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今回は、「会議が効率的に進まない」という悩みに答えていきたいと思います。
時給換算すると...
会社にとっても、非効率な会議は大きな問題です。
会議に費やされる1~2時間を参加者の給料で換算してみると、会議には膨大なお金が費やされているということに気付きます。
この会議の「生産性や効率性の低さ」が、今の日本企業が抱えている大きな問題かもしれません。
会議を効率化するための2つのポイント
多くの方が困っている効率の悪い会議とは、色々議論するけれども何も決まらなかったり、毎回手戻りばかりが多くて前に話が進まないといったような会議のことでしょう。
会議がぐっと効率化するポイントを2つご紹介します。
ポイント①:テーマと目的を事前に連絡する
会議の主催者は、「事前に」次の会議で何をしたいのかを、参加者に連絡し提示しておくことが非常に大切です。
何となく集められて、何となく資料が配られて、何となく意見交換が始まるような会議はよくありません。
議論の目的があいまいだと、途中で何の議論をしているかよく分からなくなかったり、本当はそうではないと思いながら参加し続けたりする人が出てきます。
そして様々な議論が進み、そろそろ決めないといけないという頃になって、「こういう点は考えなくていいんですか」と、ちゃぶ台をひっくり返すような人が出てくる可能性もあります。
そうならないために、会議が始まる前に、参加者全員が議論のテーマや目的、会議のゴールはなにかをしっかりと押さえている状態にしましょう。
会議のゴールは、単に「頭出し」なのか、「ブレインストーミングをすること」なのか、「事前に資料を読んできて、その場で意見表明をすること」なのか、「何かについての意思決定をすること」なのか、などが挙げられます。
ポイント②:ホワイトボードで「見える化」する
事前連絡をしていても、会議が盛り上がってくると、議題や目的を忘れてしまうことがあります。
その対策として、ホワイトボードをうまく活用して、会議の流れや全体図を「見える化」することをおすすめします。
会議の始まる前に、ホワイトボードに、このようなことを明記しておきましょう。
- 会議のテーマ
- 今回の会議で目指す最終的なゴール
- ゴールにたどり着くために押さえておくべきポイント
- 事前に押さえておくべき検討事項
「見える化」することで、議論が本題からずれそうになったらホワイトボードを見返し、本題に立ち返ることができます。
まとめ
昔の人は「船頭多くして、船山に登る」と言いました。
みんなが同じ方向を向けるように事前の準備や連絡、当日のホワイトボードへの書き出しなどをきちんとしましょう。
この2つのポイントを守るだけで、会議の効率はぐっと上がると思います。
また、「会議でたくさんアイデアを出すコツ」については、こちらでご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
著者情報
田久保善彦(グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長)
慶應義塾大学理工学部卒業、修士(工学)、博士(学術)、スイスIMD PEDコース修了。株式会社三菱総合研究所にて、エネルギー産業・中央省庁・自治体などを中心に、調査、研究、コンサルティング業務に従事。現在グロービス経営大学院にてマネジメント業務・研究等を行なう傍ら、リーダーシップ開発系・思考科目の教鞭を執る。著書に『ビジネス数字力を鍛える』『社内を動かす力』、共著に『キャリアをつくる技術と戦略』、27歳からのMBAシリーズ『ビジネス基礎力10』『ビジネス勉強力』『リーダー基礎力10』等がある。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。