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投稿日:2019年01月24日

投稿日:2019年01月24日

堀義人のダボス会議2019速報(3)世界をリードする日本「Japan Day in Davos」

堀 義人
グロービス経営大学院 学長 グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー

ダボス会議3日目の朝。気合いを入れて早起きした。今日は安倍総理、世耕経産大臣、河野外務大臣など、日本の政治リーダーがダボスに来られる。まさに、ダボスが「Japan Day」になる日である。

本日の最初のイベントは、「Japan Day」に相応しく、日経がダボス会議で初めて開催する朝食イベントからだ。氷点下15度の厳寒の中、歩いて会場へ向かった。NEC遠藤社長の挨拶の後に、パネル討議が行われた。登壇者は ジョン・ハムレ戦略国際問題研究所(CSIS)所長兼CEO、ファイナンシャルタイムズ副編集長などだ。

朝9時半から開催される世耕経産大臣が参加するメディア・ブリーフィングに、特別に参加させてもらった。世耕さんは完璧な英語で力強く、「1. TPPに代表される自由貿易」「2. 第4次産業革命によるイノベーション」「3. データ流通の世界的なフレームワーク」「4. 気候変動への挑戦」について語った。メディア・ブリーフィングでは珍しく、拍手が沸き上がった。

ダボス会議に安倍総理到着。偶然、会場でお会いでき、立ち話でちょっと話ができた。お疲れかと思ったけど、とてもお元気そうだった。

安倍総理のスピーチが始まる前に、早い時点で会場に入って席を確保した。たまたま横に座ったツァヒアギーン・エルベグドルジ元モンゴル大統領と自撮りをした。白鵬や稀勢の里などの相撲の話題で盛り上がった。この自由でフレンドリーな雰囲気がダボス会議の魅力だ(^^)

安倍総理のダボス会議でのスピーチが始まった。「400万人も労働人口が減る中、200万人も雇用が増えた。女性の就業率は米国を超えた。失業率は歴史的に低いレベルとなり、GDPは在任中に10%上がった。これからはデータやWTO改革、地球環境問題、そして自由貿易に世界でリーダーシップを発揮していく。日本は再活性化された」。とても力強く、自信にあふれる内容であった。

シュワブ会長との対談中。「第4次産業革命への新たなガバナンスは?」「米中の影響は?」「ロシアとの関係は?」等々、G20の主催ということもあり、グローバルな問題への質問が多い。

Japan Country Strategy Meetingにて、河野太郎外務大臣と片山さつき大臣が登壇中。モデレーターは、チャタムハウスのロビン・ニブレット氏。オフレコなので内容は書けない。だけど、確実に言えることは、英語でこれだけ語れる大臣がいることに誇りを持てる、と言うことだ。

河野外務大臣とパチリ。河野大臣の英語力と明快な考え方は、日本に対して良い国際世論を形成する上でとても強い武器になると思う。ダボス会議に日本の総理、外務大臣、経産大臣が集結するのは初めてのこと。日本の主張をどんどん発信して欲しい。僕も民間の立場で頑張りたい。

今日のダボスの風景。スノーボードするには最高の天気だ。雪山が呼んでいるぅ。

安倍昭恵さんとコングレスセンター前の道端で偶然会った。思わずツーショットでパチリ。ようこそダボス会議へ。世界のリーダーと交流して、刺激を与え・受けて、どんどん日本・世界を良くするために、互いに発信・行動していきたいですね。

昭恵さんに誘われてクリスタルアワードを受賞したマリン・アルソープさんのセッションに参加した。どうしても経済や政治、テクノロジー、社会問題に目が行ってしまうので、もしかしたら12回目にして初めての文化セッションへの参加かもしれない。ダボス会議では、文化に関するセッションも充実している。関心するのが、舞台のレイアウトとバックパネルだ。テーマに合わせて変えている。

『ワーク・シフト』『ライフ・シフト』の著者・リンダ・グラットン女史とパチリ。数年前からグローバル・アジェンダ・カウンシルでご一緒させていただき、とても親しくさせてもらっている。今や、安倍総理の会議のメンバーでもある。「今度は日本で会いましょう」、と約束しました(^^)

世耕大臣がダボス会議のオープンな場に登壇。冒頭に流暢な英語で語り、場内が笑いに包まれ、参加者のハートを完全に掴んでいた。テーマは、「Strategic Outlook for Japan」。冒頭にアベノミクスの成果を説明し、今後やるべきこととして、社会保障改革を挙げていた。

イタリアのコンテ首相による基調講演。以前のコラムで、「G7から参加している首脳は安倍総理のみ」と書いてしまったが、間違いだった。メルケル首相もイタリアのコンテ首相も来ている。ただ、余りにも存在感が低いので見逃してしまったようだ。参加者はまばらだ。やはり、安倍総理や日本への期待感が半端なく高い。

ダボス会議のジャパンナイトが開催された。真っ赤な法被に身を包んだ29社の協賛企業のリーダーが、一人ひとり名前を呼ばれ、ステージに登壇して安倍総理と握手をした。総理大臣がジャパンナイトに参加するのは、初めてのこと。ようこそダボス会議のジャパンナイトへ!

ジャパンナイトで乾杯した後、世耕経産大臣との自撮り。後ろに偶然にも安倍昭恵総理夫人と竹中平蔵さんが入っていた。これだけ活力があるジャパンナイトは、初めてだ。「Japan is back!」いやむしろ、「世界をリードする日本」と強烈に印象付けたと思う(^^)

今年で12回目となるダボス会議だが、日本に対する見方がこれだけ良かったことはかつてなかった。

安倍総理のスピーチは、ダボス会議に参加するリーダー達に強い印象を与えた。アベノミクスによる経済成長の成果、女性の社会進出、高齢者が働ける社会、幼児期の教育の無償化、縮まる格差。G20から始まり、ラグビーW杯、東京オリパラ、大阪万博。今年は天皇陛下の皇位継承がある。希望ある未来が続く。

さらには、TPPなどを通した自由貿易へのコミットメント、海洋環境や地球変動へのコミットメント。カーボンキャプチャーと再利用。データの信頼あるフローの確立やWTO改革など幅広い分野で力強く日本の立場を力説した。日本は完全に復活し、再活性化されたことを世界に示す、自信と希望に溢れる内容であった。

一方、今回のダボス会議は、悲観論が多かった。その一番大きな要因は、世界を牽引するG7の国々が、様々な課題を抱えて内向きになっているからだ。アメリカはトランプ体制により保護主義・孤立主義的だ。英国はBREXIT問題で身動きが取れない。ドイツはメルケル首相が力を失い、フランスは黄色いベスト運動で弱体化した。全体主義的な中国・ロシアが世界を牽引することを誰も期待していない。そうなると世界で残された希望は、日本だけになる。

今年のG1サミットのテーマは、「世界をリードする日本」だ。僕ら日本人は、(自覚は全くないだろうけど)世界のリーダーの一員として世界に貢献する宿命を負わされているのかもしれない。今まで欧米が作ってきた自由な世界秩序を日本が享受して発展してきた。だが欧米も息切れしてきた。これからは、日本がもっと積極的に世界に貢献しなければならない。まさに「世界をリードする日本」として自信と誇りを持って進んで行きたい。

今日のダボス会議は、完全に「Japan Day」であった。でも、感傷に浸っている暇はない。まだ今年のダボス会議は続く。明日に備えて就寝することにした。

2019年1月23日
ダボスにて
堀義人


追記:
過去12年間ダボス会議に参加したけど、 こんなに楽しい1日は初めてだ。やはり、親しい仲間と一緒にいるだけでそれだけで楽しめるものだと痛感。

尊敬する安倍総理と個人的にも親しくさせてもらっている昭恵さん。30年前から友人で家族ぐるみでお付き合いがある河野外務大臣と大親友の世耕経産大臣がダボスに来られて、本当に嬉しい。

安倍総理のスピーチ全文だ(⇒'Defeatism about Japan is now defeated': Read Abe's Davos speech in full )。読み返したけど、涙が出てくるほど感動的だ。日本は蘇り、さらに強く、良くなっていく。未来に希望が持てる。世界のリーダーの評価もとても高い。Safe trip back to Japan!

【ダボス会議2019速報】
堀義人のダボス会議2019速報(1)世界は不透明感を増している
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堀 義人

グロービス経営大学院 学長 グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー

京都大学工学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。住友商事株式会社を経て、1992年株式会社グロービス設立。1996年グロービス・キャピタル、1999年 エイパックス・グロービス・パートナーズ(現グロービス・キャピタル・パートナーズ)設立。2006年4月、グロービス経営大学院を開学。学長に就任する。若手起業家が集うYEO(Young Entrepreneur's Organization 現EO)日本初代会長、YEOアジア初代代表、世界経済フォーラム(WEF)が選んだNew Asian Leaders日本代表、米国ハーバード大学経営大学院アルムナイ・ボード(卒業生理事)等を歴任。現在、経済同友会幹事等を務める。2008年に日本版ダボス会議である「G1サミット」を創設。2011年3月大震災後に、復興支援プロジェクトKIBOWを立ち上げ、翌年一般財団法人KIBOWを組成し、理事長を務める。2013年6月より公益財団法人日本棋院理事。いばらき大使、水戸大使。著書に、『創造と変革の志士たちへ』(PHP研究所)、『吾人(ごじん)の任務』 (東洋経済新報社)、『人生の座標軸』(講談社)等がある。