップとマネジメントは優劣ではなく、互いに補完し合う関係です。

現代ではリーダーシップへの注目が高まっていますが、それはマネジメントだけでは対応しきれない複雑な課題が増えているためです。しかし、マネジメントの重要性が失われたわけではありません。

大切なのは、課題を特定し、ネットワークを活かして解決に導くという「目的」へのアプローチを、場面に応じて使い分けることです。

まとめ:両機能を兼ね備えることが、これからのリーダーに求められる

リーダーシップとマネジメント、それぞれの違いと役割を理解し、自分の組織やチームにとって最適なバランスを見極められることが、真のリーダーシップです。

例えば、新しい挑戦にはビジョンを掲げ、変化を促すリーダーシップを。定常業務では計画的な運営を行うマネジメントを。それぞれのシーンで必要な役割を果たすことが、成果と信頼につながります。

この知識を実務に生かすことで、組織の変革を主導しつつ、安定的な成果を上げられるリーダーを目指しましょう。

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編集部