目次
仕事をする上で、
「新しい仕事をやり遂げる自信がない」
「自分に自信がないから、なかなか意見を言えない」
といった悩みにぶつかったことはありませんか?
自信を正しく育むことは、ビジネスにおいてもさまざまなメリットがあります。
本記事では、自信がある人の特徴や、自信を持つ方法などをご紹介します。
そもそも「自分に自信がある」というのはどのような状態?
「自分に自信がある」とは、文字通り「自分を信じられる」という状態のことです。
よく似た言葉として「自己肯定感」が挙げられます。
自己肯定感とは、「ありのままの自分を肯定する感覚」のことです。
自信があると、仕事においてもポジティブな影響をもたらします。
「自信がある」には、大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、実績や能力などに裏付けされた、根拠のある自信です。
2つ目は、そうした客観的な実績がない、根拠のない自信です。
根拠のある自信を身につけられるのが理想ですが、実績や能力を積み上げるまでには時間がかかります。
そのため、20代前半くらいまでは、まず根拠のない自信を持つことが大切です。
20代後半から30代になると、再現性や確実性の高い成果を求められるため、実績や能力がベースとなる根拠のある自信を身につけていきましょう。
一方で、実績や能力の伴う自信があったとしても、謙虚さがなければ「自己中心的」「わがまま」といった印象を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。
自信を持っている人にみられる特徴
自信を持っている人に共通する特徴を、3つほどご紹介します。
自分の意見やぶれない軸がある
自分の中で明確な判断基準を持っており、躊躇することなく決断することができます。
また、自分なりの信念があるからこそ、ブレずに自分の意見をハッキリと伝えられます。
堂々としている
どんな状況でもどっしりと構えており、堂々としています。
これまでの経験や実績に裏打ちされた拠り所があるからこそ、落ち着いて全体像を見ることができます。
考え方が前向きでチャレンジング
物事を前向きに捉えることができます。
何か問題が起こった場合でも、ポジティブシンキングを発揮して乗り越えようとする傾向があります。
このように「たとえ困難なことがあっても、自分なら大丈夫」と考えられるため、新しいことに対しても積極的に挑戦し続けられるのです。
自分に自信がない人の特徴
一方で、自分に自信がない人には、どのような特徴があるのでしょうか。
「どうせ自分なんて...」とネガティブ思考
自信がない人は、「どうせ自分なんて...」「どうせできない」といったネガティブ思考になってしまうことが多いです。
斜に構えて、物事に真正面から向き合うことを避ける傾向があります。
優柔不断で決断力がない
自分なりの判断軸がないため、決断することが苦手な人が多いです。
「何が正しいか分からない」「不安だ」と優柔不断になってしまいます。
完璧主義で理想が高い
優柔不断で決断力に欠けるため、「あらゆる可能性を考えた上で行動したい」という完璧主義に走る傾向があります。
完全な道筋が見えないと不安で動けず、行動が遅くなってしまう人が多いです。
自分に自信が持てなくなる原因
そもそも、どうして自信を持つことができないのでしょうか。
その原因を3つほどご紹介します。
過去の失敗経験や否定された経験
例えば、新入社員の頃に大きな失敗をしてしまった。
学生時代に先生や親から自分を否定された。
このような過去の失敗体験が原因で、自分に自信を持てなくなってしまうことがあります。
「君には無理だよ」「こんなこともできないの?」といった言葉がトラウマになり、なかなか自分に自信を持つことができないケースが多いです。
他者と比較する癖がある
他者と比較しすぎるという行動も、自信を失くしてしまう原因のひとつ。
もちろん他者と比較するということは、自分を知る上でも大切な行動です。
ロールモデルとなる人物と比較して、「あの人みたいになるためには、こんな能力も伸ばしていこう」といった前向きな振り返りを行うことは、健全な比較と言えるでしょう。
しかし、自分の劣っている面ばかりに目を向けすぎてしまうと、「あれもこれもできない」「自分は全然ダメだ」と、どんどん自信を失うバッドスパイラルに陥ってしまいます。
成功体験が少ない
成功体験が少なく、自分に自信を持てない人が多いです。
しかし、自分では成功体験が少ないと思っていても、そうではないケースもあります。
自分の行動を振り返っていない、あるいは失敗ばかりに目を向けてしまう人の場合、できたことや成功体験に光が当たっていないということも多いのです。
自信のなさを改善する方法
では、自信のなさを改善するためには、どうしたらよいのでしょうか。
日常的に意識していただきたいポイントを3つご紹介します。
成功体験を積み、自己効力感を高める
どんなに小さなことでもいいので、まずは過去の成功体験を振り返りましょう。
「あの時はこういうふうにできた」「こうやって乗り越えられた」といった成功体験を積み重ねることで、自信を醸成することができます。
そうしたプロセスを繰り返し、「自分ならきっとできる」という自己効力感を育んでいくことが大切です。
失敗しても未来志向で改善策を考えていく
未来志向を意識して行動するということも、自信を持つ上で重要です。
「今の努力や積み重ねが、必ず未来につながる」といった強い意志を持って、ポジティブに考えましょう。
そうした思考の癖をつけることで、自分の行動の一つ一つが自信の根拠につながっていきます。
能力開発や自己啓発に取り組む
特別な実績がなくとも「自分は誰よりも努力した」と言える経験は、自信の根拠につながります。
特に社会人になったばかりの方は、これから長いキャリアを歩んでいくことになります。
能力開発に取り組み、自分の強みをつくることは、今後の人生でも大いに役立つでしょう。
もし社内の能力開発環境が不十分であると感じたら、外部の機関で学ぶというのも1つの手です。
例えば、私が教員を務める社会人向けビジネススクール・グロービス経営大学院では、マーケティングや経営戦略、リーダーシップ、思考力を鍛える講座など、ビジネススキルを学べる講座が豊富にあります。
講座は2週間に一度、計6回の開催。
3ヵ月でかなり思考の仕方が変わりますので、ぜひ検討してみてください。
またグロービス経営大学院では、随時オンラインにて『無料体験クラス』を実施しています。
授業の雰囲気や進め方を知りたい方は、まずはこちらからのご参加をおすすめします。
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まとめ
自分に自信がないという人は、自分の言動によって自信を失っているケースが多いです。
ちゃんと自信を持てるところに光を当てて、発掘して育てる努力が大切です。
私自身も若い頃は「自分には自信を持てるところが何もない」と思っていました。
しかし、「誰よりも努力して頑張った」と自分を褒め続けることで、少しずつ自信が持てるようになりました。
自信がある人はきっと、そうした努力を重ねているのだと思います。
なので、まずは行動を変えて、自分を認めることから始めてみてはいかがでしょうか。
著者情報
村尾 佳子(グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長)
関西学院大学社会学部卒業。大阪市立大学大学院創造都市研究科都市政策修士。高知工科大学大学院工学研究科博士(学術)。大手旅行会社にて勤務後、総合人材サービス会社にてプロジェクトマネジメント、企業合併時の業務統合全般を経験。現在はグロービス経営大学院にて、事業戦略、マーケティング戦略立案全般に携わる。教員としては、マーケティング・経営戦略基礎、リーダーシップ開発と倫理・価値観、経営道場などのクラスを担当する。共著に『キャリアをつくる技術と戦略』、27歳からのMBAシリーズ『ビジネス基礎力10』『ビジネス勉強力』『リーダー基礎力10』がある。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。