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※前回の記事(キャリアインタビュー#2)は、こちら
7.新たなスキルを身に着けるため、営業職への転身
ーその3つの将来への不安要素からミスミを退社されたんですね。2社目のイーライフはマーケティング支援事業を行っており、北村さんは営業職で入社されています。異業界・異職種の転職ですが、どのような軸で転職活動をされていたんですか?
正直に言うと、この時もまだやりたいことが明確にありませんでした。
なので、「どのようなスキルが身に着くか」という軸が大きかったです。
営業職を選んだ理由は、責任を持ってプロジェクトをリードしていく力が欲しかったからです。
ミスミの時に、自分のプロジェクトマネジメント力不足を感じていたので、小さい案件でもプロジェクトを回し切る経験をしたいという想いがありました。
また、自分はルールを忠実に守って働くのがあまり得意ではないことを、ミスミで働き、気づいたことも影響しているかもしれません。
自分の裁量を持って自由に働くスタイルの方が自分に合っていると感じていました。
なので、未経験でも受け入れてくれ、自分でプロジェクトを回し切ることができ、裁量を持って働く組織風土が根付いているという観点で合致したのが、2社目のイーライフでした。
ー初めての転職で、経験したことのない営業の仕事。どうでしたか?
自分で選んだ道ですが、最初は受注が取れず必死でした。
周りと比較すると遅かったですが、入社して1年が経つ頃には1人で営業できるようになり楽しくなってきました。
結果が付いてきたのが、すごく嬉しかったですね。
8.「ただこなすだけの営業になりたくない」グロービスの受講開始
ー成果を出すために、どんな工夫をされてましたか?
どうやったらクライアントからのリピートが取れるだろうと、報告書からの読み込みを細かくして新しい提案をしたりなど、他の人がやらないような自分なりの工夫をしていました。
一方で、新しいやり方や思考法がないと、ただこなすだけの営業になりそうだと危機感を持つようになりました。
前職の尊敬する先輩が通っていたグロービスを思い出し、クリティカルシンキングを受講しました。
ー通関士の資格取得の際に「仕事と勉強の両方に負荷をかけると、両方がいい感じになる」とおっしゃってましたね。
そうですね(笑)。
クリティカルシンキングを受講後、学ぶ楽しさと、学ぶことによる仕事の変化を感じたため、そのままグロービス経営大学院の本科(MBAへプログラム)へ入学しました。
9.どうせ一生懸命に仕事をするなら社会に不可欠な仕事をしたい
ー北村さんは、グロービスに在籍中に3社目のキャンサースキャンに転職されていますね。何かきっかけがあったんですか?
まさにグロービスが開催している「あすか会議(※)」に参加したことが、転職のきっかけでした。
あすか会議では、多くの起業家や経営者の方が登壇されます。
創業時の熱い想いを聞いて、
「私が本当に心からやりたいことってなんだろう?」
「私は何のために仕事をするんだろう?」
と、自分の使命について考えるようになりました。
今の仕事ももちろん楽しい。
でも、どうせ一生懸命に仕事をするなら社会に不可欠な仕事をしたい。
そういった気持ちが芽生え、転職を決意しました。
(※)あすか会議とは
グロービス経営大学院の教育理念である「能力開発」「志」「人的ネットワーク」を育てる場を継続的に提供するために、経営者、学者、政治家、メディアなどのトップリーダーと学生(在校生・卒業生)および教員が一堂に集い、開催するカンファレンス。
著者情報
中村直太(グロービス経営大学院 教員)
慶應義塾大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科修士課程(工学)修了。グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA)修了。株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア)にて約1,000名のキャリアコンサルティングを経験した後、事業企画にてサービス企画、営業企画、BPRなどを担当。その後、グロービスに入社。グロービス経営大学院のマーケティング(学生募集)企画、名古屋校の成長戦略の立案・実行や組織マネジメント、アルムナイ・キャリア・オフィス(卒業生向けサービス企画)や学生募集チームの責任者などを経て、現在は顧客コミュニケーション設計やセミナー開発・登壇、WEBコンテンツ企画・執筆など様々な事業推進活動に従事。同時に個人としては、人生の本質的変化を導くパーソナルコーチとして活動。グロービス経営大学院の専任教員としては、思考系科目『クリティカルシンキング』、志系科目『リーダーシップ開発と倫理・価値観』に登壇。また、キャリア関連プログラムのコンテンツ開発及び講師を務める。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。