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この数年、ネットワークの重要性が語られることが増えてきました。
本記事では、ネットワークを活かしてチャンスを獲得している人が実践しているコツをご紹介します。
良質なネットワークは武器になる
今まで日本の企業で当たり前だった、新卒一括採用や終身雇用といったシステムが崩壊し、キャリアは自己責任で築いていかなければならなくなりました。
一方で、副業解禁など働き方の多様化も進み、「自分らしい人生を歩むこと」を誰もが望むようになっています。
今後、自分の望む生き方や働き方を実現する上で、良質なネットワークは「強力な武器」になります。
例えば、転職したホワイトカラーの人をインタビューをした際、転職先の情報をもたらしたのは、会う頻度の高い人よりも「弱いネットワーク」の人である場合が多かったというデータもあります。
ネットワーク力がある人の特徴
ネットワークを持っていても、活かせる人と活かせない人がいます。
チャンスにつなげられる人には、どのような特徴があるのでしょうか?
特徴①:幅と深さのあるネットワークを持っている
どのような出会いやきっかけが、チャンスにつながるかは分かりません。
しかし、「幅と深さのあるネットワーク」を持っている方が、チャンスが訪れる可能性も高まります。
幅は、仕事からプライベートまで含めたネットワークの広さです。
仕事では、業種、職種、ポジション、世代、などが挙げられます。
プライベートでは、幅広い趣味を持ち、同じ趣味の人と繋がろうとする人ほど、様々なネットワークを持っています。
深さは、いざという時に本当に頼れる、つまり、直接お願いした時に自分のために動いてくれるような関係性かどうかということです。
特徴②:ギブ&テイクの精神を持っている
ネットワークでつながれるのは、「ギブ&テイク」が成り立つ人同士です。
つながりたい相手にとって、自分はどのように貢献できるのか、という視点も重要となります。
特徴③:自分のスキルや関心ごとを的確に表現している
相手につながりたいと思われる人は、「この分野だったら、〇〇さん」と、想起してもらえる人です。
そのために、自分がつながりを持ちたいと思った相手の印象に残るように、「自分のことを語れるキーワード」を3つぐらい用意しておくことをおすすめします。
キーワードは、専門分野やスキル、経歴、関心ごとなどです。
InstagramやTwitterなどのハッシュタグで、自分を「タグ付け」するイメージで、考えてみてください。
特徴④:発信力がある
これからの時代は、相手に「見つけてもらう」ことも重要です。
ぜひSNSなどを利用して、発信力を高めていってください。
その際には、自分がつながりたいと思う人が興味を持つような内容を投稿するよう、心がけましょう。
「このような人とつながりたい」というイメージが明確であれば、SNSを通して効率的に見つけられることもできます。
セミナーやミートアップなど、リアルの場での出会いは限られますが、ネット上だと物理的・時間的な制限がなく、多様な人につながれます。
また、自分自身の発信力が高まると、自分から見つけに行かなくても、相手からも見つけてもらえるようになります。
SNSを駆使し、より効率よく、質の良いネットワークを構築していきましょう。
まとめ
自分の望む生き方や働き方を実現する上で、良質なネットワークは「強力な武器」になります。
ネットワークを活用し、チャンスにつなげている人は、明確な目的を持ち、戦略的に繋がりたい人たちとネットワークをつくっています。
ぜひ皆さんも積極的に取り組んでいってみてください。
著者情報
村尾 佳子(グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長)
関西学院大学社会学部卒業。大阪市立大学大学院創造都市研究科都市政策修士。高知工科大学大学院工学研究科博士(学術)。大手旅行会社にて勤務後、総合人材サービス会社にてプロジェクトマネジメント、企業合併時の業務統合全般を経験。現在はグロービス経営大学院にて、事業戦略、マーケティング戦略立案全般に携わる。教員としては、マーケティング・経営戦略基礎、リーダーシップ開発と倫理・価値観、経営道場などのクラスを担当する。共著に『キャリアをつくる技術と戦略』、27歳からのMBAシリーズ『ビジネス基礎力10』『ビジネス勉強力』『リーダー基礎力10』がある。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。