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武田勇#3|武器は知らないと使えない。理論を学ぶためMBA進学

武田勇#3|武器は知らないと使えない。理論を学ぶためMBA進学

目次

※前回の記事(キャリアインタビュー#2)は、こちら

7.部長クラスと対等に議論できる武器を、2年間で得られるのはお得

ー絶好調だったこの年の10月に、グロービスを受講されていますね。

主体的に仕事をすることの面白さを感じると同時に、持論をもって仕事をするためには、「現場のリアリティ」と「体系的・論理的な戦略的思考」の両輪が重要だと思うようになっていました。
「もうちょっと社外にも目を向けてみるか」という余裕が生まれてきた頃でもあったので、同僚がグロービスを受講していたこともあり、おすすめされた『クリティカルシンキング講座』を受講しました。

ー翌年の4月には、本科(MBAプログラム)に入学されたんですね。

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正直「授業料が高いよなぁ...」と思っていたのですが、同じクラスの本科進学を検討するメンバーたちから、再三「行かないの?行こうよ!」と誘われました(笑)。
また、当時60歳くらいの方が熱い想いを持ちながら本科に出願することを知って。
周囲に感化されて、思わず自分も「行きます!」と動かされました。

―リアルな意思決定ですね(笑)。そういった経緯で「実践」と「学び」の生活が始まったんですね。

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もともとビジネスを体系的に学びたいという気持ちがあったので、「それも悪くない」と思えるタイミングでした。

「紹介者数」を1つの営業目標の指標として設定するというアイデアも、当時「顧客ロイヤリティ」の考え方(理論)に出会ったからこそ、思いついたものです。
そして、企画部長にこの施策を提案する際にも、「顧客を大切に思う現場の人が幸せに働ける営業体制にしたいんです!」という思いだけでは通らなかったと思います。
「こうゆう理論がありまして...」と、顧客ロイヤリティの概念を引っ張ってきたことで、説得力が増したのだと思います。

こういった武器をたくさん身につけ、もっと使いこなしたいと思いました。

また、例えば、10歳上の企画部長のような経験も立場も離れた人と対等に議論できる自分になれることも魅力的でした。
実際に
グロービスに通って得られた価値ある副産物は、役職付きの年上の方を前にしても、身構えなくなったことです。

部長と同じ年代・役職の方でも、グロービスのクラスだと「友人」であり「学ぶ同志」にです。対等な仲間になれるのです。もちろん、身につけた理論や知識も助けになりますが、その体感覚が実務の姿勢を良い方向に変えてくれました。

8.理論と実践の両輪を回し、成果へつなげていく

―このとき、仕事面ではどうでしたか?

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3年目は、大きな成長実感を感じた1年でした。

「営業組織のマネジメントを進化させる」「未開拓のマーケットの採用支援機会を創出する」という2つのチャレンジを、当時の企画部長と2人3脚で行わせていただきました。

両方とも大きなチャレンジで苦労もあったのですが、「営業現場を支援する仕事」のスタンスを軸に、営業拠点に1週間ほど張り込んだり、時には想いをぶつけ感情的にもなりながら(笑)、他部署を巻き込んだコミュニケーションで実行・成果創出を進めていきました。

結果として、プロジェクトや会社として向かいたい方向にある指標の達成ができました。
その貢献が評価され、全社における年間最優秀スタッフ賞をいただくという嬉しい機会にもつながりました。

当時を振り返ると、情熱をもって仕事に取り組むグロービスの仲間たちから刺激を受けたことで、私も想像以上に仕事に力を注ぐことができたように思います。

ー4年目からは、経営統括本部に異動されたんですね。life09 (1).jpg

事業企画や経営企画など抽象的な物事を扱う、いわゆる経営に近い戦略立案の仕事に興味を持つようになりました
グロービスのMBAで学んだことをもっと活かしたいと思ったんです。
自己申告で異動できる制度があり、面談を通じて新設の「領域戦略室」に異動しました。

―ただ以外にも、幸福度は40%と低めですね...?

この年は、大きく2つのフェーズに分けられます。

前半は、事業計画策定、経営目標策定、全社の業績モニタリングを担当し、経営に近いスタッフのリアルな仕事を体感することができ、学びも多くとても面白かったんです。

しかし、後半は、抽象度が高い仕事ゆえに、自分の中で今の仕事をどのように定義すればよいのか分からず、戸惑いました

2年目の時に、仕事が面白くなったのは、営業企画を「営業現場の人を応援する仕事」と定義することができたからです。
私は「誰かの何かの役に立っている」と自分が納得した仕事に対して力が湧いてくるのですが、経営統括本部の仕事だと、具体的な「誰か」を位置づけられませんでした。
「誰か」が不明確なまま、事業の発展を考えるということに苦戦をしたため、幸福度は下がってしまいました。

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著者情報

中村直太(グロービス経営大学院 教員)

中村直太(グロービス経営大学院 教員)

慶應義塾大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科修士課程(工学)修了。グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA)修了。株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア)にて約1,000名のキャリアコンサルティングを経験した後、事業企画にてサービス企画、営業企画、BPRなどを担当。その後、グロービスに入社。グロービス経営大学院のマーケティング(学生募集)企画、名古屋校の成長戦略の立案・実行や組織マネジメント、アルムナイ・キャリア・オフィス(卒業生向けサービス企画)や学生募集チームの責任者などを経て、現在は顧客コミュニケーション設計やセミナー開発・登壇、WEBコンテンツ企画・執筆など様々な事業推進活動に従事。同時に個人としては、人生の本質的変化を導くパーソナルコーチとして活動。グロービス経営大学院の専任教員としては、思考系科目『クリティカルシンキング』、志系科目『リーダーシップ開発と倫理・価値観』に登壇。また、キャリア関連プログラムのコンテンツ開発及び講師を務める。

※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。

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