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適切なタイミングで、さっと然るべき行動ができる人って憧れますよね。
行動力は、ビジネスやキャリアにおいても非常に重要なスキルです。
本記事では、行動力がある人の特徴と高めるためのコツを紹介します。
行動力とは
行動力とは、「自ら考えたことを実行に移せる力」のことです。
例えばプライベートにおいて、BBQや旅行などのイベント時に、率先して計画や準備をしたり、参加メンバーに指示をしたりと、リーダーシップを発揮することも行動力の1つです。
また、駅のホームで急病人が出た時に駅員を呼びに行ったり、仕事で課題が出てきた時に「私がやります」と手を挙げたりと、周囲が躊躇する中で積極的に動ける人は、間違いなく行動力がある人です。
外部環境の変化が激しく、個々人が主体的に動ける組織の重要度が増している中、行動力は転職や就職活動の自己PRでも重視されるスキルの1つです。
行動力における注意点
行動が大事だといっても、「後先考えずに、とりあえず動けばよい」というわけではありません。
中には、失敗のリスクが大きい課題など、慎重に進めた方がいいものもあります。
また、あれもこれもと手を出して、中途半端になるのもよくありません。
きちんとやり遂げることや効率性を意識することも含めて、「行動力」と言えます。
行動力がある人の特徴
マインドや環境面で、いくつか特徴がみられます。
特徴①:責任感があり、貢献意欲が高い
相対的に、行動力がある人は、他者やコミュニティに貢献したいという気持ちが強いです。
また、決めたことに対する意志力が高く、思考や発言だけで終わらせず、しっかりと実行に移し、最後までやり遂げようとします。
特徴②:行動力がある人が周りに多い
私たちの考え方や行動は、所属するコミュニティに大きく影響されます。
行動力がある人が集まる環境に身を置いていると、それに感化され、自然と行動力が高くなる傾向があります。
特徴③:好奇心が旺盛で、向上心がある
行動力がある人には、自分が知らない知識や経験のないことに対して、どんどんと興味を持てるタイプも多いです。
成長意欲も高く、たとえ失敗したとしても失敗から学ぼうとするので、気持ちの切り替えも上手です。
行動力がない人の特徴
行動力がない人にも、いくつか共通点がみられます。
特徴①:マイナス思考で消極的
「失敗したらどうしよう」とリスクばかりを気にしたり、「どうせ自分なんて」と自信がなく、物事に対して消極的です。
過去に大きな失敗や恥をかいた経験が、足を引っ張っている可能性もあります。
特徴②:受け身になっている
親の教育や上司の管理が厳しい環境にいて、言われたことをやるのが当たり前になっている人は、指示されたことへの行動力はありますが、自分で考えて自主的に動く力は弱めです。
特徴③:言い訳癖がある
「こうした方がいいのでは」と思っていても、「今は時間がないから」などと行動しない理由を探して先延ばしにします。
また、シンプルに、実際に行動するのが億劫で何もしない場合もあります。
行動力を高める方法
行動力は仕事において評価につながりますし、主体的に行動し自らの人生を切り拓く力があれば、それだけ理想のキャリアに近づくこともできます。
行動力を高めるために、ぜひ日常で取り入れていただきたいポイントを紹介します。
方法①:先延ばしや言い訳をやめる
まずは、主体的に動く習慣を持つことが大事です。
「こうした方がよさそう」と思ったら、あれこれと考える前に、すぐに実行するようにしましょう。
いきなり労力や時間がかかるものに取り掛かると、途中で挫折する可能性があるので、なるべく心理的ハードルの低いアクションから始めてみてください。
どんなに小さなことでもいいので、一日一個、何か目標を立てて実行してみるというのもおすすめです。
達成することの積み重ねは、自信にもつながります。
方法②:失敗に寛容になる
失敗や恥をかくことを恐れすぎると、どうしても動きが鈍くなってしまいます。
多少の失敗は気にせず、「まあ、いっか」を心の中での口癖にしてみましょう。
未経験のことに挑戦する場合は、「初めてだから、失敗してもしょうがない」と、ある程度開き直ることも、前に進むためには大事なことです。
「なかなか割り切れない...」という人には、行動をしないことによって損することに目を向ける方法も有効です。
「せっかくのチャンスを逃すかもしれない」「自分の理想のキャリアに近づく機会を逃すかもしれない」など、失敗や恥をかくことよりも、失うのが怖いことを想像してみましょう。
方法③:目標を明確に持つ
「目標を達成するぞ」という気持ち自体がモチベーションとなるので、目標を明確に持つようにしてみましょう。
大きな目標の場合は、達成に至るまでのプロセスを細分化したアクションプランを作成し、1つ1つの行動のハードルを下げてみてください。
まとめ
行動力は、ビジネスや自らの人生を切り拓くうえで重要なスキルです。
日々、なんとなく受け身で過ごすのではなく、主体的に考え動く習慣を身につけましょう。
著者情報
村尾 佳子(グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長)
関西学院大学社会学部卒業。大阪市立大学大学院創造都市研究科都市政策修士。高知工科大学大学院工学研究科博士(学術)。大手旅行会社にて勤務後、総合人材サービス会社にてプロジェクトマネジメント、企業合併時の業務統合全般を経験。現在はグロービス経営大学院にて、事業戦略、マーケティング戦略立案全般に携わる。教員としては、マーケティング・経営戦略基礎、リーダーシップ開発と倫理・価値観、経営道場などのクラスを担当する。共著に『キャリアをつくる技術と戦略』、27歳からのMBAシリーズ『ビジネス基礎力10』『ビジネス勉強力』『リーダー基礎力10』がある。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。