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参加者同士で自分の気に入った本を持ち寄り、その本の魅力を紹介するゲーム「ビブリオバトル」。
本記事では、社会人向けビジネススクール・グロービス経営大学院の公認クラブ「グロービスMBAマンガ研究会」で行われた「マンガビブリオバトル」の様子を10回にわたってお届けします。
身近なマンガという題材から、グロービスの学生はどんな学びを得ているのでしょうか?
明日からの仕事への活力となるような名作マンガに、出会えるかもしれません。
プレゼンターのプロフィール
天才になれなかったすべての人へ
私が今日、皆さんにご紹介したいのは『左ききのエレン』少年ジャンプ+版です。
なぜ、この漫画を皆さんにおすすめしたいのかというと、理由は3つあります。
1つ目が、キャッチコピー、およびその背景。
2つ目が、天才と凡人が織りなすストーリー。
3つ目が、無料で読めること(+現実でのさまざまなコラボ)
大きく分けてこの3つについて、お話しいたします。
(藤原さん作のフリップ!このあとにも何枚か登場しますので、ぜひご注目ください!)
まずは『左ききのエレン』のキャッチコピーについて。
この漫画のキャッチコピーは、シンプルです。
「天才になれなかったすべての人へ――」
この言葉だけで胸が熱くなる人も多いんじゃないかなと思います。
これ実は、作者であるかっぴーさんの背景とも関係があるんです。
かっぴーさんは中学時代に漫画家を目指していたのですが、自分より絵がうまい人が漫画家を諦めるのを見て「自分も無理だな」と思ったそうです。
それから美術大学に入って、画家などの道は選ばず、広告代理店に就職するという人生を歩んでいました。
そんな中で「本当にこのままでいいのか」という想いがくすぶって、30歳のときにサラリーマンを続けながら、アマチュアの人が投稿できるWebサイトに漫画を載せるんですね。
そして、その投稿を集英社の編集者が見つけ、少年ジャンプ+でデビューします。
そんな経歴を歩んできたかっぴーさんの想いが詰まった、キャッチコピーなんです。
異なる熱量のストーリーが、次々展開される
絵の天才であるエレンと、凡人代表である光一。
『左ききのエレン』は、この2人が中心となって物語が進んでいきます。
(右に書いてある人物名は、各ストーリーの重要キャラ!ぜひチェックしてみてください)
先ほど、私はこの漫画を「天才と凡人が織りなすストーリー」と紹介しました。
漫画でありがちな「凡人として描かれていたが、実は天才でした」という某忍者漫画みたいな話ではありません。
この漫画では、天才はとびぬけた天才として描かれていて、凡人はもうすごく普通の人なんですよ。
でも、凡人である光一は腐ることなく、自分の強みを見出して、社会で活躍していく。
そんなところがすごく魅力的なんですね。
ストーリーとしてはこんな感じで進み、高校生編からはじまって、大学生編、光一のサラリーマン編、エレンのニューヨーク編と続きます。
光一のサラリーマン編は、実際に働いている我々からすると、刺さりまくるエピソードや名言がすごく多いんですよ。
逆にこのエレンのニューヨーク編は、少年漫画の王道で「天才vs天才」と、もうドラゴンボールみたいな感じで進みます。
これフリップにバンクシーって書いているんですけど、実際にバンクシーを題材にした話があり、主人公エレンが対決するんですよ。
そのワクワク感もすごいですし、一方で光一のサラリーマン編のリアルな熱量も高くて...。
違う熱量のストーリーが交互に展開されていく、という面白さがすごいあるんですね。
漫画のクラファンで、日本記録を更新
冒頭でお話しした現実でのコラボというところで、実際にこういう企業とコラボしています。
(さまざまな企業とのコラボ、クラファンだけでなく、ドラマ化や舞台化もされています)
サントリー、JINS、朝日新聞、MARO、アドビ、ユニセフなどですね。
名だたる有名企業がこぞって起用するほどの熱さがあるというのが、この作品の魅力です。
さらに、クラウドファンディングで5300万円を集め、漫画カテゴリにおける支援額1位を記録したという実績もあります。
無料だから、とにかく読んでほしい!
私がこの漫画をおすすめしたい3つ目の理由は、無料で読めるということです。
「面白い漫画、紹介して」って言われておすすめを教えても、3ヶ月後とかに「読んだ?」って聞くとみんな読んでないんですよ(笑)
漫画を買うことにハードルを感じていて、でも実際は興味がある...という人が多いんですね。
それに対して、少年ジャンプ+っていうアプリなら、『左ききのエレン』を初回無料で全話読めます!
しかも、アプリ内の広告収入も作者さんに入るんです。
だから、とにかくまずは読んでみてほしいです!
試し読みして、面白かったらコミックスを買う。
これができる『左ききのエレン』、おすすめです。
(働く人の胸に響く名言、多数!お気に入りのシーンを語り合うのも楽しそうですね)
著者情報
池田 桃香(グロービス経営大学院 大阪校 スタッフ)
愛知県立大学外国語学部卒業。大手人材会社に入社し、コピーライターとして求人広告の制作を担当。多くの企業の採用支援に関わる中で、社会人教育に興味を持つようになり、株式会社グロービスに入社。現在はグロービス経営大学院のコンテンツメディア企画チームに所属し、コンテンツや広告の制作などに従事している。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。