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頭の反応速度を高めるちょっとしたコツ
こんにちは、荒木です。
先日、とある法人の研修に講師として行ってきました。
選抜された部長クラスの方を対象とした、会社のあるべき戦略についての議論を深める、
というプログラムです。
その中で、ある参加者のノートがふと目に入ってきました。
そのノート、感動的なほどにきれいでした。
どうきれいだったかというと、クラスの内容が、
自分なりの視点で体系的・構造的に整理されていたのです。
学生時代にやっていたようなホワイトボードまる写し、ということではなく、自分なりに論点を関係づけ、独自の構造で学んだことを整理していたのです。
クラス自体は必ずしも構造化された内容ではなく、その時々の質問や意見に応じていろんな議論を深めていったので、あっちこっち喰い散らかしたような議論でした。
ただ、それを自分なりに咀嚼し、議論を位置づけ、その学びの構造の中に取り込んでいたのです。
その方の発言は当初からちょっとした特徴がありました。
具体的には、発言の瞬発力があること。
つまり、質問に対する反応スピードが他の人より圧倒的に速い。
そして、過去の他人の発言を引用する機会が多い、というのも、もうひとつの特徴でした。
なので、クラスの中でも一目置かれる存在だったわけですが、その背景にはこのノートの存在があったわけです。
「知識」というのは「机の引き出しの中身」、
もしくは「クローゼットの中の洋服」と似ています。常に整理された状態にしておかないと、
「いざ必要」という時に取り出せません。
「あれ、確かこの引き出しにハサミがあったと思うんだけど、どこだっけ?」
「春物のコートはどこ?」
頭の反応速度が遅い人は、頭の中で毎日これに似たようなことが起きているわけですね。
もちろん、机の引き出しの中がすっからかんであれば話にならない。
でも闇雲に中身を増やせばいいというわけではありません。
中身を増やしていくのであれば、それと同時に「整理整頓すること」が大切なのです。
さて、我々の頭の中の引き出しはどれくらい整理されているでしょうか?
いろいろ本を読んだり、勉強したり、多くのことを経験しているにもかかわらず、
「いざという時に頭が動かない」という問題意識を持っている方、実は多いのではないでしょうか。
もしそうだとすれば、「知識量」ではなく、「頭の中の構造化」ということに意識を向けてみるといいかも知れません。
ちなみに、グロービスでも、学んだことの整理、ということはいずれのクラスでも行っています。
いきなり整理すること、構造化することはできなくても、回数をこなすことにより、自分にとって心地よい構造化の仕方などが分かるようになります。
オンラインの1クラスは90分×12回ですが、12回この構造化を繰り返すことができれば、あっという間に「自分なりの整理整頓術」が身に付きます。
ということで、この機会に一度、自分の頭の整理整頓がどれくらいできているか振り返ってみてください。
引き出しやクローゼットの中がグチャグチャになっている自覚症状があれば、一度立ち止まって整理してみることも大切ですよ。