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コロナ禍で差をつける!実践につながる社会人の効率的な勉強法

コロナ禍で差をつける!実践につながる社会人の効率的な勉強法

目次

新型コロナウイルスの影響を受けて、多くの方が「会社に依存しないキャリア形成」をより強く意識するようになったと聞きます。
年功序列や終身雇用などの従来の制度もなくなりつつあり、新型コロナウイルスが終息したとしても、この流れは変わらないでしょう。
「会社に依存しない働き方」を実現する場合、常に自分の市場価値を高めていかなければなりません。
そして、時代の変化に合わせて、必要とされる知識やスキルもどんどん変わっていき、「常に学び続ける」ことが求められます。
本記事では、しっかりと自分の血肉となる、効率的な勉強方法についてご紹介します。

日常とつなげ、頭の中の引き出しを整理する

学びを実践に活かしている人は、学びながら2つのことを実行しています。

まず1つ目は、「自分の日常につなげる」です。
学んだ瞬間に、具体的にどういう場面でこの学びの内容を生かせるのかを考えます。
2つ目は、「仕訳ける」です。
得た情報を「どういった成果に繋がる学びなのか」と分類し、自分の頭の引き出しに入れています。
頭の中で体系的に整理されていると、知識を引き出すべきタイミングで、素早く引き出すことができます。

受動的な学びは、95%忘れてしまう

学習方法と平均学習定着率との関係を明らかにした、「ラーニングピラミッド」という、アメリカの国立訓練研究所が発表した研究結果があります。
「このような学び方をするとこれくらい定着する」ということを数値で表しています。
この研究によると、学校の授業など何らかのセミナーに単に出席をして席に座って先生の話を聞いているといった「受動的な学び」では、よっぽど興味のある内容でない限り95%忘れてしまうと言われています。

身近な学びを能動的なものに変えるコツ

まずは、ちょっとした意識を変えるだけで、身近な学びの質を上げるコツをご紹介します。
ポイントは、なるべく「能動的」な動きを加えることです。

セミナー

セミナーの内容を少しでも効率良く記憶するためには、ただ話を聞くだけではなく「積極的にノートをとる」「予習復習をして何かに繋げる努力する」ことが大事です。

読書

普通に本を流し読みするだけではたった10%しか定着しません。
たとえば、マーケティング本を読むなら、何かの現場をイメージして具体的な商品と連動させながら読みましょう。

ラーニングピラミッドを意識して効率よく学ぶ

ラーニングピラミッドの研究結果を元に、戦略的な学び方の方法を見ていきましょう。

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音声を利用する(20%定着)

最近では、動画学習や音声学習などが増えています。
これらは、目だけでなく耳から入ってくるため、定着率は20%くらいに上がるそうです。
そのため、ラジオを聞く方が読書だけよりは効率が良いと言えます。

ディスカッションする(50%定着)

定着率はぐっと上がり50%になります。
ディスカッションでは、自分の意見をまとめながら話すため、自分の頭の中で学んだものを体系的に整理します
この活動自体がおそらく定着率を上げているだろうと言われています。
さらに、ディスカッションをしている相手の発言から新しい知識を得ることも定着率を上げてくれます。

実践数を増やす(75%定着)

いわゆるフィールドワークです。
具体的な経験をして、その経験から振り返るという体験ことが加わると、定着率は75%に上昇します。
大学受験では、練習問題を沢山解くことによって定着がいっきに良くなるようです。

他人に教える(90%定着)

最も定着率が高く、一気に90%まで上がります。
学んだ内容を頭の中で整理し、それを具体的に他人にまとめて教えることで定着していくのです。
誰かに何かを伝えるためには、まず自分がそれを理解していないと話せません。
他者に伝えるために自分の理解力を高める努力を自ずとするようになるということなのでしょう。

まとめ

これまでお伝えした、効果的な学びのプロセスをまとめてみます。

まずは何らかの形で情報を得る。
そして、それを具体的に誰かと話しながら自分の意見を整理していく。
その上で、実社会の経験としっかりつなげてイメージし、最後に自分の経験ではこうだよと語れるようになると、ほぼ9割が定着する流れになります。

自分自身の意識と行動から変えられるのもなので、ぜひ明日からトライしてみてくださいね。

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著者情報

田久保善彦(グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長)

田久保善彦(グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長)

慶應義塾大学理工学部卒業、修士(工学)、博士(学術)、スイスIMD PEDコース修了。株式会社三菱総合研究所にて、エネルギー産業・中央省庁・自治体などを中心に、調査、研究、コンサルティング業務に従事。現在グロービス経営大学院にてマネジメント業務・研究等を行なう傍ら、リーダーシップ開発系思考科目の教鞭を執る。著書に『ビジネス数字力を鍛える』『社内を動かす力』、共著に『キャリアをつくる技術と戦略』、27歳からのMBAシリーズ『ビジネス基礎力10』『ビジネス勉強力』『リーダー基礎力10』等がある。

※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。

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