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武田勇#1|学校外の社会をリアルに語れるように。教師から一般企業へ

武田勇#1|学校外の社会をリアルに語れるように。教師から一般企業へ

目次

「自分らしいキャリア」を探究する、身近なビジネスパーソンのキャリアインタビュー。
今回は、リクルートジョブズの経営統括本部で、チームリーダーを務める武田勇さんにお話をお伺いしました。
年間最優秀スタッフ賞を受賞するなど、順調にキャリアを歩まれる武田さん。
しかし、新入社員時代は、完璧主義ゆえに周りの同僚を頼ることができず、辞めることを真剣に考えるほど、辛い想いをされました。
武田さんは、どのように状況を好転させ、着実に成果を積み上げられるようになっていったのでしょうか?

<聞き手:中村直太

【武田さんのライフチャート】

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1.集団から離れ、自分と向き合うことができた浪人時代

ー武田さんは、2012年に横浜国立大学に入学されたんですね。

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はい。1年間浪人をした後、入学しました。
高校時代から、ずっとサッカーを軸とした進学を検討していたのですが、
股関節のケガで難しくなってしまい...。
結果、現役では準備が足らず、浪人を選択しました。

ー辛い経験でしたね...。

サッカーに関しては、そうですね。
ただ、浪人していた時期は、苦しくありませんでした。
成績は、他の浪人生に比べて自分には"伸びしろ"しかなかったので(笑)、焦りは少なかったし、周りと比較することもなく、たんたんとやっていました。

思い返すと、集団生活から離れられたことが心地良かったというのもありますね。

ーサッカーはチームプレイなので、意外に感じます。

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それまでの人生は、肩に力が入っていたんだと思います。
中学・高校は、いわゆる優等生でした。
生徒会長をしたり、サッカー部のキャプテンをしたり。

実は、9歳の時に両親が離婚をしています。
両親共に大好きだったので、「なんで?」という気持ちでいっぱいでした。一方で、辛そうにしている母には、そういった気持ちをぶつけることができず。
弟もいたので「自分がしっかりしなきゃ」と幼心に思った記憶があります。

それからはいつも、完璧主義というか、自律した行動をとる責任を意識するように。
さらに転校を機に、それまでは目立ちたがり屋でおちゃらけキャラだったのですが、人の目を気にするようにもなりました。

そういったこともあり、浪人時代は集団生活から解放された感覚で、自分と向き合うことができた貴重な経験でした。
考えることが好きな内省的な人間になったのも、この時の経験によるものだと思います。

2.教師という「天職」を見つける

―大学では、教育学部に進まれたんですね。同時に、塾講師のバイトもされていますが、教師を志望されていたんですか?

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そうですね。
学生時代の先生に恵まれたことから、漠然と自分も教師になりたいと思っていました。
そして、実際に塾講師として働くことで「教師は天職かも」と思うようになりました。

―「天職かも」と思える。すごい体験ですね。

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生徒が「自分で決めた」と言える進路選択をし、目標に向かって走る。
自分も一緒に伴走し、学習を支援する。
そのことに、強いやりがいを感じていました。

真剣に向き合うと生徒も頑張ってくれるし、それを見て、自分も頑張ろうと思えます。
そうしたサイクルがぐるぐると回って一緒に成長できることが、とても楽しかったです。

3.生徒の将来の意思決定にちゃんと寄り添いたい。一般企業への就職を決意

―教師という明確な夢を持ちながら、なぜ就活をされたんですか?

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生徒の進路選択に向き合う中で、僕自身が「学校外の社会をリアルに語れない」状況に、だんだんと疑問を持つようになったからです。
理想の教師を思い描く中で、生徒の将来の意思決定にちゃんと寄り添える教師になりたいという想いがありました。

しかし、今の自分が進もうとしているキャリアは、「大学卒業後、すぐに教師」という狭い世界だと気づきました。
学校外の社会経験を積むためにも、ファーストキャリアを一般企業への就職に変更しました。

―なるほど。新卒でリクルートジョブズに入社されたのは、社会をリアルに知るためだったんですね。就活中は、どのような軸で企業選びをしていたんですか?

3つの軸がありました。

1つ目は、社会を広く知れること。
具体的には、様々な業界と関わりを持てる会社です。

2つ目は、人の意思決定に携われること。
業界で区切ると、教育や人材系です。

3つ目は、魅力的な人と働けること。
これは、説明会や面接を通じて「活力持って働いている人と仕事がしたい」という気持ちが芽生えたことにより、就活中に追加した軸です。

3社内定をいただいたのですが、リクルートジョブズは3つの軸を満たしつつ「本気で人を支援する環境がある」と感じたため、入社を決意しました。

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著者情報

中村直太(グロービス経営大学院 教員)

中村直太(グロービス経営大学院 教員)

慶應義塾大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科修士課程(工学)修了。グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA)修了。株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア)にて約1,000名のキャリアコンサルティングを経験した後、事業企画にてサービス企画、営業企画、BPRなどを担当。その後、グロービスに入社。グロービス経営大学院のマーケティング(学生募集)企画、名古屋校の成長戦略の立案・実行や組織マネジメント、アルムナイ・キャリア・オフィス(卒業生向けサービス企画)や学生募集チームの責任者などを経て、現在は顧客コミュニケーション設計やセミナー開発・登壇、WEBコンテンツ企画・執筆など様々な事業推進活動に従事。同時に個人としては、人生の本質的変化を導くパーソナルコーチとして活動。グロービス経営大学院の専任教員としては、思考系科目『クリティカルシンキング』、志系科目『リーダーシップ開発と倫理・価値観』に登壇。また、キャリア関連プログラムのコンテンツ開発及び講師を務める。

※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。

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