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新年度を迎えるタイミングで、新しい組織へ異動となる方も多いのではないでしょうか。
「新しい組織で活躍できるだろうか?」「職場に馴染めるのか?」と不安を抱いている方も少なくないと思います。
本記事では、異動先でよいスタートを切るために押さえておきたいポイントについてご紹介します。
①異動先の組織を理解する
まずは、異動先の組織についてよく理解することが重要です。
「郷に入っては郷に従え」とことわざにもあるように、新しい組織に入るときは、まずルールや考え方を理解し、尊重しましょう。
例えば、新しい組織に異動して、「郷に従わなかった」ときのパターンを考えてみます。
新しく組織にきた人が、ルールや仕事のやり方を無視して、好きなように振る舞っていたらどうでしょうか。
異動者を受け入れる立場としては、「この人に仕事を任せて大丈夫なのだろうか」と不安を覚えると思います。
異動してすぐのタイミングで、「前の組織ではこうしていた」とこれまでのやり方や自分の考えを一方的に主張するばかりでは、まわりの人とよい関係を築けません。
まずは新しい組織やチームで関係を築くことを優先してみてください。
「安心して仕事を任せられそうだ」と信頼を得ることで、長い目で見たときにあなたにとってよい選択となるでしょう。
②縦・横・斜めの関係をつくる
同じ部署の先輩や後輩など縦の関係だけでなく、関係部署など横の関係においても顔と名前を覚えてもらえるようにコミュニケーションを取ることを意識してみてください。
加えて、業務上では直接関係がない部署の人と斜めの関係を築くことも重要です。
業務上あまり関わりのない斜めの部署・人だからこそ、客観的な意見をもらえることがあります。
また、直属の上司や業務上関りのある同僚にはなかなか言いにくいことも、斜めの関係であれば相談しやすくなります。
何かあったときに頼れる逃げ場となり、あなたにとって精神的な支えとなるはずです。
③考えたことを書き留める
仕事における付加価値を決めるのは、自分で考えたことやアイデアです。
そのため、まずは組織やチームに馴染むことを優先しつつ、「これはもっと改善できそう」「こういうアイデアはどうだろう?」など異動後に感じたことや考えたことを日々メモしておきましょう。
新しく組織に入る立場だからこそ、新鮮な視点で気付けることがあると思います。
異動して3ヶ月もすれば、縦・横・斜めの関係が徐々に構築されているはずです。
しっかりと関係を築いたタイミングで自分の考えを提案することで、相手に受け入れてもらいやすくなるでしょう。
まとめ
「異動先に馴染めるのだろうか」「新しい環境で活躍できるか」と不安を抱いている方は、ぜひ今回ご紹介した3つのポイントを意識してみてください。
新しい環境でよいスタートが切れることを、応援しています。
また、異動者を受け入れる立場の方も、新しく入る方が活躍できる環境を整えるために、上記に沿って考えてみてください。
新しい職場に馴染むためのポイントを、こちらの記事でも具体的に紹介しています。
著者情報
熊谷 翔大(グロービス経営大学院 大阪校責任者)
神戸大学発達科学部卒業。グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA)修了。大手自動車メーカーにて、総務・人事部門にて、不動産管理や地域渉外、全社の労務管理に従事。また、全寮制の中高一貫校への出向も経験。その後、グロービスに入社。現在はグロービス経営大学院・大阪校の責任者として、学生募集や学生の履修相談・キャリア支援、クラス運営のオペレーション等、大阪校全体のマネジメントを担う。
2020年3月の新型コロナウイルス感染拡大の際は、BCPプロジェクトのリーダーの一人として300を超えるクラスのオンライン化を推進。また、組織内のDXプロジェクトの責任者として、社内コミュニケーション改革に従事。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。