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飲み込みが早い人の特徴と理解力を高める方法

飲み込みが早い人の特徴と理解力を高める方法

目次

全てを説明しなくても意図や背景を理解し、要領よく仕事を進められる人っていますよね。
効率的に仕事を進めていく上で、「飲み込みの早さ」はプラスに働きます。
本記事では、飲み込みが早い人の特徴や、飲み込みの早さを鍛える方法をご紹介します。

飲み込みが早い人ってどんな人?

飲み込みが早い人というのは、一言で表すと「理解力が高い」ということです。
「一を聞いて十を知る(物事の一部を聞いただけで全部を理解できることの例え)」ということわざがありますが、まさにそんな人が飲み込みが早い人と言えるでしょう。
例えば、「新しいプロジェクトでこういうことを考えていて」と伝えただけで、「プロジェクトを立ち上げる背景」「なぜその話をこのタイミングで伝えられたのか」「今後どういった動きが求められるのか」などを説明せずとも理解できる人がたまにいます。
こうした飲み込みの早さは、仕事の習得力や学習能力に直結します。

飲み込みが早い人に共通してみられる特徴

まわりから「飲み込みが早い」と評価される人には、どんな特徴があるのでしょうか。
5つの共通点をご紹介します。

物事の本質を見極めるのが上手い

洞察力が高く、物事の本質を見抜くことに長けている人が多いです。
例えば、会議を始めて間もない段階で、「問題はこれですよね」「こういった仮説もあると思います」「真因はここにあるんじゃないですか」と的を得た発言ができる人を指します。
さまざまな事象の中から、解決すべき課題を捉える力に優れているとも言えるでしょう。

構造化しながら理解を進めている

物事を構造的に捉えて、因果関係や本質的な課題を見極めることができます。
常に物事の全体像を把握し、要素のつながりを頭の中で整理しているため、「何が重要なポイントなのか」といったことをすぐに理解できるのです。

疑問点をすぐに解消しようとする

普段からまわりをよく観察しており、自分なりの問いを立てる力を持ち合わせています。
また、分からないことは調べるなど、疑問点を解消していることも特徴のひとつです。
こうした積み重ねによって、知識と知識を掛け合わせ、自分で仮説を立てることができます。

日ごろからインプット量が多い

ここまで紹介してきた特徴に共通していることとして、「常にいろいろなことを考えている」という点が挙げられます。
さまざまな情報に触れる中で、自分なりの問いを立て、自分で仮説を導き出す。
そうしたことの繰り返しが、思考力を磨くトレーニングになっているのかもしれません。

視野が広い

思考や知識の幅が広く、多面的に物事を見ることができます。
世の中には自分と異なる価値観や考えがあることを理解しているため、ひとつの意見に固執することもありません。
また、視座が高く、ひとつ上の視点で物事を考えられる人が多いです。
「上司ならどう判断するか」「その場合、自分はどんな動きをしたらいいのか」といったところまで見据えて行動することができます。

飲み込みが早くなるための方法

上記で紹介した通り、「飲み込みの早さ」はさまざまな要素を掛け合わせた複合スキルです。
一朝一夕で身につくものではないため、日頃からトレーニングを繰り返すことが大切です。
では、どのように鍛えていけばいいのでしょうか。
5つの方法をご紹介します。

知識の引き出しを増やす

複数の情報をつなぎ合わせることで、物事の本質を捉えることができます。
そのため、まずは思考の土台となる知識のインプットが欠かせません。
とはいえ、急に膨大な情報を頭に入れようとしても、脳に定着するのはごくわずか。
日々、コツコツとインプットを継続することが、何よりも大切です。

例えば、自分の業務や業界に関わる情報などは、毎日アップデートする。ニュースやSNSなどを決まった時間にチェックして、新しい情報をこまめに仕入れる。
こういったことを積み重ねることで、知識の引き出しを増やしていくことができます。

論理的思考力を鍛える

知識をインプットしても、うまく扱えなければ物事の本質を見抜くことはできません。
そのために必要となるのが、論理的思考をはじめとする思考力です。
物事を構造的に捉えたり、因果関係を明らかにしたりする上で、欠かせないスキルです。

論理的思考力を身につけるためには、「具体的な言葉を使う」「自分の意見を批判的にチェックする」「本質的な問いをおさえる」「問いに対する主張と根拠を考える」といった方法があげられます。
こちらもすぐに習得できるスキルではないため、正しい方法で繰り返しトレーニングすることが重要です。

論理的思考の詳しい鍛え方については、こちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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物事のつながりを意識する

物事を構造的に捉えるためには、それぞれのつながりを意識する必要があります。
意思決定に必要な情報が最初から全て揃っているわけではないので、持っている情報から推測したり、自分で仮説を立てて道筋を見つけたりしなければなりません。
このように情報と情報のつながりを意識して考えることで、想像力や思考力を鍛えられます。

具体と抽象を行き来する

理解力を高める上で欠かせないのが、抽象化スキルと具体化スキルです。
飲み込みが早い人は、起こった事象の抽象度を上げて、本質を見つけ出します。
「この案件からこういうことが言えそうだ」「ほかの事例にも一般化できないか」と複数の事象に共通するポイントを探すことで、別の具体例にも応用することができます。

また、漠然としたアイデアや考えの解像度を上げるのが、具体化スキルです。
抽象的だったアイデアを具体的なものに落とし込むことで、実行性を高めることができます。
具体と抽象を行き来することによって、思考の精度を上げられるでしょう。

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視野を広げる

飲み込みが早い人の特徴のひとつとして、「視野が広い」を紹介しました。
さまざまな観点から物事を考えることができなければ、思考は深まっていきません。
見えていることだけを捉えるのではなく、「自分には見えていないところもある」と意識することが重要です。
「自分にはどんな思考の癖や先入観があるのか」「どういったことが見えていないのか」を振り返ることで、視野を広げられるでしょう。

まとめ

「飲み込みが早い」というのは、理解力や注意力、観察力、視野の広さなどの要素を掛け合わせた複合能力です。
いきなり全ての能力を高めることは難しいので、まず自分はどの部分が足りないのかを知ることからはじめましょう。
その上で、できることから始めて、一つ一つ鍛えてみてくださいね。

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著者情報

村尾 佳子(グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長)

村尾 佳子(グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長)

関西学院大学社会学部卒業。大阪市立大学大学院創造都市研究科都市政策修士。高知工科大学大学院工学研究科博士(学術)。大手旅行会社にて勤務後、総合人材サービス会社にてプロジェクトマネジメント、企業合併時の業務統合全般を経験。現在はグロービス経営大学院にて、事業戦略、マーケティング戦略立案全般に携わる。教員としては、マーケティング・経営戦略基礎リーダーシップ開発と倫理・価値観経営道場などのクラスを担当する。共著に『キャリアをつくる技術と戦略』、27歳からのMBAシリーズ『ビジネス基礎力10』『ビジネス勉強力』『リーダー基礎力10』がある。

※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。

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